球体

夢日記です。

話題の大型複合施設が今日オープンするという。
大きさは東京タワーの半分くらいだろうか、球体で全面が万華鏡の様に景色を映す前衛的な外観らしい。

お洒落な店に期待しつつ向かうも客入りが良くないようだ。
派手な外装に反し、閑散とした雰囲気なのは意外だった。

中ではオープン式典を行っているが面白くない。
老人が長々と話すだけの内容なので、見なくて良いと判断し、適当に雑貨屋を見てホールに戻ると終わっていた。

すると上から女の子の笑い声がする。
屋上で17歳くらいの女の子8人程がクスクスと笑っていた。
逆光で顔が分からないが私を見ていると思い
「なにー?」と叫んだら
「待っててー!」と返してきた。

死ぬのかと焦って警備員を探しに行くが居ない。
そもそも人っ子一人居なかった。
今の今まで見ていた店も無く、空きテナントだらけどころか廃墟になっている。

警察を呼んでくれる人を探し周ると古着屋を発見した。
飛び込んで若い女店員に通報を頼んだが蝉が喧しくて声が届かない。

あまりの煩わしさに店員の手を引いてホールまで戻ったが、しかし時既に遅し。
球状の壁を滑りながら、一人、また一人と死んでしまっていた。

ジージャンの子は胴体が千切れ、
赤いワンピースの子は頭が割れ、
チュニックの子は手足が明後日の方向に。
路面に血溜まりが出来た。

こんな惨状なのに通行人は無視をする。

あまりのショックに崩れ落ちていると、訝しげに店員が
「ほらね、片付けが大変だよ」と死体を睨んだ。

球体

メンタルがクソ

球体

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • ミステリー
  • ホラー
  • 青年向け
更新日
登録日
2013-01-23

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