宙から
地球人という
珍しい標本として。
瞼を残す。
不気味なコンタクトの
礎となるように
見つけにくい形。
鬱蒼と茂る
覆いの奥に隠れる
かさかさとあさ
不自然という動き。
瞬くと瞬く、
周り周るところ。
転がっていく全体。
汚れない背中
置いていく心。
生まれていくズレ。
青、青と交互した
真っ暗闇。
パチ、パチと
火花が舞い落ちる。
ふっと
押し出される
胸の厚み、空気。
珍しい標本として。
繰り返し、
覗かせていく。
頭の中。
地球人という
表面、表現
リー、リー
と鳴る、奏でる
密かな機構。
引っ張って
直して
ただ、興味を持って
開かれるように
落とす瞼、瞼。
漕いで、焦がして
焼き付けた。
位置、正確な
意識。私、
トントン、と
叩かれる肩。
無反応という声。
〇〇として
そう、
連れ去るように。
蓋をする
合図をおくれ。
そこに、星に、
すーっと膨らむ
風に吹かれる。
珍しい、標本として
見つめるように
見つめられて。
生きる証、死ぬ前の
宙から
(1)現在、勉強として別の場所で短歌を書いているのですが、その内の一つの作品に込めようとしたイメージを元に書いた作品です。
(2)内容を更に一部、修正しました(2024年10月5日現在)