『オフィーリア』
可哀想な貴方の代わりに
壊れることはどんなに幸せでしょう
『オフィーリア』
いつも歌っていたわ
右手にカーネーション
左手にアネモネとカスミソウ
そして貴方の愛を痛いほど
哀しいことはひとつもなくて
憂いごとは愛されすぎてること
赤い指先で摘み取るは
美しく咲き誇る5月の薔薇
それはとても幸せな夢で
棘の痛みに弾かれるまでは
心から信じて笑えてたのに
気がつけば貴方は遠い
幸せなまま眠れるなら
それを望むけどいつからか
アタシの頭を占める愚かな
誇大妄想が邪魔をするの
最終章では名前はおろか
存在さえ忘れられるなんて
哀れな死より悲劇的でしょう
できることなら焼き付けたい
遠い貴方の背中に鮮烈な
痛みすら伴うくらいの衝撃を
驚いて振り向いたその顔を
見返すのがアタシの勝利宣言
可哀想なのはアタシじゃない
あくまでも貴方なんだから
恐れて逃げたりしないでね
アタシの幸せはアタシが決める
「本当は花なんて大嫌い」
『オフィーリア』