『太陽』

今年もアタシの胸に咲く
にっくき向日葵


『太陽』


君の名を忘れたことはない
嬉しい時も哀しい時も
君ならどうしただろうと
いつも考えてしまう

アタシとは真逆の輝きが
眩しすぎて目を閉じた
だけど恋しくて夢に見て
逢いたい気持ちだけ続いてく

君が好きになる人は
いつも難しい人だったね
アタシは簡単な人が好き
叶わないのは同じだったけど

今でもふと電話をかけてきて
自分勝手に話し出す気がして
もう待たなくていいのに
待たないのは寂しすぎて

アタシ達の依存はいつも片道
矢印がこっちに向くことはない
寂しい同士傷を舐め会いたいのに
君のプライドは夏の空より高い

二人で見上げた飛行機雲は
遥か頭上を切り裂いた
校舎の屋上が精一杯の
アタシ達には手が届かない

届く気さえしてたのに
一度も手を伸ばしたりしなかった
だってアタシは自分の限界を
既に痛いほど理解してたから



「同じ街に居るはずのその姿をまだ探してしまう」

『太陽』

『太陽』

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-08-04

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