zokuダチ。セッション1

今度はトモコレです。ロマサガ1と主に作者が好きな趣味の作品を
クロスオーバー、強引に突っ込んでいます。余り普段見ていない作品でも、
話に組み込みやすい、面白いなと思った物は残してあります。参戦作品は増える
可能性があります。お暇潰しに又通り過ぎて頂ければ幸いです。

マンション初期住人票

マンション住人名簿・初期&その他

miiは小人らしいですが、この話では皆、普通の人間。

初期参戦作品 ロマサガ1・SFC版 キャプテン 魔法つかいプリキュア FF9 
コードネームはセーラーV クレしん

 
ロマンシングサガ 住人
 
ジャミル 20歳 お馬鹿でお調子者だが根は優しく仲間思いの熱い青年。
元の世界ではスラム街で相棒のダウドとつるみ盗賊稼業を営んでいた。 
一番最初にマンションに来た為、担当責任者=管理人を押し付けられた。 
アイシャに気はあるが、この話ではあまり進展せず、妹の様な存在。
マンションで一番のアホの問題児かと思われたが、後後、更に上をいく
どんどん入居してくる危険な住人の所為でその座が危うくなって来る。
 
ダウド ?歳 ジャミルの幼馴染で親友だが、喧嘩もしょっちゅう
している。暴走する友人をいつも陰から心配している。臆病でヘタレな
優しい性格の為、いじけて落ち込む事もしょっちゅう。実は本人も
気づいていない、暗黒面がある……、らしい。
 
クローディア 22歳 グレイを護衛にマンションにやって来た
謎多き乙女。実は何処かの国の王族らしい。性格はほわほわ温和で
天然だが内面にドス黒い一面が……。同室住居護衛?に、熊のブラウと
狼のシルベンがいる。此処に来るまではあまり他人と交流するのに
慣れていなかった。
 
グレイ 24歳 ソバージュポ二テの灰色髪のクールなイケメン青年。
クローディアに近づく虫は誰であろうと容赦しない。ジャミルを構って
怒らせるのが密かな楽しみ……、らしい。この世界では唯一、彼だけが武器、
アイスソードを持つ事を黒子から許可されている。
 
アルベルト 18歳 真面目で堅物な青年。実家は有名な貴族家系。
怖い姉がいる。腹黒い。身体を動かすよりも本を読むのが好き。シフは
稽古のお師匠様。年少組でジャミル、アイシャ、ダウドと良くつるみ、
いつも騒動に巻き込まれている。シフをいつか守れるぐらい強くなるのが
夢であるが、歳の近いアイシャには異性として、惹かれる思いが少なからず
ある様子。
 
バーバラ 26歳 元の世界では踊り子。圧化粧の年増オバ…… 
顔を合わせる度、毒舌で絡んでくるジャミルは悩みの種。
夜は水系の仕事に出ている。毎日のコスメとお肌のお手入れは欠かさない。
 
ホーク 30歳 元海賊 沈んだレイディラック号復帰の為、
資金稼ぎでこの世界でも常にバイトをしている。最初は回転寿司屋で
働いていた。ジャミルをジャミ公と呼び出す張本人。最近、ややボテバラ、
加齢臭気味。
 
ゲラ=ハ トカゲの亜人。語尾にぎゃ。というゲッコ特有の喋り方をする。
元の世界にいた頃からホークをキャプテンと呼び慕っている。
 
シフ 28歳 蛮族の逞しい元女戦士。この世界では常にジャージと
竹刀を着用している。トロいアルベルトを強い男にすべく鍛える為、
げしげし至く。彼を坊やと呼ぶ。
 
アイシャ 16歳 8人の主人公の中では最年少の少女。順番も
一番最後にマンションにやって来る。毎朝、セットしづらそうな
ヘアスタイルと赤毛の髪が特徴。 お転婆で好奇心旺盛で何にでも
首を突っ込むため、しょっちゅうトラブルに巻き込まれている……。
元の世界では実は人間ではなく、タラール族=地底人であった。
 
ガラハド ?歳 クソ堅物で気真面目な元聖戦士。元の世界での
グレイの仲間。興奮すると有名な某台詞を発する。常に少々何かに
ビクビクしている。
 
 
キャプテン 住人
 
谷口タカオ 16歳 今更説明する必要がない程、超有名人。汗と努力の人。
根性とカリスマで弱小野球部を優勝へと導いたキャプテン。
表情が無表情であまり変化しない為、何を考えているのか
イマイチつかみ取りにくい。最初は照れ屋でハニカミ屋さんで
あったが……、後の経験を経て、初期からは考えられないぐらい、
性格が変り、ややサディスト気味になる……。
 
丸井 15歳 谷口の後を引き継ぎ、現在の墨谷二中のキャプテンの
座に就く。短気で瞬間湯沸かし器。後輩の近藤は常に当たり場で被害者……。
江戸っ子気質。最初は衝突しがちだったイガラシも現在は一目置いている。
谷口卒業後も写真を部室のロッカーに置くなど ←※アニメ版 通称谷口さん
大好き男。
 
イガラシ 14歳 小柄で猿の様な容姿をしている。小生意気な性格で
最初は野球部員達とも衝突する事が多かったが、大口を叩ける程の才能と
実力を持つ。全てのポジションを熟すオールラウンドプレーヤー。実家はソバ屋。
学業の成績も常に学年10番以内キープで非常に優秀。
 
近藤茂一 13歳 デブで歯が2本しか見あたらず欠けている。
相当の馬鹿。 巨体な身体に似合わない剛速球を投げる。何故か
イガラシのお気に入り?自信過剰で我儘な性格の為、丸井を恒に
激怒させる。実家はモータースのお坊ちゃまで両親をパパとママと呼ぶ。
 
 
魔法つかいプリキュア 住人
 
朝日奈みらい 13歳 元プリキュア キュアミラクル この世界では
魔法アイテム一式を黒子に預ける条件の為プリキュアには変身出来ない。
ワクワクで楽しい事が大好きな女の子。大切な友達のモフルン、リコ、
はーちゃんを探し、マンションまでやって来て、そのままワクワクもんの
共同生活を送ることになる。
 
十六夜リコ 13歳 元プリキュア キュアマジカル みらいの友で
運命のパートナー。口癖は、計算通り、……~してないし、だし!?
しっかりしているかと思えば、意外とドジで方向音痴で直ぐに迷子になる。
 
花海ことは 13歳 通称はーちゃん 元プリキュア キュアフェリーチェ 
薄いピンク色の髪が特徴の、明るく元気な誰からも愛される女の子。
プリキュアに変身すると口調も性格も女神様の様にがらっと
お淑やかに変る。
 
FFⅨ 住人
 
ジタン・トライバル 16歳 大切な愛しの姫様の護衛に一緒に
マンションにやって来る。猫の様な、猿の様な尻尾が生えている。
彼も元の世界ではシーフ系。女の子が大好きで可愛い子を探しており、
うっかりナンパが見つかると常に姫様に仕置きされている。
 
ガーネット・ティル・アレクサンドロス17世 偽名はダガー、
本名はセーラ。元の世界ではアレクサンドリア王国のお姫様。新生活の為、
お忍びでジタンをボディガードにマンションに住む事になる。この話では
短髪バージョン。普段はお淑やかな性格であるが、基本、世間知らずの為、
天然。暴走するジタンに常に目を光らせ、歯止めを掛ける。彼女も猫の手
ラケットを所持しているが、此方は武器の方では無く、ジタンお仕置き用の
特別製。
 
その他 
  
チビ zoku勇者からの出張お子ちゃまドラゴン。この話では
モンブラン山・山頂に有るドラゴン谷で仲間のドラゴン達と
暮らしており、主に島での郵便配達をしている。

エピ 1・2・3

ようこそ、新生活

~プロローグ~
 
地球の何処かに有る謎の島に、不思議なマンションが建っている。
其処に一人の青年が自分達の住む異世界から引っ越して来た。
……それが全ての始まりだった。
 
「また何か引っ張り出しやがったな……、いい加減休ませてくれよ、
馬鹿作者、ネ○トモで変な言葉教えてゲラゲラ笑ってんじゃねえっての、
ブツブツ、ブツブツ……」
 
今回も巻き添えを食らったのは、この男、ジャミル……。
ちなみに今回は普通の一般人の設定の為、服装は白Tシャツの上に
青パーカー、下はジーパン、青野球帽子後ろ被りの平均的なスタイルである。
 
「此処があなたの住むマンションです、どうぞ、中に入って下さい」
 
「うわ!何だよ!」
 
ジャミルが振り向くと、後ろに変な黒子が立っていた。
 
「お早くお入り下さい……」
 
「まあ、いいか、前のと違って、バトルも完全に無さそうだしな!」
 
「間もなく、あなたのお隣の部屋の住人様もご到着なさる筈です……」
 
「俺の他に?もう、このマンション入る奴がいんの?」
 
「それでは、ごゆっくり、まずはお部屋でお寛ぎ下さい、後の事は
後日、ご説明致します」
 
黒子はジャミルに頭を下げ、去って行く。ジャミルはマンション内へ、
自分の住む部屋、101号室らしい、……へと入って行った。
 
 
ピンポーン
 
 
インターホンを鳴らす音がする。
 
「おっ、来たな!」
 
ジャミルが急いでドアを開けると……。
 
「こんちはー!オイラ、ダウドだよおー!」
 
「……またお前かよぉぉー!!」
 
「何だよおーー!又ジャミルじゃないかあー!!
オイラ、又別の話にオファーが来て、今度はバトルも何もない、
まったり系だって聞いたから……、OKしたのにいいー!!」
 
お約束です……。
 
「それはこっちのセリフだ!!あああーっ!これじゃ又なんか
変な話になりそうな気がするーーっ!!」
 
すいません、それは避けられません……。
 
「お前も平均的なルックスだなあ、トレーナーと短パンかよ」
 
「いいんだよっ、はあ、取りあえず、オイラ自分の部屋に戻るよお……」
 
ダウドは自分の部屋に戻って行く。
 
「……ふう、あいつが来たって事は……、やっぱり、アイシャも
来るんだろうな、ふ、ふ……、ふふふ……」
 
何となくにやけてみるジャミル。
 
と、其処へ又誰かがインターホンを鳴らす。
 
「おっ、もう来たか!はいよー!今開けるよーーっ!!」
 
ジャミルが期待してドアを開けようとすると、勝手にドアが少し開き。
 
「……俺の仲間になれる程……、君は強いのか……?」
 
「うわぎゃああああーーっ!!」
 
灰色の髪のポニーテールの男性がドアの隙間からジャミルを
見ていた……。
 
「ふっ、……」
 
「……」
 
ポニーテールの男性は髪をかき上げ、それだけ言うとスタスタ
去って行った
 
「グ、グレイがきやがった……、ああ、今回も偉い事になりそうだ……、
あ、あああ……」
 
 
                                  つづく、
つづかない

 
天然温和姫様降臨
 
ジャミルは何もする事が無い為、部屋で寝っころがっていた。
 
「……今日はこの島での注意事項と、施設についての説明があるって
あの変な黒子が言ってたっけな、はあ、どうでもいいや……」
 
 
ピンポーン
 
 
又誰かがインターホンを鳴らす。
 
「どうせまた、碌なんが来ねえんだろ、へいへい、今開けますよーっと!」
 
ジャミルがドアを開けると……。
 
「……おおっ……」
 
「こんにちは、……初めまして……、私、今日……、此処のマンションに
越して来た、クローディアと申します……、って、知ってるわよね、私も
今日から此処に住むの、宜しくね、ジャミル……」
 
茶髪でロングヘアーの物静かな清楚で美しい女性が立っていた。
迷いの森の女神姫様こと、クローディアである。この世界でも
服装もお嬢様らしく、清楚な物であり、花柄模様のふわりとした
ロングワンピで着飾っていた。
 
「そうか、アンタも此処で暮らすのか、ま、色々宜しく……」
 
「私……、あまり人と話すのに慣れていないから……、此処でも
不安な事も多いの、同じマルディアス出身同士、良かったら又色々
お話してくれると嬉しいわ……」
 
「ああ、よ、喜んで……、!?」
 
クローディアの横から……、昨日の灰色ポニーテールの男性がぬっと
顔を出す。グレイである。
 
「げっ……!」
 
こちらの容姿は白スーツにネックレスと……、まるでチンピラ男
その物であった……。
 
「……俺は此処でもクローディアの護衛だ、……もしも彼女に
何かあったら……、その時はお前を殺す……、殺ス……」
 
グレイはジャミルにずけずけと近寄ると、力を込めて頬に手を掛け、
口元を思い切り横に引っ張った。
 
「あがががが!ががががが!」
 
「グレイったら、もう……、御免なさいね、ジャミル、それでは私達は
一旦これで……」
 
「……殺す……」
 
クローディアはグレイを連れ、ジャミルに頭を下げ、挨拶すると
去って行った。
 
「あああ、びっくりしたあ~……、何なんだよ、んっとに……、
本編の時からそうだけど……、得体が知れねえのは同じだなあ、
はう~……」
 
……トウルルルルル!
 
ジャミルの部屋に突然電話が掛かってくる。やかましいのでジャミルは
仕方なく受話器を取った。
 
「もしもし?何だよ!」
 
〔……黒子です、今日は、施設についてのご説明と……、この島に
ついての注意事項があると昨日、お伝えした筈ですが…〕
 
「分ったよ!忘れてたんだよ!今いくよ!」
 
〔そうでしたか、それでは今すぐ市役所にいらして下さい、
……では……〕
 
「はううう~……」
 
ジャミルは市役所に行き、取りあえず黒子から説明を受ける。
……要するに、マンションの住民が増えれば、施設もその内勝手に
建つと言う事であった。朝と夕方には住人が交代でキャスターを勤め
色んな出来事を放送するmiiニュースが流れるとの事。黒子の説明が終わり、
マンションに戻ったジャミルは部屋に戻ってひっくり返る。
 
「つまんねーな、んじゃ、TVでもつけるか……」
 
早速、部屋に置いてあるTVを付けると……。
 
「こんちわ、オイラ、キャスターのダウドだよ!miiニュースを
お伝えするよ!」
 
「……はああ?」
 
今日、TVに映っていたのはダウド……。
 
「本日、食べ物屋さんオープンだよ!食料は此処で好き勝手に買ってね!
……こんな風に、miiニュースはお知らせと緊急時、通常は毎日、朝と夕方に
放送するよ!ちなみに、本日のニュース!マンション在住のジャミルさん、
(20歳)がおなら罪の刑で連行されちゃったよ!」

突撃取材、町の方に聞きました!

グレイさん 24歳:ふっ……

クローディアさん 22歳:何だか怖い世の中ですね……
 
「……何じゃそりゃーーっ!俺は連行なんかされてねえーーっ!!」


食料品店とおはぎ

「きゅぴー!ドラゴン印の郵便屋さんだよおー!あけてー!」
 
ジャミルがドアを開けると……。尻尾ふりふり、ドラゴンの子、
チビである。
 
「何だよ、チビ、お前も前作から来たのか……?」
 
「違うよおー!チビはこの島の郵便屋さんなのー!
皆のお手紙とお荷物届けるのー、はんこ下さーい!」
 
「分ったよ……、たく、で、何だ?」
 
「お隣のダウからお届け物でーす!自宅のあまりのお菓子みたいだよおー!
糖尿病になるから、ジャミルに押しつけるって!」
 
「……あのなあ、ったく、隣なんだから……、自分で届けに来いっつんだよ……、
でも、美味そうな匂いすんなあ…」
 
「きゅっぴ、超ジャンボどら焼き、気持ち悪くなる程、あんこ2倍だって!」
 
「ふーん?どれど……」
 
箱を開けて中身を確認したジャミルは目が点になる……。
 
「……何で半分食い掛けなんだ?……おい……、しかも歯形がしっかり
付いてんだけど……」
 
「じゃあ、チビ帰るー!お仕事すんだ!げっぴゅ!」
 
「お仕事すんだ!……じゃねえだろ!お前半分食っただろ!……こら待て
チビーーっ!!」
 
「きゅぴぴぴー!」
 
 
……午後。
 
「……あーつまんねー、アイシャ、まだ来ないのかなあー……」
 
住人もまだ数は増えず、施設も少ないのでする事も無い為、
ジャミルは只管部屋でゴロゴロ転がっていた。
 
「ジャミルー、いるー?オイラだよー!勝手に入るよ!」
 
部屋にもノックもせず、インターホンも鳴らさず、ダウドが部屋に入ってくる。
これは二人が親しいから出来る行動である。
 
「……何だよ、ダウド、何か用か?」
 
「暇ならオイラと、食べ物屋さんに行ってみようよおー!」
 
「そうだな、動かないのもアレだし……、行くか……」
 
二人は買い出しに早速、食べ物屋へ……。中には黒子がいて店員をしていた。
 
「……いらっしゃいませ、本日のメニューです」
 
黒子から本日のお品書きを渡され、二人して覗き込む。
 
「えーと、今日は……、何があるんだ?」
 
メニュー
 
※オレンジジュース
※お茶
※牛乳
※ガム
 
「おい……、殆ど飲み物ばっかじゃねえか……」
 
「毎朝、ランダムで決まるので仕方ないのです、文句言わないで下さい」
 
やかましいジャミルに黒子は逆切れする。
 
「仕方ないよお、これを全種類買って……、胃袋をいっぱいにしよう……、
やり込みというか、色々収集コンプの為にも買わなきゃ……」
 
……ジャミルは諦めてマンションに帰る……。
 
その日の夕飯は全て飲み物だったので、ジャミルの腹と胃袋は
水分で満たされタッポンタッポンになった……。
 
「う、動くと……、口から噴水の如く……、水が出そうだ……、げえ……」
 
 
ピンポーン……
 
 
「はいよー、うぷ……、今あけるよー!」
 
インターホンの音がし、ドアを開けると……、クローディアが立っていた。
 
「あの、今晩は……、この間はちゃんとしたご挨拶も出来なかったので…、
今日はきちんとご挨拶代りをと思って、……来たの……」
 
「はあ……」
 
「これをどうぞ……、召し上がって……、祖母オウル直伝のおはぎよ……」
 
クローディアは風呂敷に包んである箱をジャミルに手渡した。
 
「ど、どうも……、……うっ、な、何なんだい、これ……、風呂敷に
包んであってもすっげー、臭ってくるんだけど!!」
 
「はあ、だから……、おはぎです……」
 
クローディアは困った様な顔をして立ち尽くす……。
 
「貴様……、彼女の作った料理が食えんというのか……?」
 
クローディアの横から……、又もグレイが姿を現した。
 
「……うわあああっ!」
 
「グレイ、いいのよ、ジャミルはあまりおはぎが好きで
なかったのよ、……失敗してしまったかしら、……変な物を
作って来てしまってごめんなさい……」
 
「……貴様……」
 
……グレイがちらちらと、武器……、アイスソードを
ちらつかせている……。
 
「わああああっ!分ったよ、食べるよ、頂きますっ!!」
 
「フン……」
 
「良かった……、食べて頂けるのね…、有難う……、
では、私達はこれで……、行きましょう、グレイ」
 
「……」
 
クローディアとグレイは共に去って行く……。
 
そして、残されたジャミルは……、臭うおはぎを腹の中へと
押し込んだのだった……。
 
「げえ……」


何が何だか、何か来た。

その日は朝から雨だった。暇コンビのジャミルはダウドと部屋で
寛いでオセロをしていた。
 
「次は誰が来るのかな、可愛い女の子だといいね」
 
「んー?ああ、そうだな……」
 
「なーんか、どうでもいいって顔してるねー!」
 
ダウドはムッツリした顔で口を尖らせる。
 
「それにしても、此処の部屋にいるとさ……、通常の倍以上に
尻がムズムズして屁が出たくなるんだけど……、何でだろう……」
 
「やめてよお……、実はオイラの部屋もそうなんだけど……、
何かの呪いなのかなあ……」
 
「……」
 
 
ピンポーン……
 
 
「あっ、またインターホン鳴ったよお!」
 
「ダウド、お前出てくれや……」
 
「はーい!今出まーす!」
 
ダウドが急いで部屋のドアを開けた。
 
「こ、こんにちは……」
 
立っていたのは……、坊主頭に学ランの少年であった。
 
「あの、こんにちは、僕は谷口タカオといいます、今度親元を離れ、
暫くの間、このマンションにお世話になる事になりました……」
 
「ハア……、ちょっと待っててね……、ジャミルー!」
 
「あーん?」
 
「今度来たの、中学生だか、高校生ぐらいだけど……、すっごく
真面目そうな子だよおー……」
 
「……ふーん、どうでもいいや、けど、一応顔出しとくか……」
 
頭ぽりぽり、ジャミルものそのそ立ち上がり、部屋の入口に行った。
 
「あっ、こ、こんにちは……、僕は谷口タカオと言います、
それで、えーと、あの……」
 
「さっき聞こえたよ……、俺はジャミル、で、こっちのタレ目がダウド」
 
「わ、分りました!えーと、そちらの方が、俺は・ジャミルさんと
タレ目が・ダウドさんですね!!」
 
「……先のは苗字じゃねえよ……」
 
「はっ!はい……!分りました、俺はさん!」
 
「……」
 
物凄いハニカミ屋なのか、谷口タカオという名の少年は
顔を真っ赤にし、早口で喋りまくる。
 
「はあ、もういいや、んじゃな……、また……」
 
「あの、何か有りましたら……、今後とも……、では宜しく
お願いします……」
 
谷口は被っている古めかしい学生帽を取り、ペコリと頭を下げると
去って行った。
 
「……色んな奴が来るなあ……」
 
「本当だねえ……」
 
 
それからさらに10分ぐらい立ち、再びインターホンが鳴った。
 
 
ピンポーン!ピンポーン!!ピンポーン!!!てやんでぇーーいっ!!!
 
 
「……うるせーな!んなに何回も鳴らさなくたって分かってるよっ!」
 
けたたましいインターホンの音に呆れつつも、再び部屋の入口に行くと、
今度立っていたのは、おむすび頭に鼻が黒く、背の小さい少年であった。
 
「おれっちは今度、此処に引っ越してきた丸井だっ、大先輩である
谷口さんを尊敬し、追ってきた、で、谷口さんは何処だ?」
 
「もう自分の部屋に行ったと思うけど……」
 
「そうか、分った!谷口さああーん!」
 
ダウドがそう言うと、おむすび頭の少年は凄い勢いで
廊下を走って行った。
 
「……」
 
「……」
 
「何なんだよ、このマンション……」
 
「さあ…?これから先も……、誰が越してくるか……、
楽しみだね……」
 
「俺としちゃ、やっぱり、どうせなら可愛い女の子の方が……、
何でもねえ……」
 
 
そして、その日の夕方、雨もやんだので食料品店に足を運ぶと、
本日は店内には黒子ではなく、中学生ぐらいのツインテールの
可愛いキュートな女の子が……。
 
「初めまして、こんにちは!宇佐美いちかですっ!今日、一日だけ
バイトで派遣されて来ました!皆さんに笑顔と元気をお届けしますっ!
ちなみに今、中学2年生です!」
 
「へえ……、どうでもいいけど、……中学生働かせんなよ……」
 
「はい、本日のお品書きでーすっ!」
 
……渡されたお品書きを見ると。
 
「うわ、今日は今日でスイーツばっかりだな……」
 
「如何ですか!?如何ですか!?」
 
いちかという少女は目をキラキラ輝かせ、ジャミルを見ている。
 
「んじゃ、今日の奴、全部……」
 
「ありがとうございまーすっ!あ、私、故郷で友達とスイーツショップの
お手伝いをしてるんですよ、お店の名前はキラキラパティスリーって
言うんですよっ、もし、立ち寄る事があったら宜しくお願いしまーすっ!」
 
「へえ……」
 
ジャミルは買った袋をぶら下げ、食料品店を後にする。
 
「おい、そこのあんた……、その袋からキラキラルの美味そうな
匂いがするね、よこしなっ!!……早くよこすんだよっ!」
 
ジャミルの前に……、角が2本生えた筋肉ムキムキの変な怪物が現れた。
 
「今回はバトル要素はねえんだよっ!って、聞いてたけどなあ……、
とにかく、これは俺の夕飯だぞっ!渡さねえぞ!」
 
「やるよっ!抵抗すんじゃないよ、さっさとよこしなっ!!」
 
「待ちなさーいっ!笑顔と!元気を!レッツ・ラ・まぜまぜっ!
キュアホイップ、只今参上っ!出来上がりっ!」
 
ウサ耳を付けた謎の魔法少女ヒロインも現れた。
 
「……うわ、可愛いけど……、何か……モミアゲすげえなあ……」
 
「みんなの笑顔を奪う敵は許さないっ!えいっ!」
 
キュアホイップと名乗る、突如現れたヒロインは持っていたパクトから
何やら取り出し、クリームの様な物を敵にぶっかけようとしたが……。
 
「おい……」
 
「えっ?……ええええっ!?」
 
間違って……、ジャミルをクリームで拘束してしまったのであった。
 
「きゃあーーっ!ご、ごめんなさーいっ!!」
 
「覚えておいでっ!……今日の所はひいて……、やるよ!?」
 
「……まだ何もしてねーだろうが!!」
 
角の生えた怪物はあっという間に撤退し、ホイップもきゃーきゃーと
何処かへ逃げていった。
 
「はあ、やれやれ、……アイシャ並みのドジっ娘だったなあ、
……それにしても、服がクリームだらけでベトベトだ……、
何だったんだ……?」
 
ブツブツ言いながら、帰路を急いだのであった……。

zokuダチ。セッション1

zokuダチ。セッション1

SFC版ロマサガ1 トモダチコレクション キャプテン プリキュア クロスオーバー バカ どんどん増える変な住人

  • 小説
  • 短編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-06-02

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

Derivative work
  1. マンション初期住人票
  2. エピ 1・2・3