無題
無題
諦めだけが人だろうか
今、話したことは嘘だろうか
君が連ねた痛みさえ
残らぬ出会いのいたずらだろうか
真夜中の南へ歩いてた
見知らぬ人さえも、見かけないまま
真暗で吹きすさぶ、浜の風と
光の架け橋と、夢の切れ端
減りゆく椅子には、さよならを
愛しいはずの君にだって、さよならを
降り積もる思い出は心に痕を
去り行く背中にだって、言えぬ真を
物悲しい浦には裏が無く
正しさと心を説き伏せてゆく
自らの色さえも落としきって
残されたペン先で書けない文字
空に星ひとつ落ちる時
太陽が昇らない山に明け色
小刻みに分け合い歌詞を書き
道の先々、導、隔たり
記憶の向こうに、神が在り
痛みに震えてる神がかり
心の内側、ホトトギス
活かすも殺すも、胸には問わず
あなたに皆に、ありがとう
叶わぬ人生にだって、愛を求む
一人で震える春を延びて
崩れ落ちた、修羅と名も無い僧
あなたの人生をひとつもらった
あなたに人生をひとつ返します
暮れ方の町々に、待ち合わせ
会えないまま閉ざす、この命
無題