“The Little Women Cookbook”
ウィニ・モランヴィル+ルイーザ・メイ・オールコット[著]岡本千晶[訳] 作
白石りっり 編
“The Little Women Cookbook”
「若草物語のクックブック」
Written by Wini moranville + Louisa May Alcott
ウィニ・モランヴィル+ルイーザ・メイ・オールコット[著]
岡本千晶 [訳]
(原書房)より抜粋のうえ、一部改変させている部分もあります。
“ニューイングランド風フィッシュチャウダー”
「チャウダー」といえば、大半のアメリカ人はすぐにクラム[はまぐりやあさりなどの二枚貝]を思い浮かべます。しかし1800年代の半ばには、クラムチャウダーよりも魚のチャウダーのレシピをのせている料理本の方が多かったのです。ほとんどの場合、材料は塩漬けの豚肉(ベーコンの親戚)、玉ねぎ、たらや小だらなどで、必ずというわけではありませんが、じゃがいも、牛乳、もしくは生クリームが入ることもありました。当時たらは安価で豊富に手に入ったため、おそらくマーチ家もときどきこのような魚のチャウダーをディナーで楽しんでいたことでしょう。
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<4人分>
1. 厚切りのベーコン 2切れ
2. バター 必要に応じて
3. セロリの茎 1本みじん、切りにする
4. にんじん 1本、皮をむき、さいの目切りにする
5. 玉ねぎ 小ぶりのもの1個、みじん切りにして約1/2カップ(80g)
6. にんにく 2かけ、みじん切りにする
7. 乾燥タイム つぶしたものを小さじ1/2(1g)
8. 減塩タイプのチキンブイヨン 1と1/2カップ(355ml)
9. じゃがいも2個、皮をむいて角切りにする(約2カップ[220g])
10. 塩と挽いた黒こしょう 好みで
11. 低脂肪牛乳もしくは牛乳 2と1/2カップ(595ml)2カップと1/2カップに分けておく
12. 万能小麦粉 大さじ2(15g)
13. 真だら、もしくは小だらの切り身340g
14. 細かく切った生のイタリアンパセリもしくはチャイブ
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<recipe>
ダッチオーブンにベーコンを入れ、中火でカリカリになるまで焼く。ベーコンをペーパータオルに移し、油を切っておく。ベーコンの脂を大さじ2杯分(30ml)残し、足りない場合はバターを足す。セロリ、にんじん、玉ねぎを加え焦がさないようにしながら、しんなりするまで4~5分炒める。にんにくとタイムを加え、香りが立ってくるまでさらに30秒炒める。はねないように注意しながらチキンブイヨンを静かに加える。じゃがいもも加えて、塩とこしょうで味をととのえる。スープをひと煮立ちさせてから火を弱め、ふたをして、じゃがいもがやわらかくなるまで15分ほどことこと煮る。
ねじ式の瓶に牛乳1/2カップ(120ml)と小麦粉を入れる。ふたをして瓶を振り、だまがなくなるまでよく混ぜ合わせる。それをスープに加えてかき混ぜ、残りの牛乳2カップ(475ml)も加えたら、沸騰してくるまで、かき混ぜながら加熱する。
魚の切り身を加え、火を弱めて静かに沸騰させる。なべにふたをし、魚の身がフォークで簡単にほぐれるようになるまで5~7分、ことこと煮る。引き続きとろ火でスープを静かにかき混ぜながら魚の身をひと口大にほぐす。
1のベーコンを細かく刻む。広口かつ浅めの器にスープを注ぎ、ベーコンと生のパセリもしくはチャイブを散らしてテーブルへ。
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全50のメニューのうちの一つをご紹介させて頂きました。美しい挿絵と写真に彩られたこの本書を手にすれば、オールコットの姉妹たちと同じ時間を分かち合う事ができるはずです。紙の本としてお手に取って頂いても楽しめると思います。折りに触れてこちらでも投稿していきます。
ウィニ・モランヴィル+ルイーザ・メイ・オールコット[著] 岡本千晶[訳] ✰✰
“The Little Women Cookbook”