極め道
2000年三浦しをん著
売れない作家時代の雰囲気が伝わってくる秀作。
無職というかフリーターである自分と周囲との関係がおもしろい。
バイトを点々としているところも知らなかった。
本屋で働いてたのは知っていたけど。
本屋の店員てどうなの?
というか最近では本屋自体がないのよね。
悔しいかなバイト先がないという…。
図書館でバイトしたことはあるけど、けっこう大変だったよ。
外語大付属図書館だったので英語しか話せない人とかかなりいたし。
受付のバイトはまあまあだったけど、本を片付けたり整理したり並べたりするのは好きだったなぁ。
あの頃は本が身近にあったから、よく本を借りてたな。
シャーロット・ブロンテのジェーン・エアなんてそれこそ何回も読んだもんね。
英語で読むっていう発想はなかったけど、いまさらながら読んで見たいとは思う。
Kindleで無料で読めそうだね。
そもそも私はバイトというものができないのだ。
長続きしない。
臨時雇いって、いつでも辞めて良いみたいな気がして、どうにも馴染めない。
給料が安いのも納得いかないし。
同じ働くならたくさんもらいたいよ。
つらいのは同じだろ?とか思う。
枝道にそれたが、作品に戻ろう。
突然、小説がはじまるのは驚いた。
どこからどこまでが作り話なのか判断に困るところもある。
そういう場合はたいてい読み流す。
深く考えてもどうしようもないもの。
いまでは有名なホモ小説ネタですが、この頃はまだそんなに読んでないっぽい。
そんなに話題になってない。
隠してるだけ?
読んでると女子として共感するところが、そこここにあった。
通りすがりの男にブスと言われたところなど、あーいう切り返しができたら!と思わず願ってしまったほど。
基本的に分析をする人だね、三浦さんは。
細かいところまで考えるというか…。
ぐーたらな人生と自分で言っていたけど、それこそが正に私の理想の人生なのだ。
その生活がしたかった!と思わずうなってしまった。
うらやましすぎる、三浦さん。
一部分だけ、興味のないテーマがあったので、読み飛ばした。
野球のところ。
プロ野球はあまり興味がないので、なんともいえない。
あともう一カ所くらいあった気がするが覚えていない。
いいかげん(笑)。
三浦さんの文体がとてもくだけているので、私にも移ってきたような気がする…。
次作は「妄想炸裂」。
タイトル通り、妄想いっぱいでお送りするんじゃなかろうか。
楽しみです。
極め道