レモネード
いつもの喫茶店
静かに時間が流れ
グラスを通して見つめる世界は
黄色とオレンジ色の夕暮れ
町の明かりが輝いて
頬を撫でる風が
レモンの香りを運んでくれば
爽やかで尊い
反射した夏の日差し
あの日が よみがえる
懐かしさへと
想い馳せて
覗くグラスの水面
君の面影浮かぶ 微かに揺らぎ
何か困ったように笑った
その仕草 愛おしくて
手を伸ばした
思い出のレモネード 淡く 切ない 甘酸っぱい
珈琲は苦手なんだと笑い
ケーキを食べる甘党な君を
狂おしい程 愛したけど
思い出のレモネード 苦く 酸っぱい 恋心を
見透かすように 無邪気な君のあかんべー
振り向き様の 突き放すような言葉
思い出のレモネード 甘く 溶けてく この想い
それでも どうしてだろう?
温かくて優しく抱き締めてきたの?
レモネード