【短歌】太陽に勝ちたくて
日曜日
おはようの「お」の音が好き きみの奏でる音、観客はぼくだけ
撃たれたの追われて逃げて囲まれて…ああもうダメだそこで起きたの
夢の中で雪まみれのフレディとグータッチしたけどノリ悪くって
晴れてても曇りでも雨でも雪でも日曜は日曜二度寝す
扇風機上下首振る最新機ボタン押したら変身しそう
男にだって泣いて泣き倒して倒れ込んで眠る夜、あるって。
返信で「子育て張り切ってます」きみの桜色の頬思い出す
笑いころげてたらもう夕方陽が長くなった明日はゴミの日
うとうとするあなたをせめやしない気楽な時間に浮かぼ遊ぼ
日曜の夜くらい音閉じて休んだら朝は何が聞けるだろ
月曜日
6時の朝は超元気いっぱいだから少しずつ開けるカーテン
ふだん身につけない色をえらぶ雨の日と月曜はすこしダンス
永遠にじゃれ合っていたい朝の洗顔の跳ねる水道水
笑えるひとは絶望を知ってるひと泣きながらごはん食べたひと
平成に月9ドラマという月曜アゲアゲ要因あってだね
押し寿司の気持ちになれるなんてそうそうないよね満員電車
サンボマスターに背中押されて気合を入れて駅まで早歩き
けっこう悩んで日替わりランチ気軽にひと口ちょうだいなんて
出社時も退社時もつい銃かまえたくなるGet Wild
火曜日
火曜日の朝の穏やかさをご存知か 空気がちがう犬吠える
月曜の次の日というだけでプレッシャー感じない不思議さ
がっつり朝ご飯食べたい パンじゃなくておにぎり卵ウインナー
一週間の中でいちばん地味でいちばん安心する曜日
「もう」はなく「まだ」が先につきやすい でも存在感の高いあなた
水木と二日乗り切りもう週末元気ため用意万全
サザエさんでいうならマスオさん 天気なら梅雨の晴れ間の気持ちよさ
悩みを黙って最後まで聴いてくれて酒付き合ってくれる人
心なしテレビもさほどぱっとせず録画消化整理日とし
すこしだけ酔いたくなる夜 水割り薄めでミステリの世界泳ぐ
水曜日
馴染みのフレーズ「週の真ん中水曜日」真ん中の安堵感
意外と多い用事ある日前日が水曜 デートは週末
着慣れた服をまとい駅前のドトールへ極上のリラックス
代々木駅ぼんやり見てた雨のWednesday店は雨音響き
水曜はおっとりさんで知的だから図書館へ足が向くんだ
部活オフバイトもオフの天国 遊びまくり水曜は小悪魔
湯船に浸かる長風呂風呂上がりに書く日記も長くなりがちで
折り目正しき貴方は真夜中0時を超えると別人に変わる
木曜日
山こえた朝の快適さは淹れたての珈琲にクロワッサンで
言葉不要朝からうきうき木曜日雨降ってもヤリ降っても
定着しなかった花木昭和世代一部通ず花木
木曜日オリジンさんでいくつもおにぎり買い込んでおにパーの日
オンザロックビール数本買って彼女の部屋へ木曜夜
夜ふかししたい…でも明日金曜寝なきゃ…夜ふかし寝るの鬩ぎ合い
文春の発売日紙雑誌手触りじっくり活字味わう
身を清めるには湯に塩をあたたまる頃ゆで卵の気持ち知る
月9に戦い挑んだ木10ドラマ渋くて大人対応で
金曜日
ぬおーんと伸びをして手足ばたばたしてにやにやがとまらない朝
テンションマックス鼻歌で繰り返すQueenのあの名曲
記念日誕生日と重なれば仕事はせずに大騒ぎ、いえい♪
素敵な週末をと言ってくれるニュースキャスターが好きです
何があろうと起ころうと今日は金曜怒る切れるはしない日
残業で帰宅てっぺん回っても絶対乾杯ひとり酒
クラブとかディスコは無理居酒屋でホッケつついてジョッキが似合う
いきなり!フライデーナイトを知ってる人、間違いなく金曜好き
土曜日
ゆっくりとまぶたを開けて確認す、きみの寝息と朝のまぶしさ
シャレたい年頃なのと君、ほほえむ土曜欧米風ブランチ
「出かけないともったいない」嘘、休みは休むことやっと理解する
起きて昼、うたた寝して夕方、飲んで朝。そんな時代あったよね
2.5日のプレゼント仕事して休んでのサイクルしみじみ
デートも映画も飲み会も余裕ある明日も休みのうれしさよ
久々の友と再会土曜日は話つきずで酒もうまくて
ディスコミュージック耳にしてあのノリノリの空間思い出
【短歌】太陽に勝ちたくて