優しさでつくられる明日

この苛立ちはどうしたらいいのだろう
心ない言葉を容易に吐ける人間が
のうのうと生きていることに対するこの苛立ち
優しい人間から死んでいく
この世界は間違っている
偽善者は生命の価値は皆平等で
優劣はないと主張するが
余りに加害的な人間を目の当たりにすると
優劣はあると僕は思う
お前に生きる権利はないと言いたくなるが
そうすると僕も同じ土俵に立ってしまうから言わない
加害者に対する加害欲が募っていくが
僕は耐える、同類になりたくないから
ただ不幸を願うことしかできない
この世界は不条理だ
なぜ自分だけと思うことも僕にだってある
それでも優しさで誰かの明日をつくれるなら
僕は優しさを諦めたくない

優しさでつくられる明日

優しさでつくられる明日

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-04-28

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