『駆け落ちごっこ』

『駆け落ちごっこ』

蝉の声が鳴りやむ前に
早くアタシを連れてって


『駆け落ちごっこ』


いつか終わるから
夏も恋も美しいね
氷菓子を食べながら
寝転んで話した

あの日
何気なく出会ったけど
こんなに大事な出会いは
もう二度とないと

ひと目で分かったよ
君がアタシの運命の人
だけどきっと
結ばれないから余計に

約1キロ先の海は
いつも少し荒いから
島って嫌ねと
縁側に伸ばした脚

もし次に会った時
違うアタシになっていたら
黙って見送って
だって子供の時間は短いわ



「幾つもある運命のひとつ」

『駆け落ちごっこ』

『駆け落ちごっこ』

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-08-04

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