正方形におさまるtextパターン/一例

わたしは海に行くことにした。破壊したコンビナートを見てみようと思ったからだ。そのピカピカ光る勇敢な戦艦を遠方から見てみたいと感じていた。まだその力が残っているならば、生き残りのテントウ虫達が「煙を吐き出しながら殺虫剤を製造し続けている」という事を確認したい。絶望するには早い。力強さとしたたかさがあれば再生するのだ。祈る。わたしの中で不定形な何かが生まれていた。電車は海沿いの緩やかなS字カーブを走る。適当な駅で下車すると、動物愛護団体が署名活動を行っていた。すり抜けるように離脱する、そのまま先へと向かった。海は晴れているのにひどく荒れていて、白い飛沫がラインのように繰り返していた。ゆっくりと見下ろすように光景を眺める。わたしは夢の中で、あの場所に火薬を仕掛けて逃亡してきたのだ。バリケードを突破し、衝動のままに行動する。あの時、炎の中で震えるように美しい犬を撲殺した。強風が全身を強く叩く。一定の間隔でコンビナートの煙突からゆらぎが見えた。やや右辺りで連鎖パターンが途切れる。多分、あれがわたしの破壊した部分だ。砂が風に舞ってキラキラと反射した。帰りの電車から、工場地帯のシルエットを見ていた。ふいに鼓動が激しくなって、頭に浮かぶその言葉を口にする。あの犬は殺すべきでは無かったのだ。けれどもキラメキが頭を離れない



正方形におさまるtextパターン/一例

文末、少しして「・」を配置。角が削れてしまわないための措置。
pc環境によると思いますが、正方形に見えたという方がいれば嬉しい。

正方形におさまるtextパターン/一例

タテ・ヨコがほぼ同じ長さのスペースに、無意味な内容のtextを埋込んだ試み。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 青年向け
更新日
登録日
2024-10-05

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