『真っ白』

『真っ白』

硝子ケースに入れられて
飾られるだけじゃ寂しいわ


『真っ白』


バスの窓から見れば
なんて忙しなく
なんて温度差

胸の奥がすうっと
冷たくなるような
あれは本物だった
揺るぎなく

カメラ目線で笑うのも
今更感があって
強張る表情の裏に
軽蔑を乗せて

誰かの目に映るなら
それは美しくなければ
美しくて鮮烈であれと
よく聞くのだから

でもアタシって
悲しいくらい何も無い
透明な硝子ケースに飾られた
ただ真っ白な女

心の内に秘めたものを
もし口にしたならば
人は誰でも驚くでしょう
その驚く顔が死ぬほど嫌い



「規格内で生きるのはお終い」

『真っ白』

『真っ白』

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • サスペンス
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-07-12

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