短歌修行
・とあアプリに投稿した短歌作品のうち、まだマシかなぁと自己評価したものを纏めたものです。言葉のフレーズを作る修行として半年前くらいから始めたのですが、ずっと難しい。ちっとも慣れない。歌人の皆さまを尊敬します…。ほんとすごい。
・上から数えて12首目の作品について、誤字を修正しました。
風に掛け帽の麦わら干すまでが春との契り乾く口笛
手を休めるピアニストが授けた解法ふわっと踊る前髪
段々と減らして運ぶ跳び箱の最後の段に胸張る勇気
神様の予定どおりに誕生日ぼくに近くて泣いたいもうと
黒板に正しく答え置く白のチョークが学ぶ彼らの本音
弾け飛ぶ胸や希望と戯れたお部屋のティッシュ広げて使う
飴、風と集めて周る世界からただいま叫ぶ乳歯を洗い
あれが朝、と独りごちるか万年の床に並べた電球真っ白
詰まらせる喉によく似た改札の仕掛けが返す宛名と僕ら
ラップした裸と暮らす春だから波風立てて炒めるキャベツ
「さん」付けで作れるご飯燻らせて担当決める不燃ごみの日
遺されたあなたの眼鏡で酔う日々消しゴム返せと生徒が騒ぐ
泣き虫が泣いてた訳の甘みから作れるお菓子ほろほろ噛んで
磨かれてにこりと返す胸の内片して真顔たたかう鏡
鬼を生む影が散らばり人様の庭を走れる子らが夕映え
交わりを作る編み棒止めぬまま答える問いの視線温まる
止める足、止まらぬ足を語りつつ飲んだ渋谷が歌う夕立。
短歌修行