「冬の夜」
凍鶴の
ひとり残れる片割の
うつむく瞳長い睫毛
静かに閉ざして何を待つ?
月は頭上に青き後光
雲の闇きに虹の絵具筆から滴り…滲む
凍蝶の
死にし衣にぽたり落つ
春先のゆきどけの景なつかしく
またゆきどけの哀しき泪なつかしく
赤いつゝじの霜おびて
なほも心を捧ぐる姿
枯れにし燕子花の
雪に埋められし微笑み…
月は青く
何にも刺さらぬ氷柱のように
冬の夜と
ともに眠りてゆめを見る…
「冬の夜」
凍鶴の
ひとり残れる片割の
うつむく瞳長い睫毛
静かに閉ざして何を待つ?
月は頭上に青き後光
雲の闇きに虹の絵具筆から滴り…滲む
凍蝶の
死にし衣にぽたり落つ
春先のゆきどけの景なつかしく
またゆきどけの哀しき泪なつかしく
赤いつゝじの霜おびて
なほも心を捧ぐる姿
枯れにし燕子花の
雪に埋められし微笑み…
月は青く
何にも刺さらぬ氷柱のように
冬の夜と
ともに眠りてゆめを見る…
「冬の夜」