『perfect』
君が愛と呼ぶ
くだらないこの関係
『perfect』
出会ってから今日まで
熱烈に続く甘い言葉の羅列
中身はなく上滑りしていても
気にもしない傲慢さ
思えばその傲慢こそが
若さであり眩しきものだと
今となっては認めるしかない
本来なら遠くに在るべきもの
君の指が毛先を弄ぶ様を
目を細めて見つめれば
途端に花が咲いたように
満面の笑みで駆け寄って来る
あからさまな好意に逡巡するのは
それを一蹴できない自身への恥
到底釣り合わない相手へ
傾いてゆく心の愚かさよ
手を伸ばし頬に触れ腰を抱き
泥沼に自ら嵌るような愚行
足を掬われ引き摺り込まれ
いや、引き摺り込んだのはこっちか
罪悪感は絶頂の瞬間に似ている
気怠げな君に口づけを強請られ
こうなってはもう仕方ない
腹を括って降参する他ないのだから
「ね、アタシたちって完璧よ」
『perfect』