『誓います』
ここから先の全て
アタシに差し出すと誓って
『誓います』
薬指の指輪は
本当はあんまり好きじゃない
そんな目に見える印なんて
何の役にも立たないわ
キスされて脱がされて
でも何一つ見抜けないなんて
馬鹿さ加減にうんざりする
そんな時君に出会った
何物にも穢されない
その目はどんな景色を見てきたの
アタシと同じ世界に生きて
そんなふうに笑えるなんて
君の髪の匂いは
お日様の匂いね
胸がぎゅっと締め付けられて
今までの愚行を責めるの
君を知らなかった日のアタシは
愚かで浅はかで頭でっかちの
鼻持ちならない女だった
それが悪いとも思わずに
キスは嫌い
手を繋ぐのは嫌い
それは知らなかっただけ
君のキスは優しくて
手を繋げば何も怖くなくなるわ
世界が本当はどんな色をしていたか
アタシは初めてちゃんと見えたのです
切り刻んだ過去になんて
ちっとも未練がないの
「君はアタシの唯一よ」
『誓います』