【試し読み】水籠の双魚~見本誌本~
【あらすじ】
土井純南(どいじゅんな)は幼馴染の塚森健治(つかもりけんじ)と恋人同士になり、故郷から遠く離れた地で彼と二人で暮らし始めた
日々体を求め合う二人は甘い生活に溺れていく
【作品について】
同人誌『水籠の双魚~見本誌本~』の一部試し読みができます
文章の雰囲気、『水籠の双魚』の大体の世界観が手軽に掴めるお試しコピー本です
本編『水籠の双魚(上)』の購入の有無を問わず読めるエピソードです。上巻がよかった、または上巻を買う前に試し読みがしたいという方は、是非お読みください
【公開の範囲について】
星空文庫では『水籠の双魚~見本誌本~』の途中まで掲載。嬌声はなしの文に編集しております
Ci-enの有料プランにて物語の続きと嬌声の入った文を読むことができます
もしお気に召されましたら、コピー本または上巻のご購入をご検討いただけますと幸いです
ご了承ください
※注意※
こちらの見本誌本は諸事情により恒常販売ではなくイベント会場、またはオンラインイベント参加時のみ購入可能です
『水籠の双魚(上)』は恒常販売です
サークルのイベント参加情報についてはCi-en参照
『イベント参加情報』
https://ci-en.dlsite.com/creator/26145/article/1209705
こちらの見本誌本はイベント開催期間のみ通販を受け付けております
通販処「picopico夕ぐれ灯」
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――迎え入れた肉棒が愛液を掻き出す音と、肉棒を女の体内へ抽挿し続ける男の息遣いが
――迎え入れた肉棒が愛液を掻き出す音と、肉棒を女の体内へ抽挿し続ける男の息遣いが敏感になった耳を刺激する。
こんなに荒げてこの体を味わってくれていると思うと、幸せで下腹部がキュッと熱くなった。
その吐息をもっと聞かせて欲しいと気持ち良さでいっぱいの目を男に向けると、それまで膣内を混ぜていただけだったのに、女の扇情的な目に応えて奥を狙うように腰を深く突き立てた。
ズッと奥を突かれてずるりと名残惜しそうに引いていき、また深みを目指して腰から突く。
膣内を亀頭が引っ掛けながら引いていくぞぞっとした快感が堪らない。
肉棒で女を悦ばせつつ、男は女の揺れる乳房に手を伸ばし、柔らかくて弾力のある豊かな胸を抱き掬うように愛撫し始めた。
人以上に十分に育った女の乳房に男の手が沈む。
決して乱暴に扱わない男の手はマッサージをするかのように――、乳房の厚み、柔らかさ、温かさを指と手の平で感じているようにゆったりと触ってくれる。
肉棒の抽挿は追い込むような攻めから緩やかな責めに変わったが胸への愛撫が加わり、内側の刺激と肉体の外側を同時に触れられている心地良さが縺れ合う。
それまできゅっと閉じていた目を開くと、男が身を震わせている姿があった。肉棒に伝わってくる昂りを感じながら、豊かな弾力を肌と視覚で楽しんでいる。
ふるふると揺れる豊満な体の一部は男の情欲を煽るのには十分。男は肉棒を突き刺したまま上体を倒して右の乳房の先端、乳首に音を鳴らしてキスをし、周りを舌を立ててなぞる。
左胸を揉まれながら右乳首の周りを舐められ、確かに気持ち良いのだが、すぐそこに敏感な小さな突起を無視して焦らされるもどかしさに身を捩る。思うようにいかず体を使って駄々を捏ねる子どものようだ。
女に欲求が溜っていくのに気付いたのか、男は右乳首を覆うように口に含んだ。乳首の周囲を舌でなぞって焦らし、優しく唇で突起を搾るように舐め擦る。
むず痒さが乳首から伝わってくる。
先端を避けてちろり、ちろりとゆっくり舐め回される擽ったさと、真綿で搾りつつ偶に唇で咥えられる儘ならさ、――意地悪い。
肉棒の動きも緩慢。
さっきまで荒々しく愛してくれていたのに焦らして狡い。
優しいのではない、狡いのだ。
早く、早く、気持ちの良いところを触って欲しい――。
男に触れられているのは確かなのに快感を表す嬌声は姿を潜め、焦らされて思うように発散できなくなった欲情が呼吸音となって表れる。
腹部を上下させながら、「物足りない」と妖美に染められた目を男に向けた。
女のねだる目に気付いたのか、男は目元を笑わせて咥えていた乳首を吸い、そして甘く歯を立てた。
男は乳房をゆったり揉み、左乳首を指先でくりくり弄りながら、右の乳首をちゅっ、ちゅっとキスの音にも似た水音を奏でながら口と舌で愛撫する。
たっぷりの乳房を愛撫され、ぞくぞくする体を乳房ごと震わせる。
乳首からは何も出ないのに、男は中身を搾り出そうと乳首を舌で扱きながら口を窄めてちゅぅと吸い付く。
何度聞かされても慣れない。普段から真面目な男が子どものように乳首を吸っているのだから、恥ずかしくていつも体をもじもじさせてしまう。恥ずかしさに合わせて乳首への刺激も加わると、どうしてか恥ずかしさが快感に変わって変な気分に陥る。
吸われながら、反対側の左乳首を指先でしこしこ扱かれる。
親指と人差し指で散々扱かれると、つっぷりと勃った乳首の先端に扱いていた人差し指を当てられ、そのまま埋めらてくりくりと掻き回される。
鈍いような鋭いような、交互に来ているのか戸惑わせる刺激。
「そこばっか……ずるい……っ」
「……だって、面白いから」
意地悪く笑って男は乳首を吸い、舌先でちょんちょんと先端を突くを繰り返した。
乳首をちゅうちゅう吸い続け、しばらく左乳首を楽しんだ指は乳房の重みを確かめるように揉みしだく。
セックスでなければ男は女の胸など興味がないとでも言うような顔で歩いている癖に、体を交わらせると途端に女の豊かな乳房が気になり、執拗に愛撫するようになる。困った男だと思いながらも、乳房の愛撫に満更でもない女は男の欲望を許し、代わりに快楽を与えてもらっていた。
乳首から男の口が離れる。
女がよく悶えていた証拠に、乳首は男の唾液でてらてらになっていた。
「……おっぱい、好きだね……」
「『もっと』って言ったのは純ちゃんでしょ」
「……触り過ぎ」
しょうがない子どもに言い付けるような呆れた物言いをするが、気持ち良かったのは事実。それに胸の愛撫は女も大好きだった。
「……じゃあ……胸より、こっちの方が好き?」
女の本心は既に知っているが、男は不敵に笑って敢えて不毛な選択を提示し、それまで主張を控えていた肉棒で膣内をこんこんと軽く叩く。
「…………どっちも好き」
「……俺も」
見詰め合い、二人で笑い合う。
「……いくよ」
「うん、……来て、健ちゃん……」
目を細めて男を呼ぶと、男の肉棒が膣内で硬くなったのを感じた。
男は女の髪を数回撫で、優しく唇を交わすキスをし、そして女と絶頂を目指して抽挿を始めた。
見詰め合ったまま肉棒に意識を向けた抽挿がゆっくり始まり、肉棒が膣内を掻き回す。
「くふふ、気持ちいい……」
掻き回された肉棒が膣壁をずる、ずると引っ掻いていく感覚に耽る女は男の背と後頭部に手を回した。
男に組み敷かれているものの今度は女が男を離さない。
「はは……、もっと気持ち良くしてあげる」
絡み付いてきた女に気分を良くしたのか、ぐりぐり肉棒を押し付けてゆっくり掻き回していた男は徐々に肉棒に力を入れ出し、硬い欲望の塊に激しさを女の膣に思い出させていった。
ぞくぞくするものが戻ってきた。
硬い肉棒が男の意思をそのまま映し、女へ快楽を与えようと狭い肉の壁を抉る。
嬌声と共に女の顔が眉を顰めて快感に歪む。止まらない吐息が口を開かせ、唾液が口内で糸を引く。
それを目の前で見ている男は、女が今にも蕩けていきそうな扇情的な顔に肉棒を一層硬くし、女を貫く興奮が男の感情を昂らせる。
またも昂ってきた男は肉棒に支配されつつあり、肉棒の有り余る欲望を反映するかのように腰の律動を早めた。
男は激しい腰の運動で息が上がっているのではなく、興奮で胸が高鳴って息が忙しなくなっている。
欲情の溜め息と共に理性が排出されているのか、組み敷かれている女に情炎に燃えた眼差しを向けた。
鼓動が女の胸を突き破った。
熱い目で見られると炎がこちらにまで燃え広がり、もっと彼と性愛を交わらせたいと思い体が火照ってくる。
男に責められているというのに自然と妖しく笑みが零れた。
熱っぽく女に求められた男は、焚き付けられ、顔が紅潮するほど幸福に満ちていった。女を悦ばせようと女の腰から少し体を浮かして離し、膣内の浅い鋭敏なところを狙って肉棒を早く動かした。
奥を突かれるときは深く愛されていると心で快楽を感じるが、浅いGスポットと呼ばれる膣壁を男の亀頭が突き撫で、抉り、引き摺って、捲りを短く断続的に続けられると、そこから肉体的な生々しい快楽が溢れて飲み込まれ、溺れてしまう。
「それっ、好きっ!」
「うん。本当に……好きだよねっ……」
二人で昨日も同じことを言っていた気がするが、今はそんなことはどうでもいい。
彼がこんなに多くの快感を与えてくれているのだから、そのすべてを受け取らなければ勿体ない。取り零さないように伝わってくる反応一つ一つを貪欲に拾って体で愛でる。
自分の膣内を硬くて太さのあるものにまさぐられると、女の喘ぐ声に余裕がなくなり艶が増していき、男に責められている自分の声に酔っていく。
男の抽挿に合わせて軋むベッドの音も女の欲情を煽って止まない。
女の声に酔っているのは女を抱く男もだった。
男の呼吸は乱れ、明らかに快感に浸っているだろうに顔を硬めて食い縛っていた。流されまいと耐えている顔だ。女の体が気持ち良いのに情愛のままに抱いて気を抜くとすべてを解放してしまうため、まだ女と愛を交わし合う今を楽しみたい一心で、それを抑えて女を肉棒で責めていた。
ぞくっと、秘部から上昇してくる微弱な痺れる感覚を覚えた。
心臓の鼓動が乳房を破る勢いで大きく聞こえてくる。
――女が大好きな感覚が近付いてくる。
「いいよ……っ、イって……!」
膣内の微細な変化を肉棒から感じ取ったのだろう。
男は腰使いに勢いを付け、女を絶頂へと煽って導く。
膣内を行き来し、執拗に膣壁を擦る肉棒がズッと挿入り込んだ瞬間、歓喜の声を上げて女の体がびくんと跳ねた。
~試し読みここまで~
【試し読み】水籠の双魚~見本誌本~