「星空の下 手紙を書く」
会えなくなった恋人への想いを綴る手紙
拝啓
遠い国にいるアナタへ
夜空を見上げて言葉を綴る
キラリきらり と光る星を数えて心に刻む
途方もなく沢山の煌めき…
数え切れない事が感動となって私を包む
数え切れない光に圧倒される
胸に込み上げる心象を文字に変換して書き綴る
遥か彼方のアナタに伝えたい
今のこの光景を…想いを…
書くうちに私は
語彙力の少なさを思い知り
後悔しだす…
表現力の拙さに悲しくなる
もっと勉強しておけば良かったって
過去を振り返る…
それでも私の考えている事や愛は伝わるって
信じて更に書き進める
再び空を見上げると
ある星は空を駆け上がっていて
ある星は空を降り始めている
あれこれ考えて
想いをカタチにしている間に確実に
時は動いている
まだ少ししか書けていない
もう会うこともできないアナタへ
アナタがいない悲しみを
アナタに対する私の気持ちを
私が元気でいる事を
伝えたくて
手紙をしたためています
書いては消してを繰り返す
文章がまとまらない
書きたいことが多すぎて
伝えたい事がありすぎて
言葉が足りない…
どうやっても
すべてを伝え切れないから
私は便箋に全身全霊を注いで一文だけを書いた
「永遠に愛しています」
私は
その便箋を折って
紙飛行機にして
夜空へ向かって飛ばした
風に乗って紙飛行機は星空へと昇っていく…
どうか星の向こうにいるアナタに届きますように…
……やっぱり…会いたい………
「星空の下 手紙を書く」