百舌鳥は鳴かずに/ 新作短歌
山茶花と 菜の花見比べ尾を回し
百舌鳥は鳴かずに 飛び去りにけり
小春日を 浴びて友らは語らいぬ
寒さ忘れて 時も忘れて
寒き夜のチャイムに出れば 春巻きを
差し出す子らに しばし戸惑い
節分近し なれどこの陽気 夏の暑さが思いやられる
未熟児を生みし若き妻有り 育児疲れか萎れし鉢花
たどたどし言葉繋ぎて異国の妻は
湯沸し器の異常を我に訴え
明日は留守だと言い残し
友は今年もカニ食う旅へと
子供らの我がままに振り回された日
疲れだけが残った寒い冬の夜
世の有様を見回し 周りの人々を見回し
自分の心の中を見回しても見つからぬ
失ってしまった何か
ただ途切れた人々の心の絆を
繋ぎ合わそうとしているだけなのに
何だこの心の虚しさは
山茶花に今年も訪れ鳴きあうメジロのつがい
幸せそうに見えるけど ねえその訳教えてよ
☆最近ちょっと落ち込み気味で、弱気になっちゃってます。
年のせいにしたくないけど・・。(いずみ)
百舌鳥は鳴かずに/ 新作短歌