金曜日、午後

きみに真実を語るのは
無理なことだ
どこまで話して、どこから話さないのか
そんなことを頭の中でぐるぐる考えながら
話すのだ
真実なんて
自分についている嘘の一覧が
改めて目の前に貼り出されるだけ
それを話す、話さない、と選別しながら
語るのだ
真実なんて
僕の中の一体誰が
きみに話せるというのか

金曜日、午後

金曜日、午後

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-01-24

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