逃亡の日
夕日がやけに綺麗で
逃亡を企んでしまう
どこに逃げたって同じか
最後には同じになってしまう
手に入れたものや
手に入れることの虚しさに
嫌気が差して
うんざりして
もっと身軽になりたいと思う
ないはずの思い出を辿って
いないはずのきみに辿りつく
きみは僕のわからない言葉で
何かを懸命に伝えようとしていた
それを理解したかったのに
最後まで理解できなかった
もっと軽薄になりたいと思う
救いから逃げつづけた先には
嫌でも救いが待ち受けているから
僕は逃げる
逃げる
夕日を消滅だと信じていた
子供時代を救いに
逃亡の日