『ロリヰタ』

あの絶対的な魅力も
既に過去のものとして


『ロリヰタ』


捕まえてと言うから
その細い手首を掴んだ
抱いてと言うから
その細い腰を抱き寄せた

思い起こせば全てが
君の希望であり
そこにこちらの意思なんて
ほぼ関係なかったんだ

好きだったけど
それ以上の何かなんて
二人の間になかった
有りはしなかったと
自覚する度に虚しい

君の中に真実なんて
ひとつも存在しない
浮き世を離れ飛び回り
それを誇る痛ましさ
けれど誰かしらに
適当に愛されるのだろう

奔放で邪気に溢れ
何かを壊すことを
怖がらない君
やがていつかは来る
崩壊の音にも怯えず


「これも君にとっては楽しむためのエッセンスだろ」

『ロリヰタ』

『ロリヰタ』

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-05-16

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