『承認欲求』

選ばれた側の苦悩ほど
忌々しいものはない


『承認欲求』


目に入れなければいいと
人は言うけど実際は無理で
たまたまだったり誰かの故意だったり
様々な形でアタシの目を汚す

嫌な感情の捌け口はいつも
自分より弱い立場に向かう
可哀想なあの子とか
色々残念なあの子とか

一番下にはならないように
少し下を作っておくの
最下層はあからさま過ぎるから
少しだけを心がけて

誰かのペットみたいな生き方を
否定しだしたら終わりね
嘯いてみても妬みは厄介よ
できるなら愛されて眠りたい

どんな夢を見ても自由だけど
現実とかけ離れれば虚しいだけ
中途半端な優しさで満足できれば
誰でも幸せになれるのに

ベッドで丸まり自分を暖めても
どこか寒々しい心なんて
捨ててしまえればその方が楽なのに
それでも探し求める人の哀れ



「誰かひとりに認められればそれでいいのに」

『承認欲求』

『承認欲求』

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-05-08

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