砂浜

海へ行かなくなって5年

いや、6年かも

海を見なくなって5年

いや、6年かも

時の流れは速くもなく遅くもなく

一定だった

僕の中で確かに

5年ないし6年という歳月が過ぎた

砂の城のような思い出は

時のさざなみに削られ、削られ

ずいぶん形を変えてしまった

けれども不思議なことに

その思い出に違和感はなく

僕はなんの疑いも持たずに

ただ君を懐かしんでいる

砂浜

砂浜

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-03-02

Copyrighted
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