『孤独のうた』
本当を言えば今だって
アタシはひとりぼっち
『孤独のうた』
職員室前の非常階段も
飲み会帰りのタクシーも
寂しさを高めるための
舞台装置でしかなかった
追い詰められてかける電話は
いつも涙声と落胆
助けてくれる人なんて
どこを探したって居ない
でも独りって案外悪くない
可哀想なアタシに酔って
泣き言を零せば誰かしら
抱き締めてくれるんだから
理解したつもりになって
愛してるつもりになって
傍には居てくれる
それが孤独を増すとも知らず
終バスを逃した帰り道
涼しい風で酔いを醒まして
大丈夫なアタシに戻して
振りだけなら簡単な話
「23時過ぎ、またいつもの孤独を弄ぶ」
『孤独のうた』