『例えるなら恋のようなもの』
寝転んで草いきれを吸えば
君を思い出す夏
『例えるなら恋のようなもの』
抱き締めてしまえば
後は大人しいもので
君の沸点の低さに
苦笑いが浮かんだ
もう忘れてたような
そんな気さえしてたんだ
だけどどんな女の子も
君とは違うね
アタシの恋は
いつも叶わないから
どこかで慣れていた
君が手に入らなくても
焦ったりしないくらい
でもあれはダメだよ
あんな風に裏切ったら
忘れようにも忘れられない
鋭いくせに鈍い
あの痛みを知ったら
他の誰に傷つけられても
君以上にならないよ
青草に寝転んで
隣の君を見れば
ああ、やはり
愛していると思った
「いくつの夏を君に喩えただろう」
『例えるなら恋のようなもの』