初夏の日差しに/新作短歌
今年もまだ4月の末だというのに、各地で真夏日、どうなっちゃうんだろう本当の夏が来たら。
いきなり抜かれた大根の白き素肌に
初夏の日差しが容赦なく照り
どんより曇ったこの日の夜に
妻の元へと昔気質の隣人逝きぬ
幼な子二人の上に さらに身ごもりし若妻
案じて問えば明るき笑顔に安心す
憧れのギター欲しさに危うくも
ネットの詐欺に遭いそうになり
この真夏日にユウちゃんパパと自転車の練習
朝夕の涼しいときにやればいいのに
夕暮れのコーヒーブレイク 今日は行けなかった
肩を落として家に入る友 寂しげだった
一晩中ポツポツと鼓動のように雨の音
心臓の悪い友のことを想う
朝から近所のはじける子供の声
いいねえ まるで昔に戻ったみたい
爽やかな季節の風に 少しは心が安らいだ午後
なれど人の業が招く争いは続いている あああ
久しぶりにテレビに映る鮮やかな雉の姿
たくましく生きよ 異変に負けずにこれからも
☆連休続きの日々は、隣近所が出かけて静かになって
寂しい気がする。子持ちの若い両親は大変だけど・・・。
(いずみ)
初夏の日差しに/新作短歌