“The Little Women Cookbook”
ウィニ・モランヴィル+ルイーザ・メイ・オールコット[著]岡本千晶[訳] 作
白石りっり 編
“The Little Women Cookbook”
「若草物語のクックブック」
Written by Wini moranville + Louisa May Alcott
ウィニ・モランヴィル+ルイーザ・メイ・オールコット[著]
岡本千晶[訳]
(原書房)より抜粋のうえ、一部改変させている部分もあります。
“エイミーの好きなマフィン”
「クリ-ムとマフィンはわたしが持っていくわ」エイミーはそう言い添え、自分の大好物を潔く差し出した。
エイミーがこよなく愛し、潔く貧しい一家のために差し出したマフィンがどのようなものだったのか、正確にはわかりかねます。オールコットの時代、マフィンはプレーンな小ぶりのパンを指すことが普通で、現代のわたしたちが味わっている甘いスパイスや果物入りのものではありませんでした。当時、マフィンはオーブンではなく、グリドルにリング状の型を並べて焼くことが多かったのですが『若草物語』が出版されたころには、現代のマフィンと同様、オーブンで焼くやり方をのせている料理本もあったのです。常に最高のものを見極める目利きであったエイミーなら、「大好物」を甘く(そして豪華に)したバージョンをきっと楽しんでくれることでしょう。
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<マフィン12個分>
1.ドライクランベリー 1/2カップ(60g)
2.熱湯
3.万能小麦粉 2カップ(250g)
4.砂糖 1/2カップ(100g)
5.ベーキングパウダー 小さじ2(9.2g)
6.塩 小さじ1/2(3g)
7.ベーキングソーダー(重曹) 小さじ1/4
8.卵 大きめのもの2個漉して、軽く溶きほぐしておく
9.バターミルク 1カップ(235ml)
10.ピュア・バニラエキストラクト 小さじ1(5ml)
11.すりおろしたオレンジの皮 小さじ1と1/2(3g)
12.無塩バター 大さじ4(55g)、溶かしておく
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<recipe>
オーブンを200度に予熱する。12個取りのマフィン型に薄く油を塗っておく。
ボウルにドライクランベリーを入れ、ひたひたに熱湯を注ぎ、置いておく。
大きめのボウルに小麦粉、砂糖、ベーキングパウダー、シナモン、塩、ベーキングソーダーを入れてかき混ぜる。混ぜ合わせた粉類の中央にくぼみを作っておく。小さめのボウルにバターミルク、卵、バニラエキストラクト、オレンジの皮を入れ、泡立て器で混ぜ合わせる。
この液体材料を粉類のくぼみに注ぎ、切るようにさっくりと混ぜ合わせる。溶かしたバターを加え、すべての材料が合わさるまで静かにかき混ぜる。生地はだまがある状態で構わない。
クランベリーの水気を切り、生地に切るようにさっくりと混ぜ合わせる。スプーンで生地をすくい、準備しておいたマフィン型の2/3から3/4の高さまで流しいれる(12個分入れ終えたら、生地は余っても使わないこと。型に目いっぱい入れないようにする)
生地を15分ほど焼く。マフィンの中に竹串を刺し、抜いたとき先端に何もついてこなければ焼き上がっている。ケーキークーラーに型をのせ、5分冷ます。マフィンを型からはずし、
温かいうちにテーブルへ。
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全50のメニューのうちの一つをご紹介させて頂きました。美しい挿絵と写真に彩られたこの本書を手にすれば、オールコットの姉妹たちと同じ時間を分かち合う事ができるはずです。紙の本としてお手に取って頂いても楽しめると思います。折りに触れてこちらでも投稿していきます。
“The Little Women Cookbook”