『クオリア』

共有できないものを
共有しようとする罪


『クオリア』


君のそういう所を
さっき嫌いになったけど
多分10分後には
やっぱり好きだと思い直す

何度も何度も繰り返して
もうこの感覚を覚えちゃったの
飽きるくらいだけど
どこかで期待してた

いつか共有できるんじゃないかと
思い込んでしまったのね
ひとつになれないことが
余計勘違いに拍車をかけた

あの夕日の色が
君には何色に見える?
アタシには凄く悲しくて
血が滲んだ赤に見えるわ

あの日が沈む瞬間
世界は海の中みたいに
青く青く染まるのよ
電車の中にいると
水族館みたいで本当に綺麗

でもそんなこと
君は知らない顔で生きてる
分かってるつもりだったけど
どこかでまだ信じてたんだ



「アタシたちは異なる人間故」

『クオリア』

『クオリア』

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-10-06

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