来歴
苦しみは あの手この手で
俺を苦しめようとする
俺は苦しむ あるいは苦しまない 大袈裟に
ありもしない未来を見せられ
実存を挫こうとされる
存在意義を疑い
来歴を見失う
生きるとは目隠しで歩くことなのか
探しているものもわからず 手探りで
苦しむ、とはどういうことなのか
それを突き止めないことには
何も始まらない
何を始めようというんだ、俺は
存在意義の確立か
そんなものなどなくとも生きられることを
身をもって証すのもいいかもしれない
人より多くを苦しみたい
人より優しくなるためではなく
人より多くのまなざしをもつために
俺は苦しむ 今度は大袈裟にではなく
そのままの自分で
来歴