『ボトルメッセージ。』

わたしはあるとき、きめた。
きみをわたしのためだけにはつかわない、と。
 

きみがわたしをあいしてくれるのは、べつにわたしにひいでたものがあるからじゃない。
わたしがきみをせつじつにもとめているから。
そしてわたしがまちがっていないつかいかたをすると、きみじしんがとてもしんらいしてくれているからだ。


だからきめた。
みらいのためにきみをつかおう。
わたしのぎじゅつじゃせかいは、やっぱりすくえない。
だからすこしだけでも、ひとがせかいのなかで、らくにこきゅうができるように。


あのきせつにうまれた、きみ。
かみさまからじゃないよ。
おもいだす。


その、ふかいやさしさ。
わたしはそれをぜんいとよぶ。
ゆうきをこめて。

『ボトルメッセージ。』

『ボトルメッセージ。』

どこかへたどりつく。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-11-21

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