“The Little Women Cookbook”
ウィニ・モランヴィル+ルイーザ・メイ・オールコット[著]岡本千晶[訳] 作
白石りっり 編
“TheLittle Women Cookbook”
「若草物語のクックブック」
Written by Wini moranville + Louisa May Alcott
ウィニ・モランヴィル+ルイーザ・メイ・オールコット[著]
岡本千晶[訳]
(原書房)より抜粋のうえ、一部改変させている部分もあります。
“エイミーのレモネード”
「6月1日ね!(中略)3ヶ月のお休みなんて―もう楽しみでしょうがないわ!」ある暑い日、メグは帰ってくるなり叫んだ。見ると、ジョーがいつになく疲れはてた様子でソファーに寝そべっており、ベスが汚れたブーツを脱がせてやっていた。そしてエイミーは、みんなにさわやかな飲み物をと、レモネードを作っていた。
マーチ家の姉妹が夏の始まりをレモネードで乾杯したとき、その飲み物が紙パックから注いだものや、粉末を溶かしたものではなかったことは間違いありません。あの時代なら、エイミーはきっと絞りたてのレモン果汁にシロップ(水に砂糖を溶かしたもの)を少し混ぜてレモネードを作ったはず。当時はレモネードにほかのフレーバーを追加するレシピもありました。ここでご紹介するレモネードは1851年のあるレシピをもとに、オレンジの皮の甘みを少し加え、クローブでスパイシーなアクセントを添えています。
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<4杯分>
砂糖 3/4カップ(150g)
水 3と3/4カップ(887ml)、3カップ(710ml)と3/4カップ(177ml)に分けておく
すりおろしたレモンの皮 大さじ2(12g)
すりおろしたオレンジの皮 大さじ1(6g)
クローブ(ホール)2個
レモンの絞り汁11/2カップ(355ml)レモン6~8個分
レモンのスライス 飾りとして(好みで)
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<recipe>
シロップを作る。中くらいのソースパンに砂糖、水3/4カップ(177ml)、レモンの皮、オレンジの皮、クローブを入れて混ぜ合わせる。中火にかけ、ときどきかき混ぜながら砂糖を溶かす。砂糖が溶けたらなべを火からおろし、室温になるまで30分ほど冷ます。小さめのボウルに目の細かいざるかこし器をセットし、シロップをこして、クローブとレモンおよびオレンジの皮を取り除く。
大きめのピッチャーにシロップとレモンの絞り汁と残りの水3カップ(710ml)を入れて混ぜ合わせる。レモンによって酸味が異なるため、必要に応じて水を足し、好みの酸っぱさにする。氷を入れたグラスにレモネードを注ぎ、好みでレモンのスライスを浮かべる。
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全50メニューのうちの一つをご紹介させて頂きました。美しい挿絵と写真に彩られたこの本書を手にすれば、オールコットの姉妹たちと同じ時間を分かち合う事ができるはずです。是非、紙の本としてお手に取って頂ければと思います。折りに触れてこちらでも投稿していきます。
“The Little Women Cookbook”