休息

明けない夜はないんだってね
それを君はどう思う?
素晴らしく思う? 皮肉に思う?
きっとそれぞれだね
 
じゃあこんなのはどう?
明けない夜を眺めて嘆くんじゃなくて
一度、カーテンを閉めて
ホットミルクを入れて
読書でもするっていうのは

止まない雨はないんだってね
それを君はどう思う?
拍手喝采したくなる? ため息を吐きたくなる?
きっとそれぞれだね

じゃあこんなのはどう?
止まない雨に打たれ続けるんじゃなくて
どこでもいいから雨宿りして
好きな音楽でも聞くっていうのは

明日は明日の風が吹くんだってね
それを君はどう思う?
名言だと思う? 甘えだと思う?
きっとそれぞれだね

じゃあこんなのはどう?
昨日も今日も明日も同じ風が吹くなら
前に進むのを止めてみて
風に吹かれる木々たちに思いを馳せ
思想家にでもなるっていうのは

人生において起こりうる問題は
決して放棄することはできない
ただ置いておくことはできる
人は休むことができる

休息を取っている間に
夜が明けているかもしれない
雨が止んでいるかもしれない
風向きが変わっているかもしれない

人は悩んでいる時ほど
休息を忘れる
忙しい時ほど
休息を忘れる
 
人は限界がある
「もう歩けない」と思ったら
その場にしゃがみ込んでいい
焦らなくてもいい
また立ち上がって
歩けるようになるまで
休息を取ろう

休息

休息

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-06-22

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