It's My World!!

It's My World!!

思えば朝から何かへんだった。
なんで気が付かなかった?

生まれて初めて神を恨んだ。

0 『くじ引き』


2019年4月13日ーー。
国民には非公開で厳密に行われている政策があった。
その名も『くじ引き』。

字面だけ見ても、とても国会の政策とは思えない。

原案は坂間首相だった。


2018年11月4日ーー。
「私は、首相を降りる。」
坂間のこの発言には国会にいる全ての人が耳を疑った。
周囲が騒がしくなる。
「そしたら、国会も解散する。」 坂間は、疲れたように首を垂らした。
「皆、これまでよくがんばってきた。だが、もう国は政府では対応できないほど乱れている。院もなくして国会議事堂も壊す。そして、全て元から無かった事にする。」
誰かが録音機のスイッチを入れた。
「最近、世界中で『くじ引き』が行われている。この政策を取り扱ってない国は、うちくらいだろう。」
誰かが息を飲んだ。
「そこでだ。我が日本国も他国に便乗して『くじ引き』を行おうと思っている。」
そこで、一人の議員が手を挙げた。
「首相、質問があります。」
坂間は、無視して続けた。
「対象者は、全ての国民。
くじ引きは我々がやる。」
議員は負けじと手を伸ばした。
「決行は4月13日。
ーーーー片平、なんだ?」
坂間は溜息をついて議員の方を睨みつけた。
議員、片平はひきつった笑顔で坂間の顔を見た。
「首相、申し訳ありませんが、その意見には賛同しかねます。
『くじ引き』を行い、政治が成り立っている国はスリルを求め
『狩り』をしているみたいです。」
坂間は、なにがなんだかわからない、という顔をしている。
「『狩り』…」
「えっ、『狩り』知らないんですか⁈最近、ニュースになっていますよ。」
片平は、手元にあった資料を坂間に見せた。
【『狩り』とは?
『狩り』とは、『くじ引き』で決まった王様を捕らえるゲームです。
1 『くじ引き』を行い、王様が決まっている国にしか参加資格がありません。
2 国対抗です。
3各国の王様を殺して下さい。
最後まで王様が生き残った国が勝ちです。
勝った国にはvipな待遇を受けてもらいます。
4 さぁ、国民の皆さん!
皆さんで王様を守りましょう‼
戦え‼ 】

なんだこの物騒なゲームは。」
坂間は眉間にシワを寄せた。
「『くじ引き』の制度を取り入れたら、我が国も『狩り』に参加することになるでしょう。多くの犠牲者が出ること確実です!」
「しかしっ、今ここで『くじ引き』をしなくては、我が国も一大国家勢力の仲間入りできずに滅びることになるぞっ!」
黙って聞いていた議員達も好き勝手に立ち上がり、吠え始めた。
「一大国家勢力の仲間入りになる方が国民の犠牲より大切というのですか⁈」
「国会が最優先すべきなのは、国民の安全なのでは⁈」
「だから、首相は国会を捨てるって言ったんだ!
もう、国会も何もない‼」
「じゃ、メンドくさいことは新しく決まった『王様』に任せるってことですかねぇ?」
今までニヤニヤしながら、言い合いを見ていた青年が立ち上がった。
「なっ……!」
「貴様、誰だっ!」
「失礼極まりないぞっ!」
青年は、首相の前にあったマイクを取り上げ、口元に持ってきた。
そして、少し唇を舐めるとニヤリと笑って叫んだ。
「王様以外、皆、みーんな、
……死んじまえっ‼‼」
青年は、整った口元を不気味に歪ませた。
「おっと、失礼。自己紹介がまだだったね…。俺は、…ただの通りすがりのvipでーす!」

It's My World!!

ここまで読んで下さってありがとうございました!
思いついた文章をgdgd書き並べている駄作ですが、
これからもよろしくお願いします。

It's My World!!

ーーー2019年4月13日。 国民には極秘で行われた『くじ引き』。 0歳の赤ん坊からギネスに載るくらいの年長者まで全ての国民が対象だった。 確率は約1億2800万分の1ーー。 政府は私に、名誉な事だと拍手を送った。 国民は私に、反感を持った。 「ーー、あなたはどうしたい?」

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更新日
登録日
2013-01-27

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