それは思ってもいないことを口にしてしまうような不注意、不集中

愛しているのに愛していない、と。

愛していないのに愛している、と。

いつまでこんな茶番をつづければいい?

つづけさせられているんだ、自分の

勝手に回復しようとする連続性が、

きれぎれの祈りが、何らかの祈りが、

俺を容赦なく毀損する。このような

毀れた祈りを望んだ覚えはないのに!

いつまでこんな苦行をつづければいい?

つづけさせられているんだ、自分の

真実を追わんとする痛々しい無垢さが、

苦痛を追わんとする忌々しい執念が、

俺を緩慢な死へと誘う。このような

汚れた祈りを願った覚えはないのに!

俺は光のふりをした破滅の前で溜息を漏らす

もうすぐ光になれるお前が羨ましいよ、と。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-09-25

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