zoku勇者 ドラクエⅨ編 52

スクール・カルテット ファイナル

「……爺、テメーふざけんな!俺のダチを放せよっ!!」

「ああ、放してやるとも、その代わり……、小生意気なウジ虫、
私の授業を受けよ、私に逆らったその罪を痛みで償え……」

「?ア、アーーっ!?」

「……ジャミルーーっ!!」

魔教師エルシオンは拘束したままの3人を放置したかと思うと、
今度はいきなりジャミルの方へと飛ぶ。そのままジャミルの
制服の襟首を掴み、にやりと笑う。そして、強烈なビンタを頬へと
一発噛ました……。

「どうだ?痛かろう?これぞ私の愛の鞭、教育的指導だ……」

「いらねーよ、んなモン……、畜生……、ふざけやが……あううーーっ!」

「何処までもふざけたクソウジ虫め!いいだろう、貴様の顔の形が
変るまで叩いてやる!……どうだどうだどうだどうだーーっ!!
ははははは!!」

「……やめてええーーっ!!お願いだからーーっ!!」

拘束されたまま、見ている事しか出来ないアイシャが絶叫する……。
魔教師エルシオンは、ビンタを連続ビンタに変え、ジャミルの頬を
バシバシ叩き続けた。鼻からは大量の鼻血、頬は見ていられない程、
腫れ上がって来ている。が、それでもジャミルは只管往復ビンタに
耐えながら、叩かれ続けていた。

「も、もういや……、今に私達もああなるんだわ……」

「……ううう~、怖いよ、恐ろしいよ……」

「……お前らっ!目を反らすなよっ!確かに俺達じゃ奴には
敵わなねえ、何にも出来ねえよ、けど、俺達にだって出来る事は
ある!俺達の為に命懸けで必死で戦ってくれてるあいつらの為に
エールを送るんだ!……それが今の俺らに出来る事だっ!!」

「わ、私達にも……」

「俺達にも……、出来る事……」

「……負けるなーーっ!皆ーーっ!!」

「が、頑張ってええーーっ!!」

「信じてるぞーーっ!!」

「……モザイオ、皆……、へ、へへ……」

「ええーいっ!貴様っ!まだそんな笑っていられる余裕があるのかっ!
……お前らもその尺に触る奇声をやめぬかっ!!……こいつみたいに
なりたいのかっ!!」

「うるせーっ!誰がやめるかっ!死に損ないのクソジジイっ!!
糞踏んで死ねっ!!」

「そうよ、そうよっ!」

「降参した方がいいのはあんただよ、爺さんっ!!」

モザイオのエール、そして、魔教師エルシオンに怯えていた他の2人も
勇気を振り絞り、ヤジを飛ばし始め、反乱分子を起こしたのだった。

(……ジャミ公~、あんなにあいつら応援してくれてんじゃん、ねえ、
アンタもうちょっとしっかりしなさいったらーっ!!)

「分かってるよ、分かってんだけど、流石に顔が重くて、
……痛くてよ……」

「……なんと言う糞共だ……、揃いも揃って……、こうなったら
徹底的に分からせてやろう、私の教育に間違いはないのだと
言う事をな!」

「いいえ、エルシオン卿、いえ、学院長……、あなたの教育は
間違っています……」

「……何だと……?」

魔教師エルシオンは、相変わらずジャミルから手を放さないまま、
声のした方に目線を向ける。……アルベルトも拘束されたまま、
怒りで震えながら言葉を続ける。

「……学院は授業をする場だけでは無い筈です、友との出会いや、
時には授業よりも、もっと大切な事を教えて貰える場所なんです……」

「貴様も更に罰を喰らいたい様だな!学院は全て恐怖授業なのだ!
厳しさに耐え抜いた者こそ真のエリートになれるのだ!私は
エリートに相応しくないクズをこの学院から排除する!それが
世に復活した私の役目なのだ!」

「……学院長……」

「私も……、最初はいきなりでびっくりしちゃったけど、でも、
本当に此処に入学出来て良かったと思ってるわ、辛かった事も
楽しい事も全部思い出にしたいの……、だから……、悲しいままで
此処を離れるのは嫌……、最後まで楽しい学院生活を送りたいの……」

「……厳しいだけが教育だなんて……、絶対間違ってるよお~……」

「……黙れええーーっ!私の教育方針に口答えする奴は許さんぞ!
こうなったら、このウジ虫を手始めに始末してくれようぞ!
……死ねえーーーっ!!」

「う……」

(ヤダーッ!……ちょっとジャミルーーっ!!)

もはや怒りで煮えくり返っている魔教師エルシオンは、遂に我を
忘れ最悪の暴挙に出ようとする……。ジャミルも絶体絶命に
追い込まれた、その時……。

「……うあああーーーっ!!」

「な、何だとっ!?」

拘束されている、アルベルト、ダウド、アイシャの3人の怒りの
テンションゲージが高まり力が一つになり、縛っている鞭を
引き裂いた……。拘束から解放された3人は急いでジャミルの
元へと走る。

「……こんな、こんなバカな事があってたまるかっ!……わ、私は
間違ってなどいないのだあーーっ!!ウジ虫共めええーーっ!!
貴様ら全員処刑成敗だあーーっ!!」

「……いい加減に目を冷まして下さいっ!学院長おおーーっ!!」


……パンッ!パンッ!……パアアーーンッ!!


「……お、おおおお~……」

「うふ、うふ、うふ、うふふ~ふ……♡」

魔教師エルシオン、逆にスリッパ乱舞に成敗され、その場に
崩れ落ちる……。けど、こんな時にまで、それやるかなあ~?と、
ダウドは唸る……。と、考えている場合でなかった。

「……ジャミルっ、ジャミルっ、助けに来たよ、しっかりしなよお~、
……ああ~、もう~、こ、こんなに顔が腫れちゃって~、これじゃ
お多福……、おかめじゃないかあ、うう~……」

「……う、うるせ……、いちちちち……」

「ダウド、お願い……、回復魔法をジャミルに掛けてあげて……」

「うん……、待ってて……」

アイシャが祈る中、ダウドは覚えたての新しい回復魔法、
ベホイムを唱える。MP消費量は半端でないが、最強に
頼りになる抜群の回復魔法である。ダウドの必死の
回復魔法のお陰で、ビンタで肉まんの様にパンパンに
腫れ上がっていたジャミルの顔は次第に元に戻っていった。

「……ああーっ!やったあーっ!元に戻ったあーっ!俺の
イケメン顔ーっ!」

「はあ、全くも~……」

(ハア、ホントにもう~……、こんなに世話が焼けるヤツって中々、
ホンット、お目にかかれないわよネ……)

ダウドは額の汗を拭く。だが、元気を取り戻したアホ……、
ジャミルの姿を見て、心から安心する。サンディも。
アイシャも……。安堵し、指でそっと自分の涙を擦った。
……ジャミルが元気を取り戻したその姿は、ずっと心配して
見守ってくれていたモザイオ達にも伝わるのだった。

「……ジャミル、皆っ!まだ終わってないよっ!!」

「!!」

「……貴様ら……、よくも、よくも……」

アルベルトの声にジャミル達は身構える。スリッパ乱舞の
ダメージから立ち直った魔教師エルシオンは、よもや半端
ではない、限界を超えた怒りのオーラを放出していた……。

「お前らーっ!此処が正念場っ、踏ん張り処だっ!もう一息、
いくぞおーーっ!!」

「「おおーーっ!!」」

「……何が正念場か!お前らは私に何一つダメージを与えて
いないだろう!よかろう、そんなにあの世に行きたいのなら
送ってやろうではないか!……例えどんなハエだろうが、
私の目の前を飛ぶ辺り、全力で始末せねばならぬ……」

どうやら、しっかり喰らっている筈のスリッパ乱舞の事は無に
帰したいらしいが。魔教師エルシオンは、指を鳴らすと又別の
巨大な鞭を出し、目の前に立ちはだかる4人組を睨む。ウジ虫から
ハエへ……。ランクが昇格した様に見えているらしい……。

「ジャミルーっ!みんなーっ!頑張るんだモンーーっ!」

「「老害ジジイをぶっとばせーーっ!!」」

何時の間にか、モンも気絶から目覚め、モザイオ達と共に、
4人に声援を送っていた。

「ミラクルゾーン開放っ!ええーいっ!メラミ乱れ打ちよーっ!!」

「こしゃくな小娘めっ!……これでも喰らえええーいっ!」

「……ぎゃ、ほ、本ーーっ!!……うぎゃあーーっ!!」

エルシオンはもう片方の手で分厚い書物を出すと、アイシャでは
無く、何故か、ジャミルの方へ本の角で頭部を思い切り突く……。
元々本嫌いのジャミルにとって、これは2倍の痛手、ダメージに
なってしまった……。

「何やってんの君はわーっ!……ダ、ダウドーーっ!!」

「はいはい、え~と、取りあえずベホイミでいい……?」

「……ジャミル、とほほのほ~、なんだモン~……」

「おい、お前も結構苦労してんだな……」

「モンモン……、ジャミルにも困ったモンだモン……」

モザイオに同情され、モンはしょっぱい様な表情をするのだった。
自分の事をばっくれて棚に上げ。……エルシオンは更に躊躇せず、
テンションゲージを高めた怒りのヒャダルコ2回連続攻撃を
4人に放出。4人共、これにはHPを一気に半分に削られる事態に……。

「ハエ共め!泣いて私に縋り付け!喚くが良い!だがもう泣いて
謝っても時は遅し!」

「きゃあーーっ!!」

「アイシャっ!……ジジイっ!いい加減にしろっつってんだよーーっ!!」

鞭で叩かれるアイシャを庇い、代わりにジャミルが鞭の裁きを
受ける……。強力で非道な攻撃の嵐に、皆傷ついているメンバーを、
一体誰から回復していいのか、ダウドも戸惑う……。体力の無い
アルベルトにも限界が来ていた。全体回復が出来る自身のゴスペル
ソングも、テンションゲージが上がった時のみ、一度きりなのだから。
こんな時……。未だベホマラーを習得出来ていない事に、ダウドは
落ち込み掛けた……。

「……私の勝利だ、やはり正義は必ず……、う、うう……」

だが、突如エルシオンの方も膝を抱えて突然しゃがみ込む。
傷ついても何度も立ち上がりいつまでも諦めないしぶとい
4人組に、エルシオンも4人が必死で与えたダメージの痛み、
疲れの限界が来ていたのだった。それ程まで、ジャミル達は
エルシオンを追い詰めていた。

「……や、奴もへばってやがる、限界なんだ……、もう少し……、
皆っ!」

「私は消えぬ、消えぬわっ!クズの貴様らに真の教育を
叩き込むまではっ!!」

「いらねーってば!んなモン!……うあーーっ!!」

だが、遂に審判の時、訪れる。老害鬼教師は、友を思い、此処まで
突撃して来た若者達の強い思いの刃の前に敗れ去ったのだった。
ゆっくりと崩れていく魔教師エルシオン……。その身体から
光り出る物……。女神の果実……。

「い、いかん……、私がいなければ……、不良の巣窟に……、
が、学院が崩壊してしまう……、あ、頭が……割れそうだ、
……ぐおおおーーーっ!!」

(ジャミ公っ、果実っ、女神の果実だよっ!)

「ああ……」

魔教師エルシオンは消滅し、女神の果実はゆっくりとジャミルの
手元に落ちて来る。遂に7個目の最後の女神の果実だった。

「あはっ、ジャミルっ、やったあーっ!」

「……勝ったんだね、僕達……」

「ジャミルうううーーっ!」

仲間達もジャミルに駆け寄る。モン、そして動ける様になった
モザイオ達も。皆で勝利を祝福するのだった。

「落ち着けよ、お前ら、それにしても、見事に真っ黒だなあ~……」

「もうっ、ジャミルだってそうでしょっ!」

「マジですげえな、お前ら……、あのモンスター鬼畜をマジで
倒しちまうんだからな……」

「このしぶとい連中は一筋縄ではいかないのモンモン!」

「……モンっ!うるせーよっ!……!?」

「待って、皆っ!」

何かを感じたのか、ジャミルが警戒し、アルベルトがモザイオ達を
守る様に皆の前に立つ。魔教師エルシオンは確かに消滅した。だが、
其処にまだ1人、佇む者がいた……。

「わ、私は、今まで一体何を……、記憶が飛んでいる、此処は
私の教室ではないか、それに、君達は一体どうしたのだ、何故
そんなにボロボロな姿に……」

「あなたが……、本物のエルシオン卿……、ですね……?」

「!!」

アルベルトの言葉に皆、現れた老人の方を見る。女神の果実が
身体から消え、正気に返ったこの学院の創設者、元のエルシオン
卿であった。

「ジジイっ!何言ってんだよっ!テメエが俺達を此処に連れて
来て閉じ込めたんじゃねえか!」

「もう此処から出してよ~、何日もお風呂に入っていないのよ~……」

「お腹空いたよう~、ううう~……」

「爺さん、あんたが本当にエルシオン爺さんなんだな?もう、
おかしな気はねえか?」

「いかにも……、だが、本当に私は何も今までの記憶がないのだ……」

老人、本物のエルシオン卿は、先程大暴れしていた時とは打って
変わって、本当に普通のお爺さんになってしまっていた。モザイオは
相当切れていたが、アルベルトに宥められ、少し気持ちが落ち着いた
様で有り、話を静かに聞く気になってくれた様だった。

「……私が君達を……、……おお、そうだ、微かに思い出して
来た……、エルシオンの子らよ、私は正気を失っていた様だ、
本当に済まなかったね……、だが、私は本当に君達に更生して
欲しいと願っていたのだよ、その理由が分かるかい?」

「……」

「何故なら、君達は才能溢れる若者だ、光る宝石だからだよ、
磨けば本当に光る素晴らしい宝物を持っているんだ、なのに
君達は努力をしようとしない、だから私は果実に願った、君達に
教育を施す為の力が欲しいと……、だが、私自身が怪物になるとは……、
私の行き過ぎた教育への熱意が暴走してしまった様だ、済まなかったね……、
それから……」

「……?」

エルシオンは今度はジャミルの方を見る。じっと見つめられ、
何だかジャミルは変な気分になり頬を抑える。ダウドに回復
して貰ったとは言え、まだ頬は何となく赤みがあり、ビンタ
された際の痛みがほんの少し残っていた。

「君の名前は何と言うのかね?……そうか、ジャミル君か、
まさか学友の為、此処まで命を掛けて来るとは……、君は
本当に素晴らしい生徒だ、こんな生徒が我が学院にいて
くれていた事を私は教師として素晴らしく誇りに思う、
これで安心して眠る事が出来る、……ありがとう……」

「あ……」

エルシオンの身体が輝きだした。消滅の時間が訪れ、光と共に
彼は消えていく。漸く安心して成仏する事が出来たのだった。
その光りを、ジャミル達も、モザイオも、生徒達も暫く
ずっと見つめていた……。

「行っちゃったのね、学院長……」

「ああ……」

「モォ~ン……」

ぽつりと言葉を溢したアイシャの側にモンが飛んで行く。
アイシャはモンをそっと、優しく抱き締めるのだった。

「たく、それなら最初から言えよ、……全く、お節介な
爺さんだな……」

「磨けば光る宝石か……、でも、俺達の事、そんな風に
見ていてくれたなんて……、俺、これからは真面目に
勉強しようかな……」

「本当ね、私ももっと頑張らないと……、でも、その前に、
お、お風呂入らなくちゃ!」

モザイオを除く、捕まっていた生徒達は、4人に何度も何度も
礼を言い、帰って行った。そして、残ったモザイオは……。

「よう、本当にサンキューな、何かてれくせーな、こう言うのさ、
でも、悪くねえ気分だな、お前らは本当に俺達の命の恩人だ、
感謝するよ……」

「あたりめーだろ、俺ら、ダチなんだから……」

「……ジャミル、ああ!」

モザイオへ、言ってて照れくさいのか、慌てて鼻を擦って誤魔化す
ジャミ公。そんな2人のやり取りを笑顔で見つめている仲間達。
モザイオが差し出した手を皆で握り返すのだった。……今回の
騒動もこれにて無事一件落着する。だが、いつまでも一つ処に
いられない4人組の宿命。この学院とも別れの時が近づく……。

……あれから。地下墓地での死闘から数日が過ぎた。学院は
すっかり落ち着きを取り戻し、生徒達もいつもの日常を
取り戻していた。初代学院長エルシオン卿の眠る墓前には、
いつも沢山の花が添えられている。エルシオン学院に平穏な
日々が戻って来たのである。そして、今日も……。

「はあ、モザイオの奴、本当にスゲーよなあ~……」

「……うん、追試とは言え、90点を取っちゃうなんて……、
凄すぎるよ……、それに、女の子にもモテモテだしね……」

お昼休み。学院の屋上の守護天使象の側で購買パンの昼食を取る
青髪とパッツンデブ。彼らも又、平凡な日常に戻りつつあった。

「……もう俺らとは違うLVの世界に行っちまうのかな、モザイオ……」

「そう……だね……、寂しいけど……」

???:な~に言ってんだよっ、お前らはよっ!よくも俺を置いて
行ったな!このっ!

「……いてっ!」

「あいた!」

後ろから購買パンで青髪とパッツンデブの頭部を軽くぴしゃりと
誰かが叩く。モザイオだった。

「たくっ、これぐらい努力すりゃ簡単なんだよ!お前らももっと
勉強しろよ!」

「……へへ、ごもっともで……」

「あはは……」

モザイオは持って来たコッペパンを振り回しながら2人の側に腰を
下ろす。しかし、数週間前の彼からは考えられない台詞だった。
モザイオも確実に成長し、変りつつあったのである。でも。

「なあ、モザイオ、お前、来年の生徒会長候補に推薦されてんだろ?
スゲーじゃん、もう、俺らとは手の届かない世界に行っちまうんだなあ~
……、って……、思ったらさ……」

「うん……、何だか雲の上の人みたいで……」

「……バカだな、お前ら……、まだ先の事なんか分かんねえよ、
でも、いつだって、俺らはダチなんだよ、この先もな、学院を
卒業してもさ……、お前らが嫌だって言わねえ限りさ……」

「モザイオ……」

モザイオはコッペパンを一口囓ると青髪とパッツンデブ、2人の
方を向いて笑う。2人も笑顔になった。

「……ああ、モザイオ!ずっとダチだな、俺達さ!」

「えへへっ!」

「さあ、昼飯食っちまおうぜ、それにしても、幾ら勉強したって
根本からダメな奴もいるんだな、困ったモンだぜ……、あれ程
ひでーのは俺もびっくりだ……」

「……ジャミ公か?」

「……」

3人は顔を見合わせる。そしてプーッと吹き出す。

「……未だにこの間の物理の追試試験、頑固に合格してないの、
彼……、だけみたいだよ、せ、先生達も相当困ってるみたいだね……、
しぶとくて……、ぷぷ……、凄いね、ジャミル君……」

「そういや、アイツこの間もアルベルトにスリッパで頭……、
引っぱたかれてたな……」

「……ああ、6点から8点取ったの間違い無しだって、く、
糞威張りしてたしな……、それで、また……、結局……、答案に
名前書き忘れ……、う、プ……」

其処まで言って、モザイオは食べていたパンを等々吹き出し……。


「「……ぎゃーーっはっはっはあーー!!」」


屋上に壮快な明るい笑い声が響き渡る。今日もいい日である……。
そして、モザイオ達がゲラゲラ笑っている頃、ジャミル達4人組も
戦いでの疲れと体力が漸く回復し、本日、学院長室へ呼ばれていた。
モンは学生寮にて食堂のおばちゃんにお世話になりながら、皆の
授業が終わるまで良い子で?待っている。

「……ひ、ひーーっくしゅっ!」

「お風邪ですか?ジャミルさん……」

「い、いや、畜生……」

「皆さん、このエルシオン学院の生徒を救って頂き、平和な日々を
取り戻して頂いた事に我々教師一同、心から本当に感謝致します……」

「へ、……へへ……」

ジャミルは仲間達の方を向き、一瞬困った様な表情になるが、
はにかんで笑顔を見せる。見守っていた仲間達も頷き、学院長に
笑顔を返した。

「それで、今後の事なのですが、……如何ですか?皆さんの
授業料等は、このまま我が学院が負担させて頂きますので、
このまま学院に残って頂けないでしょうか……、生徒達も
皆、あなた方が去ってしまうのを寂しがっております故……、
特にジャミルさん、私はあなたの将来が非常に心配でしてな、
……あんな酷い試験の成績では……」

「……げっ!い、いや、その……、んな、心配してくんなくても……、
あう……」

「はあ、全くもう、君は……、学院長、そのお言葉、僕らとしても
本当に有り難いと思っておりますし、嬉しいです、けれど……、
僕達にはまだまだやらなければいけない事も残っています、
仲良くしてくれた皆とお別れは本当に寂しいですし、お名残
惜しいですが……」

「そうですか……、ですね、皆さんもこれから沢山のお仕事が
あるのでしょうね……、残念ですが、私もこれ以上はお引き止め
出来ますまい……、ですが、此処は皆さんの大切な母校であると
言う事をずっと忘れないで下さい……、この学院で学んだ事を、
どうか、いつまでも……、又、いつでも遊びに、学びに来て下さい、
お待ちしております……」

「……学院長……」

アルベルトは静かに学院長に頭を下げる。ジャミルは無言……。
ダウドとアイシャは既に涙目であった。

「……私もずっと忘れません、学院長さん、有り難う……、とっても
楽しかったです……」

「……あうう~……、事実上の卒業式だよお~……」

(ちょ、ヘタレ、……顔きったなあーーっ!!)

「サンディ、うるさいよお~……、ぐしゅ……」

「明日には皆さん、ご出発なさるのでしたな、では、本日午後で最後の
授業と言う事になりますね、残りの時間、授業に没頭するのも良し、
生徒達と触れあうのも良し、どうぞ悔いのない様にお過ごし下さい……」

「ああ、今まで有り難うな、学院長……」

ジャミルが代表で学院長と握手を交わし、仲間達も頭を下げ、
学院長室を後にする。部屋を出て行く4人組の背中をずっと
見つめながら、学院長は大きく息を吐いた。

「やれやれ、この学院も明日から火が消えた様に静かになるのか……、
だが、我が学院にはまだまだ沢山の素晴らしい生徒達がいる、そして
何れは又春が来る、新しい生徒達との出会いも有るだろう……、うむ、
楽しみだよ……」

学院長は部屋に飾ってある初代エルシオン卿の古い写真を見つめる。
そして、再び屋上……。

「さあ、俺らも行こうぜ、午後の授業始まるからな……」

「モザイオ……」

「ん?」

先に立ち上がったモザイオに青髪がぽつんと話し掛ける。

「あいつら、明日此処を出るんだよな、何でだよ……、いきなり
卒業とか、やっと俺らも奴らと打ち解けて来たってのにさ……」

「寂しいよね、アイシャちゃん……、もういなくなっちゃうなんて……、
僕も悲しいよ……」

「しゃーねーよ、奴らには奴らの事情があるんだろ、最初は本当に
ブン殴りたくなる程、気に食わねえ奴らだと思ってたけどよ、……俺ら、
あいつらのお陰で……、変われたんだ……」

そう呟きながら、モザイオは制服のズボンに付いたパンくずを払う。
彼の胸中も複雑な思いに駆られていたのだった……。

エルシオン学院で過ごす最後の日々。最後の授業。最初の授業の
時と同じ様に、授業を受けても良し、見学しても良し、自由に
過ごして下さいと4人組は学院長から言われていた。ジャミルは
仲間達と別行動、単独で体育館にて相変わらずのへポコバスケの
授業を、のんびり見学していた。

「パスー、パスー!……あ!」

「……おーい、下手くそー!何処に向かって投げてんだよーっ!」

「ホンっと、何時まで立ってもヘッタだなあ~、あーあ……」

(ねえ、アンタ、其処でそうやって文句言って見てるより参加した方が
いいんじゃないの?)

ジャミルの中にいるサンディが念を押すがジャミ公は首を振る。
明日から又、忙しいバトル漬けの冒険日常に戻るんだし、
疲れちまうからいいんだと。

(……ふ~ん、でも、ちょっとのんびりし過ぎじゃネ?やれやれ、
ちゃんといつもの毎日に戻れますコトやら、……身体鍛えておかないと、
アンタそのウチ腹出るヨっ!)

「う、うっ……、こ、このヤロ……」

(あ、そうそう、今後のコトだけどサ、地上に落ちた女神のカジツ、
7個全部揃ったんだから、此処らで天界に戻った方がいいんじゃネ?
ま、後どれぐらいのカジツが行方不明なのか、アタシは知らないケドサ!
こっちの頼まれてる数はちゃんと集めたんだし!)

「……そ、そうか、もう地上に落ちた分は全部……」


「「♪ピンポンパンポーン~!お知らせですー!ジャミルさん、
アルベルトさん、ダウドさん、アイシャさんを除く生徒の皆さんは、
大至急体育館へ集合して下さーい!」」


「はあ!?」

いきなりの校内アナウンスが流れ、しかも4人組は名前をストレートに
出され、ジャミ公は困惑。そして、体育の授業を行なっていた生徒達も
慌てて、一旦着替えにゾロゾロ引き上げて行った……。

「「♪ピンポンパンポーン、続けてお知らせです、先程お名前を
呼ばれた4人の皆さんはどうか大人しく寮で連絡があるまで
お待ち下さい、くれぐれも大人しくですよ……、オホン、
いいですね!特にジャミルさんっ!……ピンポンパンポ~ン♪」」

「……大人しくって、何なんだよーっ!しかも何で俺だけ強調
されるんだあーーっ!!」

(……プッ……)

皆、いなくなってしまった為、ジャミルも慌てて体育館から
引き上げる。仲間達と合流しようと、廊下を走っていたその時……。

「いそげ、いそげえー!は、早く行かないとっ!」

「いきなりかよ、早かったな、まいった……、授業が終わってからって
聞いてたけどな……」

「はは、マジで最後まで急がしく……、お?」

「よう、お前ら……」

同じく、廊下でバタバタしていたモザイオ達を発見する。ジャミルは
モザイオに話を聞こうとするのだが……。

「おう、ジャミ公、今放送あったろ?いいんだよ、オメーラは寮で
大人しく待ってりゃよ、くれぐれもどっかフラフラ行くんじゃねえぞ、
……ジャミ公!じゃあな!」

「……はあー!?」

(アンタ、また厳重注意されてるヨッ、でも、モザイオ、マジで
変ったねえー!ウ~ン、スゲーいいオトコになったよネ~!)

モヤモヤしたまんま、仕方なしに寮へと戻ると、食堂のロビーに、
アルベルト達の姿が。

「お前らも戻って来たのか、やれやれ、何なんだよ……」

「寮には私達の他、誰もいないわ、皆体育館に行っちゃったみたい……」

「食堂のおばちゃんまで……、どうしたんだろうねえ~……」

「ねえ、モン、君、おばさんにお世話になってたんだから、
何か知ってるんだろ?」

「……知らないモン~、皆は又放送があるまで待ってればいいのモン!」

「おい……」

モンはばっくれてダウドの頭の上に飛び乗る。絶対にモンは何か
知っている筈だが、教えてくれず。頑固モンを問い詰めても
しょうがないので、4人は放送の通り、又連絡が何かあるまで
寮で大人しく待つ事にした。……大人しく……。そして、時計の
針は、午後16時30分を回る。通常なら本日の授業もそろそろ
終わる頃だが……。アイシャとアルベルトは自分達の授業が
終わっても、食堂のテーブルで、これまで授業で教わった事の
復習をしており、ダウドはモンと遊んでいる。……ジャミ公は……。
寮の部屋で寝ていた。


「「♪ピンポンパンポ~ン、お知らせで~す、お待たせしました、
準備が出来ましたので、寮でお待ちになっている皆さんも体育館の
方にいらっしゃって下さい、……特に、其処の寝ているジャミルさんっ!
……早く目を覚まして下さいねっ!!以上、お知らせでしたっ!!」」


「あ、オイラ達も呼ばれたねえ~……」

「うん、じゃあ、僕達も行こうか……」

「行くモンっ!」

「ええ、でも、何だか楽しみね!」

と、突如、2階の方から……、物凄い音がした。多分、ジャミ公が
ベッドから転がり落ちた物と思われるが……。

「……マジで何なんだよっ!」

「……全く、生活習慣にだらしないからこうなるんだよ……」

コブを作った頭部を抑えながら、先頭を切ってブツクサ言いながら、
ジャミ公が歩いて行く。その姿を見て溜息を付くアルベルト。
4人とモンは放送の通り、体育館へと向かっているが、学院内は
本当に静かだった。やがて、体育館へと辿り着く。ジャミ公は
不機嫌なまんま、体育館の扉を開けるが……。

「「卒業、おめでとうーーっ!!」」

「!?」

扉を開けた途端、派手に鳴るクラッカーと飛んで来る花のブーケ。
そして拍手の嵐。体育館内には学院中の生徒達、教師達が揃って
大集合。4人組を迎えてくれたのである。しかし、ジャミル達は
何が何だか分からず、目をパチクリさせる。

「皆さん、この度はこのエルシオン学院卒業、誠に御目出度う
ございます!」

「が、学院長……」

拍手をしながらゆっくりと、生徒達の間を通り4人組の元に
歩いてくる人物。学院長だった……。

「この企画はモザイオ達が考えてくれた物でしてな、学院を
救ってくれた皆さんに何か皆で出来る事はないかと、従って、
皆さんのお別れパーティ、そして、卒業式を学院中総出で
行なおうと、数日前から色々と考えてくれておりましてな……」

「モザイオ達が……」

ジャミルがモザイオ達の方を見ると、3人揃って笑顔、4人組に
ピースサインを送っていた。どうやら……、この派手な企画は……、
本当に彼らからの4人へのサプライズらしかった。

「みんなー、今日はおばちゃんも参加させて貰うよー!美味しい
ご馳走沢山作らせて貰ったからねー!いっぱい食べてってよー!
悔いの残らない様にお腹に入れて行ってね!」

「わ、しょ、食堂のおばちゃんまで……」

「……成程、おばさんもいなかったのはこれだったのか、あはは……」

「でも、凄く嬉しいわ!本当に……」

「……だよな、えへ、えへへ……」

「モン~……」

彼方此方に並ぶテーブルの上のご馳走達。ステーキらしき物も。
ダウドもアルベルトもアイシャも、おばさんの優しい心遣いに
心から感謝。ジャミ公も、モンも、嬉しすぎて思わず涎を垂らす……。

「……ま、全くもう……、はあ~……」

「えと、よう、お前ら……、マジでサンキューな、俺、不器用
だからさ、えーと、何て言ったらいいのか分からねえんだけど、
その……、ありがと、な……」

アルベルトが呆れている中、ジャミ公はそそくさ、誤魔化す様にして、
今日のこの企画を学院長へと提案してくれたモザイオ達の処へ。
モザイオ達も嬉しそうに笑顔で返事を返す。

「よせよ、お前らしくねえよ、堂々としてろよ、……へへ、俺らの
方こそ……、今まで有り難うな……、さ、学院長が待ってるぜ、
まずは晴れの門出だ、行ってこい!」

「頑張ってー!」

「表彰台でコケんなよ、ジャミ公!」

「……ああ!」

モザイオは4人に親指をピッと突き出す。モザイオ達、皆に
見守られながら4人は学院長の元へと歩いて行く。して、
受け取った卒業証書。生徒達からの祝福の拍手が止まない中、
4人は此処に集まってくれた全ての皆に感謝で深々と頭を
下げるのだった。

「さあ、しんみりばかりしていてもいけませんからな、今日は
時間の許す限り、無礼講ですぞ、但し、君達はまだお酒は駄目ですが、
ジャミルさん達の、この良き門出のお祝いをさあ皆で致しましょう!」


「「よっしゃあーーーっ!!」」

「「わああーーっ!!」」


学院長の言葉に待ってましたとばかりに生徒達の歓声が上がり、
体育館は一層騒がしくなるのだった。いよいよ、メインの
パーティの始まりとなる……。

「モンちゃーん、これも食べてー!」

「あ、私もよーっ、はいっ!」

「ありがとね、モン♡むしゃむしゃ、……ウシャーーっ!!
……げっぷ」

「「きゃーっ!モンちゃん、変な顔ーーっ!かわいいーーっ!!」」

「……はは、モンはモテモテだね、はは、ん……?うわ!?」

「あのっ、ア、アルベルトさん、……こ、これっ!きゃっ!う、
受け取って下さいっ!!」

「ちょっとっ!そこっ!抜け駆け無しよおーーっ!!」

「ど、どいてよっ!……キイイーーッ!!」

モンは女子にモテモテ。……。アルベルトもモテモテ。だが、
アルベルトの方は血みどろのラブレター合戦が始まりそうで
あった……。

「ふう、モテるってさ、嬉しい事なのか、それとも……、なのか、
オイラ良く分かんなくなってきちゃったなあ~、でも、ご馳走が
美味しいからいいや!もぐもぐ……、チッ」

アルベルトに嫉妬で嫌味を言っているのか、それとも開き直って
いるのか、呟いているダウド本人も良く分からないらしく、不機嫌で
ガツガツチキンを囓っていた。其処に……。

「ダ、ダウドさん、……オ、オラ、最初はアルベルトさんが
かっこいいっぺなって、思ってただよ、で、でも今は……、ポ♡
オラ、アンタに惚れちまっただ……」

最初の日、アルベルトにぬか漬けを送ると言っていた、パワフルな
オナゴである。……どうやら、ターゲットをダウドの方に変えた模様。
ダウドの顔に大量の冷や汗が滲んだ……。

「さあ、オラ特製のくせー沢庵沢山食ってくれだあー!!」

「い、いや……、え、遠慮……きゃーあーあーー!!」

「待ってえ~!ダーリンっ♡うへ、うへえへえ~!!」

(ねえ、ジャミ公……、アンタの相棒凄いコトになってますケド……、
聞いてないか……)

「んーっ、最高だあーーっ!」

一応、サンディが心配し、ジャミ公に呼び掛けるが、目の前の料理に
夢中で親友の危機?にも我関せず。幸せな時を過ごしていた。

「アイシャちゃーん、これも美味しいよー、食べなよー!」

「ケーキも美味しいよーっ!」

アイシャの方は、デブとパッツンデブに次々と料理を勧められ、
手が止まらなくなり、困惑していた……。悪魔の誘惑である……。

「いやーん!これじゃ私又太っちゃうわあーーっ!お料理
美味し過ぎるんだもの、ぐす……、ま、いいか!えへへ!」

そんなこんなで、楽しい時間はあっという間に過ぎて行く……やがて、
テーブルの上の料理も全て無くなる。時刻は午後22時を回っていた。
お腹も一杯になり、うつらうつら、し始める生徒もちらほら……。

「学院長、モザイオ、皆……、今日は俺らの為に本当にありがとな、
でも、名残惜しいけど……」

ジャミルは仲間達に目配せする。皆も静かに頷くのだった。

「うん、そうだね……」

「はあ、お開きかあ……」

「ふふ、モンちゃんも眠っちゃったわね……」

「ぶ~が、ぶ~が……」

「……そうですね、分りました、では、今日の最後の締めに、
ジャミルさん、あなた方の代表者として、挨拶をお願いします……」

「う、うん……、じゃあ……

「頑張れよ、ジャミル!」

モザイオ達に激励され、ジャミルは頭かきかき、再び台の方へ。
ガラにも無く、緊張している様子。そして、思い切りやらかす。
マイクを尻の方に当てていた為、うっかり、思い切り爆音を発射。
……体育館中、大爆笑されたし。

「えーとだな、これはその、放送事故……」

「……な、何やってんのっ、君はーーっ!!」

「はあ、最後の最後まで、ジャミルはあ~、とほほのほ~だよお……」

「……や、やだもうーっ!」

「そ、それでこそ、……ジャミ公だぜっ!」

「あはは、ホント、ホントっ!」

「お前はお前らしくでいいんだよっ!ほれっ、最後まで
頑張れよーっ!」

「あ、ああ!」

モザイオ達3人も応援してくれる。ジャミ公は開き直り、
マイクを握り直すと今日、此処に集まってくれた生徒達、
先生、食堂のおばちゃん、全ての人に感謝を込め、ジャミル
なりの挨拶を始めるのだった。

「皆、何度も同じ事言っちまうけど、今日は本当にありがとう、
何か上手く言葉に出来ねえんだけど、スゲー嬉しかったよ、俺ら、
今日でこの学院とはサヨナラだけど、皆と一緒に過ごした時間、
これからも大事にするよ、……ホントにホントにありがとな!!」

「「……オレ達も忘れないからなーーっ!!」」

「「ずっとずっとダチだぜーーっ!!」」

「「また会おうねーーっ!!」」

……卒業パーティも終わりに近づき、ジャミル達4人組と、
この学院の皆とも本当に別れの時、近づく。4人組は集まって
来た生徒達にもみくちゃにされる……。この数日間、此処でも
本当に色んな事があったが、掛け替えのない友、沢山の宝物を
又、見つける事が出来たのだった……。そして、翌日……。

「……あいつら、もう行っちまったんだな……、たく、最後まで
せっかちだったな……」

「うう、本当にもうジャミル君達、いないんだね、寂しいねえ~……」

「けど、又きっと会える、そんな気がするさ、……さあ、今日も授業
始まるぜ、行こう!」

一日の始まりの鐘が鳴り、生徒達はいつもの通り学院へと通学する。
はしゃぎながら歩いて行くモザイオ達の後ろ姿をそっと見守る者が
1人。


……本当に、素晴らしい生徒達だ、素晴らしい学院だ、私は今こそ、
この学院を建てられた事を埃に思う、エルシオンの子らよ、有り難う……


……そして、早朝に4人組が学院を去った後、学院の門前に新たな
変な客が到着していた……。

「誰かいないんですかっ!?私ゃですね、この学院の怪事件を調査して
欲しいと、学院長から頼まれておりました探偵ですよっ!早く此処を
開けなさいっ!……おおーーいっ!!」

zoku勇者 ドラクエⅨ編 52

zoku勇者 ドラクエⅨ編 52

SFC版ロマサガ1 ドラクエⅨ オリジナルエピ 下ネタ オリキャラ ジャミル×アイシャ クロスオーバー

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 冒険
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-03-31

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