雑詠(六月)
草分けし小径のありし夏野かな
麦の穂に雀止まりし麦の秋
薄星の一つ二つや梅雨の夜
新しき白いカーテン夏の庭
夏の朝 一ト日の旅の思ひあり
姫女苑 やさしく揺れし風のあり
木漏れ陽に眼を覚ましたる午睡かな
夏の駅 讃岐うどんの店に入る
大宮駅は東京と変わりない賑やかな都会だった
何か食べようとして歩いたら讃岐うどんの店があった
ざるうどんと天ぷらを食べた
柔らかく冷たくておいしいうどんだった
外は真夏のような暑さ
日傘を差して歩いている人も多かった
夏山の見ゆる長野に来たりけり
雑詠(六月)