『不幸主義』
いかに自分が可哀想か
そういう価値観に縛られて
『不幸主義』
縛られていることに
気付かなければ
それとなく生きていける
だけどもっと同情を
いつだって自分が一番で
自分が中心にならなきゃ不安
あの子の悲劇より
アタシのが素敵でしょ
キラキラと勲章みたいに
可哀想っていう印を着けたい
アタシを見て
アタシだけを可哀想がって
どんな人と比べても
アタシの方が凄いから
小さな手に不幸を
力いっぱい握ったの
だけど年々目減りしてく
着飾った不幸が
色褪せている気がして
更なる不幸を願うのです
幸福なんて目障りなだけ
そんなのよりもっと
昂るこれを知らないなんて
「その可哀想も目障りね」
『不幸主義』