民謡『黒田節』替え歌②古典風

原曲の歌詞がお好きな方のために古典風な歌詞をお届けします。

(従来の歌詞)
 
春の弥生の曙に

四方の山辺を見渡せば

花の盛りも白雲の

かからぬ峰こそ無かりけれ


(これより新作歌詞)

*黒田節に唄われた母里太平が名槍日本号を手に
文禄慶長の役(秀吉の朝鮮出兵)を闘った際の
彼の心情をイメージして作りました。


闇に彷徨(さまよ)蛍灯(ほたるび)

異国の空の稲光 (いなびかり)

我を映すか迷い蛾の

穂先の上にぞ泊まりけり


しばし眺める南方(みなかた)

空澄み渡る秋の月

人恋しさの笛の音に

時雨(しぐ)れて残る月見草(つきみぐさ)


(けが)れし世なりと隠すよに

積もりし(ちまた)の雪明り

よしやこの身は凍れども

絶えて(しの)ばん桜花(さくらばな)


(とど)める(すべ)なき移し世に

虎を小脇(こわき)武士(もののふ)

見果(みは)てぬ 夢を大杯(たいはい)

飲み干し(ほま)れの (やり)(まい)


 
☆ その昔 世に聴こえたる武士の 
  名を知る人もなき この世かな(いずみ)
     

民謡『黒田節』替え歌②古典風

民謡『黒田節』替え歌②古典風

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-04-30

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