陸橋

夜の陸橋の上から線路を見下ろした
幾すじも引かれた鉄の道
列車がぼくらの足元をくぐり抜けていく
次々と、軽快に
だけど
全身に感じるのは重厚な響き
ぼくらの中の何もかもを黙らせる連続音
車窓から溢れでる白い蛍光色が
まぶしいほどのラインを暗闇に引いて
何かの道標みたいに遠くへ伸びてゆく
これは希望だよ
希望なんだよ
人生は常に闇で
その中を僅かな光を灯して走ってゆく
重苦しいけれど希望なんだよ

陸橋

陸橋

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-05-18

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