からかい上手のエリート税理士の佐藤さん

からかい上手のエリート税理士の佐藤さん

佐藤京子は税理士である。
彼女は子供の頃から頭がよく東大法学部を卒業した。
大学を卒業して大手銀行に就職した。
彼女はバリバリに仕事をこなした。
上司の評価もよく出世は間違いなかった。
しかし転勤が多く彼女は地元に密着した仕事がしたく2年で会社を辞めた。
そして地元の神奈川県で税理士になった。
はじめは税理士法人クラリスに所属した。
税理士の資格は大学卒業後に銀行勤務の傍ら勉強し1年で税理士国家試験に通った。
彼女の頭の良さといったらそれはそれはズバ抜けて凄く税理士国家試験の多くの問題で模範解答より少ない税額を出したほどだった。
採点者が目を丸くして驚いたのは言うまでもない。
当然、彼女が受けた時の税理士国家試験ではトップの成績だった。
彼女は税理士法人クラリスで2年働いた。
税理士になるには税理士試験に合格した後2年の実務経験をすることが必要条件なのである。
なので彼女は税理士法人クラリスで2年働いた。
彼女はクラリスの2年間でもう何でもこなせるようになっていた。
なので神奈川県の横浜市の関内にある貸しビルの一室を借りて佐藤京子税理士事務所を開いて独立した。
彼女は佐藤京子税理士事務所の所長となった。
テナント料は高かったが彼女はやり手の税理士なのでクラリスの時からの顧客が彼女の個人税理士事務所の顧客となった。
なのでテナント料をはるかに超える収入があった。
その上彼女はこの世離れした美人である。
次から次へと大企業、中小企業、個人事業主、が彼女に会社の税理業務の依頼をしてきた。
それで1年であれよあれよという間に300件の会社と顧問契約を結ぶことになった。
顧客の彼女に対する信頼もあつかった。
顧客には、貿易会社、製造業、IT企業、その他ありとあらゆる職種の会社に佐藤京子は対応できた。
つまりオールラウンドである。
その他、相続税の相談、会社の資金調達、M&A、事業継承のアドバイスなど何でもやった。
そうなるとさすがの京子も一人では忙しくなって一人では仕事をこなせなくなった。
そのため京子は佐藤京子税理士事務所の求人の募集を出した。
・・・・・・・・・・・・
さて。
京子が佐藤京子税理士事務所のスタッフ募集の広告を出した時である。
横浜市内に住む二人の男がその記事を見た。
川田と森田という男である。
二人は同じ高校の友達だった。
二人は怠け者で勉強は全くせずギャンブルやスマホゲームに明け暮れていた。
高校を卒業した後はニートとなり働かずパチンコを一緒にするようなだらけた生活をしていた。
「おい。佐藤京子税理士事務所がスタッフ募集だとよ」
タブレットのネット広告を見ていた川田が言った。
どれどれと言って森田がタブレットを覗き込んだ。
「佐藤京子税理士事務所。スタッフ募集。時給××円。一緒に働きませんか」と書いてあった。
「ああー。本当だ」
森田が言った。
「おい。どうだ。応募してみないか?」
川田が言った。
「・・・・どうして?」
「だって佐藤京子と言ったら東大法学部を主席卒業したインテリだろ。頭が良くて仕事が出来てしかも超美人でやさしい性格だろ。面白そうじゃないか」
佐藤京子は美人で世事にも精通していて、やり手の税理士としてしばしばテレビ出演もしたことがあったので世間では知られていた。
クイズ番組の頭脳王に出て優勝したこともあった。
「・・・・でも真面目に働くのなんてウザったいし。お前は働くのウザったくないの?」
「佐藤京子さんはやさしいから多少サボっても叱らないだろう。飯をおごってくれるかもしれないし仕事外でも付き合ってくれるかもしれないし楽して美人と付き合えるなんて最高じゃないか?」
「なるほどな。確かにそうだな。じゃあ応募しよう」
「応募者は多いかもしれないぞ。競争倍率は高いかもしれないぞ。早く応募しないか?」
「そうだな。早い方がいいな」
「でも応募者には税理士試験に通ったヤツがいるだろうし。日商簿記1級のヤツもいるだろうし。オレたちが応募しても採用してくれるかな?」
「日商簿記1級に通ったってウソ言えばいいんだよ。どうせ面接では日商簿記のテストなんかしないだろうから」
「そうだな。落ちて元々。通ったらハッピーで応募してみるか」
「そうだな。決まり」
・・・・・・・・・・・・
こうして二人は翌日、佐藤京子税理士事務所に面接を受けに行った。
二人は何年ぶりか久しぶりにきちんとしたスーツを着て。
二人は電車に乗り関内駅で降りた。
そしてスマホの地図アプリを頼りに港の方に向かって歩いた。
「落ちて元々とはいえちょっと緊張するなー」
川田が言った。
「オレもだよ」
森田が言った。
やがて7階建てのビルが見えてきた。
1階のエレベーターの前の各階の案内表示には7階に「佐藤京子税理士事務所」との表記があった。
「緊張してきたなー」
「そうだな。何だか死刑台の前に立たされているみたいな感じがしてきたよ」
死ぬとわかっている人間でも人間の不思議な心理で「死の実感」というものは直前になって初めて急激に高まっていくものなのである。
そしてわからないものは人間に恐怖感を与える。
二人はエレベーターのボタンを押した。
▼のマークが点灯しすぐにエレベーターは1階に着いてドアが開いた。
・・・・・・・・・・・・・
二人はエレベーターに入った。
そして7階のボタンを押した。
エレベーターはグングン上がっていきすぐに7階に着いた。
二人はエレベーターを降りた。
目の前にはフロアー案内の図があって「佐藤京子税理士事務所」の場所がそれに書かれてあった。
二人はそれに従って「佐藤京子税理士事務所」に向かった。
1分もかからず二人は「佐藤京子税理士事務所」と書かれた部屋の前に辿り着いた。
「緊張するなー」
「そうだな。頭が良い女は気が強いからな。こわいな」
家を出た時には無かったがいざ彼女の事務所の前に立つと緊張感が実感となって二人の心臓はドキドキと早鐘を打ってきた。
しかしもうここまで来たので入らないわけにはいかない。
二人は勇気を出してチャイムを押した。
ピンポーン。
「はい。どなたでしょうか?」
インターホンから声が聞こえた。
「あ、あの。スタッフ募集の広告を見て応募に来た者です」
川田がしどろもどろの口調で言った。
「はい。わかりました。今すぐ行きます」
テキパキした返事が返ってきた。
部屋の中でパタパタ走る音がした。
そして部屋のドアが開かれた。
佐藤京子が顔を出した。
「あ、あの。スタッフ募集の広告を見て応募に来た者です」
二人はコチコチに緊張して佇立していた。
しかし。
彼女は二人を見るとニッコリ笑って、
「いらっしゃい。どうぞ入って下さい」
と笑顔で言った。
彼女の対応が優しかったので二人はほっと胸をなでおろした。
二人は事務所の中に入って行った。
事務所の中には彼女のデスクと接客用の大理石のテーブルとソファーがあった。
「さあ。どうぞ座って」
と彼女に促されて二人はソファーに座った。
「あ、あの。僕たちスタッフ募集の広告を見て応募に来ました」
「嬉しいわ」
ちょっと待っててと言って佐藤京子は立ち上がった。
佐藤京子はチーズケーキと紅茶を持ってきて「どうぞ」と言って二人に差し出した。
二人は「頂きます」と言ってチーズケーキを食べた。
「よくいらっしゃって下さいましたね。有難う。求人の広告を出したけれどなかなか応募してくれる人がいなくて困っていたの」
佐藤京子はニコッと笑顔で言った。
二人は予想と違って彼女が優しい態度で接してくれたことにほっと胸を撫でおろした。
二人は顔を見合わせた。
「あ、あの。佐藤京子さん。ちょっと二人で相談したいことがあるので席を外してもよろしいでしょうか?」
「ええ。いいわよ」
二人は立ち上がって事務所の外に出た。
「おい。どうする?」
「ウソついてもいいんじゃないか。彼女はそんなに細かく調べようという様子もなさそうだし」
「そうだな」
こうして二人はまたもどってきた。
「一応履歴書を見せてくれる?」
「はい」
二人は履歴書を差し出した。
佐藤京子はそれを見ながら、
「ふーん。森田くんは慶応大学卒業で川田くんは明治大学卒業なのね。二人とも日商簿記1級を持っているのね」
佐藤京子は感心した様子で言った。
その後は大学時代何をやっていたかとか卒後就職した会社のことなどたわいもないことを話した。
佐藤京子も二人の履歴を信じているようで突っ込んだ質問はしなかった。
20分くらい話した。
「わかったわ。じゃあ1週間後に採用するかどうかを連絡するわ。今日は来てくれてどうも有難う」
こうして二人の面接は終わった。
「よかったな。突っ込まれなくて」
「ああ」
「でも採用されて働き出したらバレちゃうんじゃないか?」
「バレても彼女は優しい性格だから大丈夫なんじゃないか」
「そうだな。バレても許してくれそうな雰囲気だからな」
・・・・・・・・・・・・
1週間後二人に採用の電話がかかってきた。
「やった」
二人は小躍りして喜んだ。
そして二人は佐藤京子税理士事務所で働くようになった。
しかし大卒でないことや日商簿記1級の資格を持っていないことは簿記について何も知らないことですぐバレてしまった。
二人は面接の時の佐藤京子の大らかで寛容な態度からバレても怒らないだろうと予想していた。
しかし現実は違った。
彼女は二人が面接でウソをついたこと、そして仕事が出来ないことが分かると二人を罵りまくった。
彼女の態度の豹変に二人は驚いた。
「あんた達最低よ」
「とんでもない無能なウソつきを採用しちゃったものね」
こんな罵倒を彼女は二人に投げつけた。
しかし二人は雑用係りということでクビはまぬがれた。
・・・・・・・・・・・・・・
ある日の様子はこんな具合である。
その日は趣味で料理教室を開催していた杉山信子だった。
彼女は料理教室の先生だった。結婚して一男一女を産み子育ても終わったので趣味で料理教室を開いていた。週一回自宅で近所に住む主婦や未婚の女が10人くらいやってきて彼女の料理教室に出ていた。しかしそれが評判になってどんどん人数が増えていき、またテレビ局に目をつけられてテレビ出演するようになり料理教室も自宅ではなくビルの一室を借りて本格的にやるようになった。本を出版したり色々な外食チェーン店にも料理の指導の依頼を頼まれるようになったのである。
そのため収入が増え経理が複雑になっていった。
そのため経理を佐藤京子税理士事務所にやって欲しいと頼みに来たのである。
「杉山信子さん。わかりました。これからは経理は私の事務所でさせて頂きます」
「有難うございます。佐藤京子さん。助かります」
「いえ。私も杉山信子さんの料理教室に出てみようかしら」
「それは嬉しいです」
「いえ。私も料理に興味ありますから。それに実際に見てみた方が経理も実感が沸きやすいですから」
「それは嬉しいです」
と杉山信子は言った。
「ところで佐藤京子さんも仕事が多くて大変でしょう。スタッフは当然ここにいる二人の他にもたくさんおられるのでしょう?」
杉山信子は二人の男を見て言った。
「いやあ。スタッフは今の所この二人だけです」
「そうなんですか。そうとは知りませんでした。では二人はとても優秀な方なんですね?」
「いえー。こいつらは大卒で日商簿記一級を持っているとか言ったので採用したのですが何にも知らないフリーターだったのです。私もだまされました。世の中には平気でウソをつくヤツが多いですからね。杉山さんも気をつけて下さい」
おーいろくでなしのブタ野郎二人お茶を持ってくるくらいの気はきかせろと佐藤京子は二人を怒鳴りつけた。
「す、すみません」
と言って二人は急いでお茶を持ってきた。
二人がお茶をテーブルの上に乗せると、
「おい。ブタ野郎。どうぞくらいの言葉を言うのが礼儀だろ」
と佐藤京子は二人をののしった。
杉山信子は予想と違って佐藤京子の厳しさに驚いて目を白黒させたが他人のことに干渉することも出来にくいので黙っていた。
その後も佐藤京子と杉山信子は色々なことを雑談した。
「では今日はこれで帰ります。これからよろしくお願い致します」
と言って杉山信子は玄関に向かった。
二人はボサッとしている。
「おい。ブタ野郎二匹。大切なお客さまだぞ。玄関を開けて(今日は遠い所ご足労いただきまして有難うございました。気をつけてお帰り下さい)くらいのこと言うのが礼儀だろ」
と言って男二人を蹴飛ばした。
二人は京子に言われて焦って玄関の戸を開けた。
そして、
「今日は遠い所ご足労いただきまして有難うございました。気をつけてお帰り下さい」
と佐藤京子に言われた言葉を述べた。
杉山信子は佐藤京子に、
「今日はどうも有難うございました。これからよろしくお願い致します」
とニコッと微笑んで言った。
「いえ。わからないことがあったらいつでも遠慮なくどんな事でも電話でもメールでもして下さい」
と佐藤京子も微笑んで言った。
そして杉山信子は去って行った。
・・・・・・・・・・
万事がこの調子だった。
佐藤京子に税務処理を頼む客が来ると佐藤京子はテーブルを挟んで客の依頼を詳しく聞き丁寧にアドバイスした。
依頼客と佐藤京子は実に和気あいあいとした会話だった。
二人の男はその横で床を雑巾がけしていた。
それは佐藤京子の命令だった。
依頼客が疑問に思って佐藤京子に、
「この二人はどういう方なのですか?」
と聞くと佐藤京子は、
「いやー。こいつらは大卒でないのに大卒と偽って簿記について何も知らないのに日商簿記1級の資格を持っていますなどと言って面接に来たので採用してしまったんです。クビにしようかとも思いましたがこいつらの腐った根性を叩き直すためにクビにはしないでやっているんですよ」
と佐藤京子は言った。
「そうだったんですか」
「ええ。そうです。世の中にはこういうとんでもない詐欺師、悪い人間がいますから人を安易に信用しないで下さいね」
「まあ。本当ですか。こわいですね。人間って信用できないんですね。私もこれから会社が大きくなりますから人を採用する時は採用面接の時は履歴書を信用しないで興信所に調査してもらって本当かどうか確かめてから決めようと思います」
「ええ。ぜひそうした方がいいですよ」
と万事がこの調子だった。
そして仕事が終わると佐藤京子は、
「おらおら。ブタども。とっとと帰れ」
と言って追い出した。
・・・・・・・・・・・・・・・
その日。
川田と森田の二人は家に帰る前にマクドナルドに寄った。
「いい加減頭くるよな」
「そうだな」
「佐藤京子は優しいという評判だったのにな」
「もしかしてアイツ、サド女なんじゃないか?」
「それは考えられるな。オレ達を虐めて楽しんでいるんじゃないか?」
「そうかもしれないな」
「もしかしてオレ達を採用したのはオレ達を欲求不満のはけ口にするためじゃないか?」
「そうだよな。面接の時日商簿記1級の資格を持っていると言ったんだからそれが本当かどうか確かめるために簿記の基本的な質問をして答えさせ本当かどうか確かめてもいいのにな。何も聞かずに信じて即採用するっていうのは確かにおかしいな」
二人の男がそんなことを話している時だった。
森田のスマートフォンにメールの着信音がピピピッと鳴った。
森田はすぐにメールを開いた。
佐藤京子からだった。
「森田。川田。今日であなた達を解雇します。採用の時約束した給料は支払いません。学歴資格等を詐称したのですからあなた達は詐欺罪です。訴えてもあなた達が違法なことをしたのですから勝ち目はありませんよ。佐藤京子」
と書かれてあった。
「ちくしょう。一ヶ月タダ働きだ。佐藤京子のヤツ最初から欲求不満のはけ口にするためにオレ達を採用したんだ」
「アクドイ女だな。直接言いにくいことはメールでしやがって」
二人の怒りは頂点に達していた。
・・・・・・・・・・・・
数日後。
5時になったので佐藤京子は帰り支度をして事務所を出ようとした。
その時。
ピンポーン。
チャイムが鳴った。
「はーい」
佐藤京子は玄関の戸を開けた。
川田と森田の二人が立っていた。
「な、何の用?あなた達は解雇したはずよ。私は今からマンションに帰るところよ」
佐藤京子はそう言って急いでドアを閉じようとした。
「おっと。そうはいかねえぜ」
森田はサッと靴をドアの隙間に入れた。
「な、何をするの?」
京子は焦ってドアを閉じようとしたが森田の靴がはさまっているので女のか弱い膂力ではドアを閉めることは出来なかった。
森田と川田の二人が開いているドアをつかんで、えーい、と思い切り引っ張った。
男二人の力とか弱い女一人の力比べでは女に勝ち目はない。
ドアが開かれ森田と川田の二人は佐藤京子税理士事務所にズカズカと入ってきた。
「あなた達、何を考えているの?これは住居不法侵入よ。出て行って」
そう言いながらも京子の声は少し震えていた。
「ああ。確かに住居不法侵入だな。しかしそれはあんたが人に言わなきゃ誰にもわかんないことだろう」
森田がふてぶてしい口調で言った。
「な、何の用なの」
「今日は給料の支払い日なのに銀行口座に給料が振り込まれていないからな。支払ってもらおうと思ってここへ来たのさ」
森田がふてぶてしい口調で言った。
「そ、それは。メールでも告げたでしょ。あなた達は学歴資格を詐称したでしょ。だからあなた達は詐欺罪よ。私はあなた達を正当な理由で解雇したのだからあなた達に給料を支払う義務は私にはないわ」
「一方的に詐欺よばわりされたくないな。あんただってオレ達を最初から雑用係りと欲求不満のはけ口とサディズムを楽しむためにオレ達を採用したんじゃねえか。あんただってオレ達をだましたじゃねえか」
森田がふてぶてしい口調で言った。
「だましたなんて勝手に決めつけないで。わたしがあなた達をだましたという証拠でもあるの?」
「物的証拠なんてないな。しかしあんたの行動をじかに受けたオレ達にとってはあんたの心ははっきりわかるぜ」
「一体、私をどうしようというの?」
「ふふふ。ただ働きさせておいて給料を払わないというのならそれでもいいぜ。しかしオレ達も生活保護になっちゃうからな。あんたに金を払ってもらうぜ」
「ふふふ。ただ働きさせておいて給料を払わないというのならそれでもいいぜ。しかし散々、オレ達をコケにしたオトシマエはつけてもらうぜ。そうすりゃあんたもオレ達に金を払わざるを得なくなるぜ」
森田がふてぶてしい口調で言った。
そう言うや森田と川田の二人はそれっと言って京子に襲い掛かった。
「あっ。いやっ。何をするの?」
京子は抵抗したが屈強な男二人の力とか弱い女一人の力の差では女に勝ち目はなかった。
京子は両手を背中に捩じり上げられて縄で後ろ手に縛られてしまった。
これでもう京子は身動き出来なくなってペタンと床に座り込んでしまった。
足は動かせるので立って逃げようとすることは出来るが後ろ手に縛られて手が使えない以上逃げようとしても屈強な男二人が居る前では二人に容易に取り押さえられてしまうのは明らかなので京子は無駄な抵抗はしなかった。
「あなた達。私を縛って何をしようというの?」
「ふふふ。何をすると思う?」
「わ、わからないわ」
「ふふふ。教えてやろう。あんたにここでストリップショーをしてもらうのさ。そしてそれを撮影するのさ。金を払わないのならそれをエロ動画投稿サイトに投稿するのさ。佐藤京子のストリップショーがネットで全国に知れ渡るというわけさ」
そう言って森田はデジカメを三角脚立の上に固定した。
「卑劣だわ。あなた達が怠け者だとはわかっていたけれどそんな犯罪までするとは思わなかったわ」
川田が後ろ手に縛られて横座りしている京子の隣に座った。
川田は京子の頬をナイフでピチャピャ叩きながら京子の美しいストレートの黒髪をつかんだ。
「ふふふ。京子さん。後ろ手の縄を解いてやるぜ。その代わりちゃんと自分の手で色っぽく服を脱いでいきな」
川田は京子の髪の毛を弄びながら言った。
「い、嫌です。そんなこと」
京子は体を震わせながら言った。
女なら当然言う言葉を京子も反射的に言った。
「手間をとらせるな。強情を張るなら強引に脱がしてもっと恥ずかしいことをさせるぞ」
そう言って川田はハサミを取り出して京子のロングヘアーを少しジョキンと切った。
切り取られた京子の美しい髪の毛が少しパサリと床に落ちた。
「ああー。やめてー」
「ふふふ。これでオレ達が本気だということがわかっただろう。嫌というのならきれいな髪の毛を全部切ってバリカンで丸坊主にしてしまうぞ」
京子は渋面で唇を噛んで悩んでいたが抵抗しても無駄で時間の問題で抵抗するともっと酷いことをされると悟ったのだろう。
「わ、わかりました。服を脱ぎます。だからもう髪を切るのはやめて下さい」
と言った。
「わかりゃいいんだよ。じゃあ縄を解くからな。ちゃんとストリップショーをするんだぞ」
そう言って川田は京子の後ろ手の縄を解いた。
縄を解かれて京子は手が自由になった。
女の恥じらいから京子は両手を胸に当てた。
「ほら。さっさと立ってストリップショーをしな」
川田が言った。
しかし京子はためらっている。
「ふふふ。別にすぐ脱がなくてもいいぜ。女が恥ずかしいことが出来なくてためらっている姿はサディストの男を興奮させるからな」
森田のこの言葉が効いたのだろう。
「わ、わかりました。脱ぎます」
と言って京子は立ち上がった。
「わかりゃいいんだよ。さあとっとと服を脱ぎな」
京子はワナワナと手を震わせてワイシャツのボタンを外していった。
森田と川田の二人は食い入るように京子を見ている。
今まで散々奴隷のように扱っていた森田と川田の二人に服を脱ぐのを見られるのは京子にとって耐えられない屈辱だった。
しかし女のか弱い力では屈強な男二人に抵抗しても無駄ということはわかっているので京子は諦めていた。
ワイシャツのボタンを全部外すと森田と川田の二人は、
「さあ。ワイシャツを取り去りな」
と命じた。
京子はワナワナとワイシャツの袖から手を抜きとった。
パサリと京子のワイシャツが床に落ちた。
京子の豊満な乳房を納めている白いブラジャーが露わになった。
ブラジャーは京子の豊満な乳房を窮屈そうに納めてムッチリと膨らんでいた。
「おー。すげー。凄いセクシーなおっぱいだな」
「オレ。いつも京子のブラウスの胸のふくらみに悩まされてオナニーしていたんだ。それを拝めるなんて夢のようだぜ」
森田と川田の二人はそんな揶揄の言葉を言った。
京子は顔を真っ赤にして思わず両手を胸に当てた。
森田と川田の二人はそれを止めなかった。
「ふふふ。別に隠してもいいぜ。そうやって恥ずかしがる女の姿が男を興奮させるんだからな」
しばし男たちは恥じらっている京子の姿をデジカメで撮影した。
「さあ。次はスカートを脱ぎな」
森田が言った。
命じられて京子はワナワナとスカートのチャックを外してスカートを降ろしていき足から抜き取った。
これで京子はブラジャーとパンティーという下着だけの姿になった。
京子の腰部にピッタリと貼りついている純白のパンティーは京子の股間の輪郭を包み隠さず露わにしているのでパンティーを履いていても京子はもう裸同然と同じだった。
むしろパンティーの弾力のためパンティーの中に収まっている恥肉がモッコリと盛り上がって見えた。
「うわー。すげー。凄いセクシーだ」
「まさか京子のパンティーを拝めるとはな。オレ興奮して心臓がドキドキしているぜ」
森田と川田の二人はそんな揶揄の言葉を言った。
京子は羞恥心から顔を真っ赤にして思わず両手をパンティーに当てた。
森田と川田の二人はそれを止めなかった。
「ふふふ。別に隠してもいいぜ。そうやって恥ずかしがる女の姿が男を興奮させるんだからな」
しばし男たちは恥じらっている京子の姿をデジカメで撮影した。
しはしして。
「さあ。次はブラジャーとパンティーを脱いで素っ裸になりな」
森田が言った。
「お願い。森田くん。川田くん。これ以上は許して」
京子は純白のブラジャーとパンティーを必死で手で覆いながら言った。
「ふふふ。だいぶ風向きが変わってきたな。しかし今さらくん付けにしたって遅いぜ。オレ達の怒りはトサカにきているんだから。脱がないというのならオレ達が強引に脱がすだけだぜ」
そう言って川田はカバンから大きな浣腸器を取り出した。
「おい。京子。とっととブラジャーとパンティーを脱いで素っ裸になれ。強情を張っているとオレ達が丸裸にひん剥いて後ろ手に縛って1リットルのグリセリン液の浣腸をするぞ」
森田が大きな浣腸器を手にしながら言った。
京子は恐怖心で顔が真っ青になった。
「わ、わかりました」
逆らっても無駄だと悟ったのだろう。
京子はブラジャーのホックを外した。
プルンと京子の大きな乳房が弾け出て露わになった。
「うわー。すげー。夢にまで見た京子のおっぱいを見れるとは。オレ。興奮しておちんちんが勃起しっぱなしだぜ」
そう言って川田はズボンの上からテントを張った股間をさすった。
「オレもだぜ」
森田もビンビンに勃起してテントを張っているズボンの股間をさすった。
京子は思わず両手で露わになったおっぱいを隠した。
「ふふふ。いいポーズだぜ」
川田は純白のパンティー一枚だけ履いて両手でおっぱいを隠している京子の姿を撮影した。
京子の姿はあたかも胸の前で収穫した二つの大きな桃が落ちないように大事にかかえている女のように見えた。
両手で胸を隠しているので京子の純白のパンティーは丸見えである。
京子の恥肉を収めたパンティーはその弾力によって恥部をモッコリとふくらませ女の恥部の輪郭をクッキリとあらわしていた。
パンティーは女の股間を引き締めて整える効果があるのでそれは全裸以上にエロチックでもあった。男はパンティーやビキニに包まれた女の股間のモッコリに興奮するのである。
「ふふふ。京子。股間のモッコリが丸見えだぜ」
川田が言った。
「股間のモッコリは隠さなくてもいいのか?」
森田が言った。
言われて京子は股間の防備を忘れていたことに気づき、おっぱいを隠していた両手のうち左手で股間を覆った。
それはボッティチェリのビーナスの誕生の図だった。
「ふふふ。その格好も色っぽいぜ」
そう言って川田は恥じらっている京子の姿を撮影した。
「さあ。京子。最後の一枚のパンティーも脱ぎな」
森田が言った。
「胸とアソコを隠すポーズならパンティーを履いているより全裸の方が芸術的だせ」
「もうブラジャーは脱いじゃっているんだからパンティーも脱いだ方がスッキリするぜ」
「手でアソコを隠しながら素早くパンティーを脱げばいいじゃないか」
森田と川田の二人はそんな揶揄の言葉を投げかけた。
しかし京子にしてみればパンティーは女の最後の砦だった。
男たちが京子にパンティーを脱ぐように命じても最後の砦はどうしても脱げなかった。
「ええい。じれってえ」
京子がどうしてもパンティーを脱ごうとしないので川田が京子の所に行った。
川田はニヤニヤ笑っている。
「ふふふ。そんなに脱ぎたくないなら脱がないでいいぜ。それよりももっと面白いことを思いついたからな」
川田は京子の隣に腰を下ろして意味深なことを言った。
「な、何をするの?川田くん」
京子は脅えながら必死に胸とアソコを手で隠している。
川田はポケットからハサミを取り出すとサッと素早く京子のパンティーの右側のサイドをプチンと切ってしまった。
片方のサイドを切られたパンティーはもう腰に貼りつく役割りを果たせない。
パンティーの弾力によってパンティーは一気に収縮してしまった。
「いやー」
京子はあわててパンティーがずり落ちないように太腿をピッチリと閉じてパンティーを太腿で挟みつけパンティーが落ちないようにした。
そして両手で切れた右側のサイドの端をつかんで縮もうとするパンティーを何とか引っ張って留めようとした。
京子は右手でパンティーの右側の切れたサイドの後ろの方の端を必死でつかんで引っ張り、お尻を見られないようにし、左手でパンティーの右側の切れたサイドの前の方の端をつかんで引っ張って、必死で何とか女の恥部を見られないようにした。
必死で片方のサイドが切れたパンティーをそれでも身につけていようとするのは女にとっては最後まで恥ずかしい所を隠そうとする健気な努力なのだが男は皆スケベでサディストなので困っている女の姿は男を最高に興奮させるのである。
両手で切れた右側のサイドの端をつかんでいるので京子のおっぱいは丸見えである。
「あっははは。京子。サイドが切れたパンティーなんてもう使い物にならないぜ」
「もうそのパンティーは使い物にならないんだから無駄な頑張りはやめてパンティーは脱いじゃいな」
「でもお前が困っている姿は最高にセクシーでエロチックで男を興奮させるぜ。だからお前がそうしたいのならいつまでもその格好で無駄な頑張りを続けてもいいぜ」
森田と川田の二人はデジカメで惨めな京子の姿を撮影しながら京子にそんな揶揄の言葉を投げつけた。
そう言われても京子は体を覆う最後の一枚を何とか死守しようとした。
「ふふふ。パンティーは絶対脱がないという決死の覚悟なんだな」
森田はそう言うや再び京子の所に行った。
そしてハサミを取り出してサッと京子のパンティーの切れてない方の左側のサイドをプチンと切ってしまった。
京子はパンティーの右側のサイドを両手で引っ張っていたので、そして引っ張らなくてはならないので切れていない反対側の左側のサイドはガラ空きだった。
なので森田は余裕で京子のパンティーの左側のサイドを切ることが出来た。
「ああー。いやー」
両サイドを切られたパンティーはもう腰に貼りついておく機能を完全に失っていた。
両サイドが切れたパンティーは一気に収縮した。
それでも京子はアソコを両手で隠した。
しかしパンティーは両サイドが切られているので後ろがペロンと剥げ落ち大きな尻と尻の割れ目が露わになった。
森田はパンティーの切れ端をつかんで引っ張った。
たいした力も要らずパンティーは京子の股間からスルリと抜きとられた。
これで京子は一糸まとわぬ丸裸になった。
全裸の女が男の視線から身を守ろうと片手で胸を片手でアソコを隠している姿は女の羞恥心の現れの基本的な形である。
「どうだ。京子。スッポンポンになってスッキリしただろう」
「いくら頭が良くても女を屈服させるのは簡単さ。裸にさせればいいだけのことさ」
「ふふふ。今まで散々バカにしてきたオレ達の前でスッポンポンの裸を晒す気分はどうだ?」
森田と川田の二人は全裸で女の恥ずかしい所を隠している京子にそんな揶揄を言った。
「さあ。京子さんの尻もしっかり録画しておかないとな」
そう言って川田は京子の後ろに回ってスマートフォンで京子の後ろ姿を撮影した。
女にはアソコと乳房と尻という三カ所の恥ずかしい所がある。
しかし手は二本しかない。
なのでアソコと乳房を隠すためにはどうしても二本の手を使わねばならず尻までは隠せない。
「ふふふ。京子さん。大きな尻とピッチリ閉じ合わさった尻の割れ目が丸見えだぜ」
川田がスマートフォンで京子の後ろ姿を撮影しながら言った。
そういう卑猥な言葉を投げかけられることによって京子の意識が無防備に丸見えになっている尻に行き尻の割れ目がキュッと反射的に閉まった。
「いやー。やめてー。川田くん」
京子は思わず乳房を隠していた左手を外し左手で尻の割れ目を隠した。
京子はアソコを右手で隠し尻の割れ目を左手で隠しているという姿である。
乳房を隠していた手が外されたので京子のおっぱいが丸見えになった。
それは滑稽な姿だった。
「ふふふ。京子さん。おっぱいが丸見えだぜ」
森田が言った。
あっはははと森田と川田の二人は笑った。
自分が滑稽な姿であるということは京子もわかっているので京子はやむなく尻の割れ目を隠していた左手を胸に持って行きおっぱいを隠した。
そのため尻の割れ目は丸見えになった。
尻の割れ目を撮影されることはやむなくあきらめるしかなかった。
このように女を困らせることがスケベな男達のサディズムをそそるのである。
京子はアソコを右手で隠し胸を左手で隠すという基本形にもどった。
10分くらい二人は京子が困る姿をスマートフォンで撮影しながら鑑賞した。
「森田くん。川田くん。お願い。もうやめて。約束したお給料は払います」
京子は耐えきれなくなって丸裸の体のアソコとおっぱいを隠しながら森田と川田の二人に哀願した。
「ふふふ。ダメだぜ。京子さん。あんたがそう言い出すことは予想していたよ。しかしこういう事になった原因はあんたが性悪でオレ達を欲求不満のはけ口にしようと計画していたからじゃないか。自業自得ってやつさ。あんたの性悪な性格を徹底的に叩き直してやるよ。あんたをしとやかでつつましい女に調教してやるぜ」
森田が言った。
「よし。じゃあ次の責めといくか」
川田が言った。
「な、何をするの?」
京子は脅えながら聞いた。
森田と川田の二人は立ち上がって京子に近づいてきた。
「さあ。京子さん。両手を前に出しな」
森田が言った。
「い、いや。こわいわ。何をするの?」
京子は何をされるのかわからない恐怖から森田に言われても両手でヒッシと女の恥部を押さえているだけだった。
それが京子のせめてもの抵抗だった。
「ええい。じれってえ」
森田と川田の二人は強引に京子の手をつかんで胸の前に出させた。
やめてーと言って京子も抵抗したが女のか弱い力では屈強な男二人の膂力の前には全く無力だった。
二人は京子の両手を体の前に出させ京子の手首に手錠をかけた。
「ふふふ。これは。あんたを徹底的に責めるためにSМショップで買ったのさ」
森田がせせら笑いながら言った。
「おい。川田。天井にフックを取りつけろ」
森田が川田に命じた。
「オッケー」
川田はホクホクしながら椅子を持ってきてその上に立った。
川田は登山用のカラビナが固定されている正方形の板を持っていた。
川田はそれを持って椅子の上に立つと板の裏に瞬間協力接着剤アロンアルファをたっぷりつけた。
そしてその板を天井に貼り付けた。
川田はカラビナを思いきり引っ張ってみたが板が天井にしっかりくっついていて剥がれることはなかった。
「よし。大丈夫だ」
川田が言った。
一方、森田は京子の手錠に縄を結び付けた。
そしてその縄尻を椅子の上に立っている川田に渡した。
川田はカラビナの輪の中に縄尻を通した。
「ふふふ。これだけ見ればわかるだろう。お前を吊るすのさ」
森田がふてぶてしい口調で言った。
「い、嫌。こわいわ。やめて。お願い。そんなこと。森田くん。川田くん」
京子の訴えを無視して森田は川田がカラビナに通した京子の縄尻をつかんでグイグイと引っ張っていった。
「ああー。やめてー」
京子が叫んだが森田と川田の二人は聞く耳を持たない。
滑車の原理で二人が縄を引っ張ることによって京子の手首はグイグイと天井に向かって引っ張られていった。
京子はバンザイさせられた格好になった。
さらに二人は縄をグイグイと引っ張っていき京子の手は頭上でピンと伸び京子は天井から吊るされる格好になった。
「ふふふ。つま先立ちになるまで引っ張ってやる」
川田が言った。
しかし。
「まて。つま先立ちになるまでは引っ張るな。足の裏は床につける程度にしておけ」
と森田が言った。
どうしてだ?と川田が聞くと森田は、
「まあ。いいじゃないか」
と意味深に笑った。
「よし。わかった」
そう言って川田は京子がつま先立ちになるまでは引っ張らず、手は頭の上で肘が少し曲がる程度の所で縄尻をカラビナに結びつけた。
京子の手は頭の上にあるので京子はもう女の恥ずかしい所を隠すことが出来ない。
乳房もアソコも丸見えである。
しかし天井から吊るされているので京子のアソコもおっぱいも丸見えである。
もちろん尻の割れ目も。
京子の体は美しかった。
スラリと伸びたしなやかな脚。細い華奢なつくりの腕と肩。細くくびれたウェスト。それとは対照的に太腿から尻には余剰と思われるほどたっぷりついている弾力のある柔らかい肉。それらが全体として美しい女の肉体の稜線を形づくっていた。
「ふふふ。京子さん。残念だな。もう手で体を隠すことは出来なくなったな」
「ふふふ。いつもは大きなおっぱいでワイシャツに膨らみを作って男を挑発しているんだろうけれど剝き出しになったおっぱいは惨めなもんだな」
「胸にこんな大きな肉の塊を二つもだらしなくぶら下げて恥ずかしくないのか。ちゃんとブラジャーに収めておかなきゃいけねーぜ」
「それにしても大きい乳首だな。頭脳明晰なエリートの才女はこんな大きな乳首をしていちゃいけねーぜ」
森田と川田の二人は露わになった京子の胸をまじまじと見ながらそんな揶揄をした。
京子は恥ずかしさで顔が真っ赤になった。
しかし縄で手を吊られている以上どうすることも出来ない。
しかし二人の男に乳房と乳首をまじまじと見られていることを思うと京子の乳首は大きくなり出した。
それを二人の男は見逃さなかった。
「おおっ。京子さんの乳首が勃起し出したぜ」
「嫌がっていてもこうやって見られることに興奮しているんだな」
森田と川田の二人はそんな揶揄の言葉を吐いた。
京子は乳首が勃起してしまったことを死にたいほど恥ずかしく思った。
いっそ荒々しく乳房を揉まれる方がまだマシだと京子は思った。
丸裸にされてこんなにネチネチと鑑賞され品評されることの方がはるかに屈辱だった。
二人の男の視線は下に降りた。
京子は太腿を寄り合わせて何とかアソコを隠そうとモジモジしていた。
「ふふふ。京子さんが太腿をモジモジさせているぜ」
「何としてもアソコは隠したいんだな。いじらしいな」
「川田。これでわかっただろう。京子を吊るす縄を緩めにしておいたのはこのモジモジを見たかったからさ。女は両手を使わなくても太腿を寄り合わすことで何とかアソコの割れ目は隠せるんだ。このいじらしいモジモジをさせるために縄を緩めにしておいたんだ」
「なるほどな。確かにこの方が面白いな」
川田は納得したようにニヤニヤ笑って言った。
二人の男にそんな揶揄をされても女の哀しい性で京子は太腿のモジモジをやめることは出来なかった。
「じゃあこのいじらしいモジモジを撮影するとするか」
そう言って二人の男は京子から離れて座って太腿をモジモジさせている京子をスマートフォンで撮影した。
二人の男はいつ京子の太腿の寄り合わせが緩んでアソコの割れ目が見えるかを気長に待つ方針のようだった。
20分くらい経った。
京子は太腿を寄り合せての立ち続けの疲れからハアハアと息が荒くなっていきそして太腿の疲れから太腿の寄り合わせが緩んできた。
それを二人の男は見逃さなかった。
「おっ。京子のアソコの割れ目が見え出したぜ」
森田は待ってましたとばかりにスマートフォンのカメラのズームをアップしてカメラの焦点を京子のアソコに当てた。
京子のアソコは無毛だった。
それは最初からわかっていたことだが。
「どうしてアソコの毛を剃っているんだろう」
「さあな。きれい好きだからじゃないか」
「しかし裸の女の立ち姿のアソコは理想的だな。モッコリ盛り上がった恥肉の下の方にアソコの割れ目がほんの少しだけちょっと顔をのぞかせているなんて。憎いまでに男の性欲を刺激させるぜ」
森田と川田の二人はそんな揶揄の言葉を京子に吐いた。
「お願い。森田くん。川田くん。もう許して。もう意地悪しないで。お願い。虐めないで」
京子は耐えられなくなって徹底的に自分を辱しめようとしている二人に哀願した。
京子は泣きながらまた太腿を寄り合わせてアソコの割れ目を隠そうとした。
「おい。京子。裸は恥ずかしいか?」
「はい。恥ずかしいです」
「じゃあパンティーとブラジャーを身につけたいか?」
「は、はい」
「よし。じゃあ下着を履かせてやるよ。ただしビキニだけどな。オレ達はあんたのビキニ姿を一度見たいと思っていたんだ」
そう言って森田と川田の二人は立ち上がって京子に近づいてきた。
「ほら。これでおっぱいを隠してやるよ」
そう言って川田がピンク色のストラップレスブラで京子のおっぱいを含んで背中で蝶結びにした。これで京子のおっぱいはブラの中に収まり乳房は隠された。
「じゃあ下の恥ずかしい所も隠してやるよ。ほら。アンヨを広げな」
そう言って森田は京子の太腿をピシャピシャ叩いた。
森田が持っていたのは両サイドを紐で結ぶ紐ビキニだった。
京子はアソコを見られるのは一瞬のことだと思って少し足を開いた。
森田は紐ビキニの底を京子の股間にピッタリと当てた。
そして両サイドを紐ビキニの紐で蝶結びにした。
これで京子は女の恥ずかしいアソコとおっぱいと尻を隠すことが出来た。
ビキニは上も下も際どいハイレグカットではなく十分な面積があり尻はフルバックだった。
京子はどうして意地悪な彼らが乳首だけ隠すブラやTフロントやTバックのビキニではなく十分な面積のビキニを履かせてくれたのかわからなかったがともかく普通のビキニを身につけられてほっとした。
「おい。京子。ビキニを履かせてやったんだ。お礼くらい言ったらどうだ」
森田が怒鳴りつけた。
「あ、有難うございます」
お礼を言ったものの京子はなぜ彼らがビキニを履かせてくれたのかはどうしてもわからなかった。
今までの丸裸に比べたら吊るされているとはいえビキニ姿を彼らに見られることは相当な救いだった。
ビキニを履いたことによりアソコの肉がビキニの弾力によって形よく整えられてビキニの中に窮屈そうに収まりモッコリとした小高い盛り上がりを作っているためそれは全裸よりもエロチックに見える。
胸も同様である。
剝き出しのおっぱいは胸板に貼りついてだらしなくぶら下がっている二つの大きな肉塊であり、それを見られるのが女の恥ずかしさであるがブラジャーはそのカップの中にその肉塊をきれいに収めて、そしてブラジャーの弾力によって女の乳房をせり上げてほどよい弾力のある蠱惑的な小高い盛り上がりに変えている。
「ふふふ。京子さん。綺麗だねー。アソコがモッコリしていて」
「オレ一度京子さんのビキニ姿を見てみたかったんだ。上下揃いのスーツをいつも見せつけられてその姿にも興奮させられて毎日オナニーしていたけれど京子さんのビキニのモッコリも一度見てみたいと思っていたんだ。まさに夢かなったりだ」
「お臍もかわいいな」
「太腿もビキニの縁からニュッと出ていて物凄くセクシーだな」
「ビキニは女が自分の体を男たちに見せつけるものだからな」
「真面目な京子さんも夏は海水浴場に行ってビキニで男たちを挑発するんだろうか?」
「まあいいじゃないか。今こうして目の前で京子さんのビキニ姿を見ているんだから」
森田と川田の二人は心地よさそうに自分のビキニ姿を鑑賞している。
京子はそれを彼らはもう嬲るのは終わりにしようとしていることだと解釈した。
京子は言葉には出さないが(いいわよ。私のビキニ姿を鑑賞したいというのなら)と言いたい気分だった。
しばし二人はスマートフォンで京子のビキニ姿を撮影しながら京子のビキニ姿を鑑賞していた。
「じゃあオレ。ちょっと後ろ姿も撮影するぜ」
そう言って川田は京子の背後に回った。
「うわっ。ヒップも大きくて物凄くセクシーだぜ」
「フルバックのビキニからニュッと出ている太腿も素晴らしいぜ」
川田はことさら驚いたように大声で言った。
京子はビキニ姿の前を森田に見られスマートフォンで撮影され後ろ姿を川田に見られ撮影されているという立ち位置である。
後ろの川田は見えないが京子は(いいわよ。ビキニ姿を撮影するのなら)と言いたい思いだった。
京子はひそかに自分のプロポーションに自信をもっていた。
何だか自分がグラビアアイドルになって撮影されているような心地よさに浸っていた。
「京子さん。自慢のヒップを近くで撮影させてもらうぜ。いいだろ?」
川田が背後から声をかけた。
「い、いいわよ」
京子は自分がグラビアアイドルになったような酩酊から川田の申し出を受け入れた。
返事をするのはちょっと恥ずかしかったが。
しかしそれが油断だった。
川田は京子の傍らに来ると京子のビキニのサイドを結んでいる紐の両方をスーと引っ張った。
サイドの紐は蝶結びで結ばれているだけなので軽く引くだけで蝶結びは解けてしまった。
「ああっ」
京子は思わず悲鳴を上げた。
紐ビキニの両方の紐が解けてしまったビキニは腰に貼りついている機能を失ってビキニはハラリと床に落ちてしまった。
川田はニヤリと笑って立ち上がりストラップレスブラの背中の蝶結びも解いた。
ストラップレスブラは肩紐が無く背中の蝶結びだけが胸に張りついておく機能なのでそれを解かれると、もはやブラは胸に張りついておくことが出来ずスーと床に落ちてしまった。
川田は床に落ちたビキニの上下を取るとそそくさと森田の隣に行って座った。
京子はまた覆う物何一つない丸裸になってしまった。
「あっははは。京子。残念だったな。せっかくオレ達にセクシーなビキニ姿を見せつけていい気分になっていたのに」
「しかしお前のビキニ姿は本当に美しかったぜ」
森田と川田の二人は笑いながらそんな揶揄の言葉を京子に吐いた。
ここに至って京子はやっと彼らの念の入った意地悪を理解した。
彼らはビキニ姿を見たいなどとおだてておいて京子にビキニを履かせ散々褒めちぎって京子をいい気分にさせておいてそれでビキニの紐を解いていい気分に浸っていた自分を元の地獄に落とすのが彼らの計画だったのだと気づいた。
京子は彼らの計画に気づかずまんまと彼らの罠にはまってしまった人の良さを後悔した。
京子はまた太腿を寄り合わせてアソコを隠そうとした。
しかし胸は手をバンザイさせられているので隠しようがなく二つの乳房がもろに露わになり乳房の真ん中にチョコンと乗っている女の大きな乳首がもろに露わになった。
女の大きな乳首を見られることが恥ずかしいのだと京子はあらためて知った。
「お願い。森田くん。川田くん。もう意地悪しないで」
京子は泣きながら訴えた。
しかし森田と川田の二人は京子の哀願などどこ吹く風といった様子でニヤニヤと裸の京子がモジモジ困惑する姿を眺めている。
「おい。京子。そんなに裸を見られるは嫌か?」
「はい」
「そうか。よし。じゃあアソコが見えないようにしてやるぜ」
そう言って森田は長い麻縄をカバンから二本取り出した。
森田は一本の長い縄の真ん中の所を京子の首の後ろにかけた。
「な、何をするの?」
「ふふふ。亀甲縛りだ。お前も亀甲縛りくらいは知っているだろう」
そう言って森田は京子の首の下10cmくらいの所で固結びを作った。
固結びの下にはその続きの二本の長い縄が床まで垂れている。
「や、やめてー。お願い。森田くん」
京子が叫んだ。
しかし森田は京子の哀願など無視して亀甲縛りを続けていった。
森田は京子の乳房の下と臍の所にも固結びを作った。
「ほら。京子。アンヨを開きな。股間にもしっかり縄をかけるんだから」
森田がそう言っても京子は足をピッチリ閉じて開かない。
なので森田は川田を見て、
「おい。川田。京子の足を広げろ」
と命じた。
「ホイキタ」と川田は応じて川田は京子の両足首をつかんでグイと広げた。
屈強な男の膂力に対し女のか弱い力では逆らうことは出来なかった。
森田は京子の女の割れ目を広げて二本の縄を京子のアソコの割れ目に食い込ませた。そしてそのまま縄を股間の後ろに持っていき尻の割れ目にしっかりと食い込ませた。そして尻の割れ目の上から出た縄を京子の首輪の後ろにカッチリと結びつけた。
これで京子の縦縄が出来た。
「ああー」
京子は股間に意地悪く食い込んでくる縄の気色の悪い感覚に叫び声を上げた。
森田は別のもう一本の縄を固結びが三カ所ある縦縄に横から通してグイと引き絞った。そして背後で結んだ。
これで固結びが三カ所ある縦縄が横縄に引っ張られて体の前に二つの菱形が出来た亀甲縛りが出来た。
「ふふふ。京子。どうだ。股間に縄が食い込んで気持ちがいいだろう」
川田が揶揄した。
「ふふふ。京子。約束は果たしたぜ。アソコの割れ目は二本の縄で隠されて見えないぜ」
森田は薄ら笑いしながら言った。
確かにそう言えばそうだった。
京子の股間に食い込んでいる二本の縦縄は京子のアソコの割れ目を隠していた。
「ふふふ。京子。どうだ。股間に縄が食い込んで気持ちがいいだろう」
川田が揶揄した。
「ふふふ。この高慢ちきな女を一度こうして亀甲縛りしてみたいと思っていたんだ」
森田が言った。
「どうだ。京子。亀甲縛りされた気持ちは?」
そう言って森田は等身大のカガミを京子の前に立てた。
「ほら。よく見ろ。お前の姿だぞ」
京子は一瞬チラッとカガミに映された自分の姿を見た。
縄が体にまとわりつくように意地悪く食い込み体に二つの縄の◇(菱形)が出来ていた。
乳房は二つのキビシイ亀甲縛りの縄から弾け出てもろに丸見えである。
しかし二本の縦縄が股間に食い込んでアソコの割れ目は確かに見えなかった。
京子は毛穴から血が噴き出るほどの恥ずかしさで咄嗟にカガミから顔をそむけた。
「おい。京子。どうだ。亀甲縛りにされた気持ちは。聞いているんだ。答えろ」
森田が大声で怒鳴りつけた。
「は、恥ずかしいです。みじめです」
京子は顔を真っ赤にして小声で答えた。
「尻もよく見ろ」
そう言って川田はもう一つの等身大のカガミを持って京子の背後に回った。
川田は京子の背後にカガミを立てた。
前にいる森田はカガミの位置と角度を少し変えて前のカガミに京子の背後の姿が見えるようにした。
「ほら。京子。カガミを見ろ」
森田が大声で怒鳴りつけた。
京子はそっと森田が置いた等身大のカガミを見てみた。
「ああっ」
京子は顔を真っ赤にして叫んだ。
なぜなら意地悪な股間縄は京子の股間に深く食い込んでいるためボリュームと弾力のあるムッチリとした左右の尻の肉が股間縄をギュッと挟みつけ股間縄は尻の割れ目の深くに埋まってしまって見えず、尻の割れ目の上の辺りからニュッと出ていたからである。
尻はもう丸見えである。
「ふふふ。京子。どうだ。股間に縄が食い込んで気持ちがいいだろう」
川田が揶揄した。
言われて京子の尻がピクンと震えた。
股間縄が食い込んでいる気色の悪い感覚は言われずとも感じていたが卑猥な揶揄の言葉をかけらけることによって、あらためて意識がそこに行き、どうしようもないやりきれなさとつらさが、あらためて京子に襲いかかったからである。
川田が揶揄の言葉を言った意図もそれが目的だった。
「しかし女のほとんどはTバックのパンティーを履くからな。女なんて所詮男たちに自慢の尻を見せたいんだよ」
「女がTバックを履くのは男たちに自慢の尻を見せたいのが目的だが、あれを履いている時女は尻の割れ目にTバックが食い込んでいる感覚を楽しんでいるんだよ」
「京子ほどのエリート女もTバックを履くんだろうか?」
「あるんじゃないか?」
「京子。お前もTバックを履いたことがあるだろう?」
森田は京子の顔と体をまじまじと見ながら聞いた。しかし聞かれても京子は顔を真っ赤にして黙っている。
「答えろ。京子」
京子が答えないので森田が大声で怒鳴りつけた。
「あ、ありません」
京子は顔を真っ赤にして消え入るような小さな声で答えた。
「ふふふ。本当かな」
「ないのなら何で顔を赤くしているんだよ?」
二人は執拗に京子を言葉で責めた。
そして京子の恥ずかしい姿を間近でスマートフォンで撮影した。
「森田くん。川田くん。もう許して。もう意地悪はやめて」
京子が哀願した。しかし森田と川田の二人は聞く耳など持たない。
「おい。京子。どうだ。縄に虐めらている気分は?」
森田が聞いた。
「み、みじめです。恥ずかしいです」
京子は泣きながら言った。
「おい。京子。ちょっと足を開け」
森田が言った。しかし京子はためらっている。
「お願い。森田くん。もう許して」
京子は泣きながら哀願した。
「大丈夫だ。二本の縄がしっかりと股間に食い込んでいるからな。どんなに足を大きく開いてもアソコの割れ目と尻の穴は見えないぜ」
そう言われても京子は足を開けない。
「ええい。じれってえ」
京子が足を開かないので森田が強引に京子の両方の足首をつかんで開かせ京子の真下に等身大のカガミを敷いた。そして京子の両足をカガミの縁の外側に置いた。
カガミは京子の足を開かせる役割もあった。
なぜならカガミは一人の人間の体重に耐えられるほど丈夫ではなくカガミを踏んでしまってはバリバリと割れてしまうかもしれず危険だからだ。
「ああー」
京子は眉を寄せ髪を振り乱して全身を震わせた。
「ふふふ。京子。大丈夫だ。股縄がしっかりと股間に食い込んでいるからアソコの割れ目と尻の穴は見えないぜ。下を見てみろ」
言われて京子はおそるおそる下に敷かれているカガミを見てみた。
カガミには京子の股間の様子がはっきりと映し出されていた。
しっかりと深く股間に食い込まれた股縄は京子のアソコの割れ目の奥に深く食い込んでいるので恥肉の中に埋まってしまっている。
尻の穴も股縄によって見えない。
「ふふふ。どうだ。京子。恥ずかしい割れ目は見えてないだろう」
森田が居丈高に言った。
京子は足の下に敷かれたカガミを踏めないので足を大きく開いて踏ん張っている。
開くしか仕方がないのである。
森田と川田の二人は開かれた京子の股間を間近でパシャパシャと撮影した。
「ああー。やめて。お願い。森田くん。川田くん」
京子は太腿の肉をブルブル震わせながら哀願した。
そこにはもう二人を叱りつけた強気のエリートの京子はいなかった。
ただただ二人に憐みを乞うか弱い一人の女がいるだけだった。
「ふふふ。だいぶ女らしくなってきたな」
川田がそんな揶揄を言った。
森田は京子の股間の間近に座ってスマートフォンで京子の股間を念入りに撮影した。そして次はスマートフォンを持って京子の体の正面に立ち亀甲縛りされた京子の全身を撮影した。
「ふふふ。いい画像と動画が撮れたぜ」
森田が薄ら笑いして言った。
「よし。じゃあ今度はあのポーズにして撮影しよう」
あのという言葉に京子は今度は何をされるのだろうと恐怖におののいた。
川田は京子の足の下に敷かれている等身大のカガミをどけた。
そして縄を持ってニヤニヤ笑いながら京子に近づいてきた。
川田は京子の左足の膝のすぐ上の所を縄で縛った。
「な、何をするの。今度は?」
京子は今度は何をされるのだろうかと恐怖におののきながら聞いた。
川田は京子の質問に答えずニヤニヤ笑いながら椅子を持ってきた。
そして京子の左膝の上を縛った縄の縄尻を持って椅子の上に立った。
そしてその縄尻を京子を吊っている天井のカラビナの輪の中に通した。
そして川田は縄尻をグイグイと引っ張った。
京子の左足はグングン上へ引っ張られていった。
「ふふふ。これでわかっただろう。お前の片方の膝を吊り上げるんだ」
川田はニヤリと笑って言った。
「ああー。やめてー」
京子は顔を真っ赤にして哀願した。
しかし川田は京子の言うことなど聞かない。
否。サディストにとっては女が苦しむのを見るのが喜びなのだから京子の哀願は彼らの興奮を増しこそすれ逆効果なのである。
川田は京子の膝が胸に触れるほどまでに縄を引っ張った。
そしてその位置で縄を固定した。
京子の前には森田が居て等身大のカガミが立っている。
「ほら。京子。カガミで自分の姿を見てみろ」
言われて京子はチラッとカガミに視線を向けた。
京子は瞬時に顔を真っ赤にして目をそらした。
「ああー。やめてー。降ろして。川田くん。森田くん」
京子は顔を真っ赤にして叫んだ。
無理もない。京子は片方の膝を乳房に触れるほどまでに吊り上げられているのでアソコがパックリと丸見えになっているからである。
しかし股間に食い込んでいる二本の股縄のためアソコの割れ目の中は隠されて見えない。
「ふふふ。物凄い格好だぜ。京子」
「しかしアソコの割れ目の中は縄で隠されて見えないぜ」
「しかしギリギリ見えない方がアソコの割れ目の中が見えてしまうよりかえってエロチックだな。見えそうで見えないことが男を興奮させるんだ」
森田と川田の二人はそんな勝手なことを言い合った。
「おい。京子。ともかくオレ達は約束はちゃんと守ってアソコの中は見えないようにしてやったんだ。礼くらい言ったらどうだ」
森田が恫喝的な口調で言った。
「あ、有難うございます」
京子はワナワナと声を震わせて言った。
「それじゃあ京子のこの恥ずかしい格好を撮影するとするか」
そう言って森田と川田の二人は亀甲縛りされて天井から吊るされて片方の膝を胸の辺りまで吊られている京子をスマートフォンでじっくりと撮影した。
「ふふふ。京子。物凄い格好だな」
「スーツ姿の頭脳明晰のエリート・キャリアレディがこんな格好をしちゃいけねーぜ」
「いつもの勝気な態度はどうした」
などと二人は京子を辱める言葉で揶揄した。
「おい。京子。オレ達のことをいつものように(このウスノロ)と怒鳴りつけてみろ」
森田がキビシい口調で怒鳴りつけるように言った。
「お、おい。このウスノロ」
京子は顔を真っ赤にして声を震わせながら小声でそのセリフを言った。
「あっははは。丸裸で吊られて股をおっびろげてアソコをもろに晒している女にそういうセリフを言われてもピンと来ないね」
「そういうセリフはパリッとした上下揃いの粋なスーツを着て言いな」
森田と川田の二人は笑い合った。
「お願い。森田くん。川田くん。もうこれ以上は許して。約束したお給料の倍は払いますから。お願いです。縄を解いて下さい」
京子は泣きながら二人に哀願した。
しかし二人は聞く耳を持たない。
二人は20分くらい亀甲縛りされて天井から吊るされて片方の膝を胸の辺りまで吊られている京子をパシャパシャと撮影した。
「よし。もう十分京子の恥ずかしい姿を撮影したからな。オレ達は帰るぜ。玄関のカギはかけないでやる。この後、宅配のピザ屋に電話してここにピザを注文してやる。だからピザの宅配の人に縄を解いてもらいな」
「オレ達を訴えて裁判沙汰にしてもいいけど証拠としてあんたの動画を提出しなきゃならないからな。あんたのことがニュースや新聞や週刊誌で報道されてあんたは恥を世間に晒すことになるぜ」
「しかしオレ達は何の取り柄も生きる目的も無いニートだからな。懲役3年くらい実刑をくらっても刑務所の方が三食と住まいと衣服つきだからな。別に構わんぜ。むしろそっちの方が金の心配をしないで三食ちゃんと食べられるからな。むしろそっちの方がいいくらいだぜ」
「じゃあな。京子。あばよ。達者でな」
そう言って二人は立ち上がった。
そして二人は玄関に向かった。
その時。
「待って。森田くん。川田くん。重要な話があるの」
京子が呼び止めた。
京子は真面目な顔で二人を目をそらすことなく直視しているので森田と川田の二人はこれは何かあるなと思い京子の所に戻ってきて京子の前に座った。
「何だよ。京子。重要な話って?」
森田が聞いた。
「森田くん。川田くん。あなた達を採用しておいて散々いじめてしまってゴメンね」
「何だ。そんなことか。別に気にしてないぜ。オレ達が日商簿記一級の資格を持っているなんてウソついたんだから叱られても自業自得だよ。しかし優しいと噂されているあんたがあんなに怖い女に豹変するのは意外だったけどな」
二人の発言を聞いた後、京子は落ち着いた口調で話し出した。
「実はね。あなた達が日商簿記一級の資格を持っていないことは知っていたの。大学卒でないことも」
「どういうことだ。京子?」
「じゃあどうしてオレ達を採用したんだ?」
二人は京子の発言に驚いて急に真顔になった。
ウソをつく京子ではない。
「じゃあその理由を話すわ」
「おい。川田。京子さんの左膝の吊りを解いてやれ」
「ああ」
二人の京子に対する態度が一気に変わった。
日商簿記一級の資格や大卒かなどかは証明書を提示するよう言えばすぐにわかることである。なぜ京子がそれらの提示を求めなかったのかは二人にはわからなかった。それは京子が人を疑わない性格だからなのだろうと漠然と思っていた。しかしそんなことはちょっと調べればすぐわかることである。
川田は急いで京子の膝を吊っている縄を解いた。
そのおかげで京子は片足吊りの責めから解放されて左足を床にもどすことが出来た。
「実はね。あなた達のことはあなた達が面接に来た後にアーウィン女性探偵社に頼んで調査してもらって知っていたの。金庫の中にあなた達の素性報告書があるから金庫を開ければわかるわ」
「じゃあどうしてオレ達が日商簿記一級の資格も持っていないことを知りながらオレ達を採用しておいてだまされたと言ってオレ達を奴隷のように扱ったんだ?」
「あなた達はアルバイトでAV男優も1年くらいやっているでしょ。あなた達が出演したアダルトビデオも私は見たわ」
「へー。そんなことまで知っていたのか。じゃあ税理士の仕事の戦力にならないとわかっていて何でオレ達を採用したんだ?」
「あなた達には前科はないでしょ。私、あなた達の出演したアダルトビデオを見たわ。全部SМ物ばっかりね」
「よく知っているな。確かにオレ達はAV男優のアルバイトを1年間やったぜ。全部SМ物ばかりだ。オレ達にはSМ趣味があるんだ」
「アーウィン女性探偵社の人達が綿密に調査してくれたわ。AV男優は演技することを監督から徹底的に教育されているから紳士が多いという事も聞かされたわ。実際あなた達は私に対する復讐で私を徹底的に辱めたけれどあなた達は私を辱めても犯しもしないし指一本触れなかったでしょ」
「い、いや。あんたを触って弄んだり犯したりしたら、あんたがオレ達を訴えた時罪が重くなるからだよ」
「ふふふ。謙遜しているけど本当はあなた達は優しい性格だわ。私はあなた達を奴隷のように虐めたけれどあんなことされたら私に復讐しようと思うのは当然だわ」
「じゃあ何で日商簿記一級も持っていないと知っていながらオレ達を採用しオレ達を虐め抜いたんだ?訳が分からないな」
二人は狐につつまれたような顔つきになった。
「じゃあ本当のことを言うわ。実は私マゾなの。これは子供の頃からの先天的な性格なの。大人になって私もSМの出会い系サイトで何人かの男と会ってみたけれどみんなセックスが目的だったわ。みんなSМとセックスをごちゃ混ぜにしていて。羞恥責めしてくれるいいSМパートナーは見つからなったわ。そこで私はあなた達が私のスタッフ募集に応募してきた後あなた達の素性をアーウィン女性探偵社に調査してもらったの。そしてあなた達がSМが好きな性格でAV男優も1年間経験していることを知ったわ。それであなた達なら理想のSМパートナーとなれると思ったの。それであなた達を採用して徹底的に虐め抜いて私に復讐するように仕向けたの。私はおびえるフリの演技をしていたけれど最高のマゾの快感を味わっていたわ」
「本当かなー?」
「ウソだと思うのならダイヤルロック式の金庫を開けて御覧なさい。開錠番号は5991よ」
森田と川田の二人は急いでダイヤルロック式の金庫の所に行き5991と合わせた。
すると金庫が開いた。
中にはパソコンと札束が入っていた。
「パソコンを開いてみなさい。その中に(私の写真)というフォルダがあるでしょ。それを開けてご覧なさい」
言われて二人はパソコンを開いた。
デスクトップにいくつものフォルダがあった。
その中に「私の写真」というフォルダがあった。
それらを開くと京子の亀甲縛りや股縄をした写真やビキニ姿の写真やオナニーしている画像や動画がたくさん出てきた。
森田と川田の二人はそれらをザーと見た。
「本当だ。信じられないけれど本当だ」
森田が目を疑って言った。
「私がオナニーしている姿を自撮りしてエッチ動画投稿サイトに投稿したのもかなりあるわよ。ワード文章があるでしょ。いくつものURLアドレスがあるでしょ。そのサイトを見てみなさい」
森田は京子に言われたようにそれらのURLアドレスのサイトを見てみた。
すると。
豆絞りの手拭いで口と下顎を隠した女が全裸で自分の胸やアソコを揉んで、あはん、あっは~ん、と悶えているいやらしい動画が出てきた。
森田はそれらの動画を急いでザーと見た。
「私もさすがに世間にこのことが知られるのはこわかったわ。だから豆絞りの手拭いをして顔を隠したの。でも右胸の上の方に小さなホクロがあるでしょ。だからそれが私だってことが本当だってことが確信できるでしょ」
京子が言った。
「本当だ。確かに右胸の上の方に小さなホクロがあるよ。それに口と下顎は見えないけれど目や鼻や顔の輪郭は明らかに京子さんだ。体つきも京子さんと同じだ」
森田と川田の二人は驚いた。
「じゃあ私があなた達のために書いておいた文章があるからそれを読んでご覧なさい」
パソコンのデスクトップには「森田くんと川田くんへ」というタイトルのワード文章があった。
彼らはそれを開けて急いで読んだ。
それにはこう書かれてあった。
「森田くん。川田くん。あなた達のことはアーウィン女性探偵社に調査してもらって知っているわ。大卒でないことも日商簿記一級の資格をもっていないことも。私はだまされたと言って大人しい性格が豹変してあなた達を奴隷のように扱うわ。そして給料も支払わず解雇するわ。あなた達はきっと怒って私に復讐すると思うの。あなた達はAV男優も経験があるでしょ。だからあなた達はきっと私に羞恥責めのSМプレイをすると思うわ。私はこわがってあなた達に許しを求めるわ。でもそれは演技よ。あなた達は私にとって理想のSМパートナーになってくれると思って採用したの。お給料は約束した倍払います。どうぞ受けとって下さい。これからも私をうんと虐めてね」
と書かれてあった。
金庫の中には札束があった。
二人はそれを手にして枚数を数えてみた。
確かに約束した給料の倍の額があった。
ここに至って森田と川田の二人は完全に京子の言うことを信じた。
「やられた。参りました。京子さん。僕たちは完全にあなたの計画にはまっていたのですね。やっぱり京子さんは頭がいい。僕たちにはあなたがとったいくつもの不可解な行動を疑う能力もありませんでした。僕たちの完敗です」
そう言って森田と川田の二人は京子の前で土下座して謝った。
「ふふふ。いいのよ。だって私は理想のSМパートナーが見つかって長年のマゾの欲求がかなえられたんだから。私の方がお礼を言わなきゃいけないわ。有難う」
京子が言った。
森田と川田の二人は完全な敗北に打ちのめされていた。
「おい。京子さんの亀甲縛りを解け。そして手錠も外して自由にするんだ」
森田が川田に言った。
「あ、ああ。そうだな」
川田は京子の亀甲縛りを解いた。
これで京子は全裸で手を吊るされているだけになった。
「おい。川田。京子さんの手錠も外せ」
森田が川田に命じた。
「ああ」
川田は京子の頭の上の手錠を外そうとした。
その時。
「川田くん。ちょっと待って。私の机の一番下の引き出しの中に私の下着があるからそれを持ってきて」
と京子が言った。
「はい」
川田は京子のデスクの引き出しの一番下を開けた。
するとたくさんの書類の下に袋があった。
開けるとブラジャーとパンティーが入っていた。
川田はそれを持って京子の所に戻ってきた。
二人は何をしたらいいのかわからず困惑している。
「森田くん。川田くん。私に下着を私に履かせて」
京子が笑顔で頼んだ。
「は、はい」
二人はかしこまって言った。
「で、では失礼します」
と言って森田はパンティーを京子の足に通しスルスルと腰まで引き上げた。
川田は京子の胸にブラジャーを着けた。
「も、もしかして京子さんはこういうことになることを予想して下着を引き出しの中に置いておいたのですか?」
森田がおそるおそる聞いた。
「まあいいじゃない。そんなことどうだって。それより私の下着姿も写真に撮って」
京子は微笑みながら言った。
「わわかりました」
森田と川田の二人はパシャパシャと下着姿で吊るされている京子をスマートフォンで撮影した。パンティーは普通のフルバックでブラジャーは肩紐のある普通のブラジャーだった。
清楚な純白の下着姿はまばゆいほど美しかった。
パンティーのアソコはモッコリと盛り上がっている。
「最高に嬉しいわ。最初にも下着姿を撮られたけれど私は手錠されて吊られていなかったでしょ。だからこうして手錠されて吊られている下着姿も撮影して欲しかったの。股縄や亀甲縛りは自分で出来て私もその写真は自撮りして自分を慰めていたけれど自分で自分の手を縛ることは出来ないでしょ。だからこうして拘束されていると夢かなったりなの。私の下着姿をとっくり見て」
京子は晴れやかな口調で言った。
パシャパシャとスマートフォンで撮影しながら下着姿の京子を見ているうちに森田と川田の二人はまたハアハアと興奮し出した。
「あ、あの。京子さん。ちょっとイタズラしてもいいですか?」
森田が聞いた。
「いいわよ。何をしても」
京子は平然と答えた。
「じゃあちょっと失礼します」
そう言って森田は京子のパンティーを膝の上まで降ろしブラジャーは着けたままペロリとめくり上げた。
アソコとおっぱいが丸見えになった。
手が使えないので京子はパンティーを引き上げることも出来ずブラジャーを元の位置に戻すことも出来ない。
それはあたかもいやらしい男に吊るされてパンティーとブラジャーを脱がされかかっている女のようだった。
「ああっ。恥ずかしいわ。みじめだわ。でも私こういうみじめな格好にもされたいと思っていたの。ああ。マゾの快感が最高だわ」
京子にはもうためらいの気持ちはなくなっていた。
ただひたすら被虐の快感を求め尽くしたい気持ちになっていた。
森田と川田の二人はハアハアと興奮しながらズボンの上からテントを張った股間をさすりながらパシャパシャと京子の恥ずかしい姿をスマートフォンで撮った。
二人は10枚くらい色々な角度から京子をスマートフォンで撮った。
「京子さん。有難う。もう十分撮りました」
そう言って森田は膝の上まで降ろされていた京子のパンティーを腰まで引き上げた。
そしてめくり上げたブラジャーを元にもどして二つのおっぱいをブラジャーの中に入れた。
「京子さん。もう手錠を外してもいいでしょうか?」
森田は恭しく京子に聞いた。
「ええ。お願い。手錠を解いて」
言われて森田は京子の手錠に結びつけられている縄を解いた。
京子を天井に吊っていた縄が解かれて京子はペタンと床に座り込んだ。
森田は手錠も外した。
これで京子の拘束は全部なくなって完全に自由になった。
京子はブラジャーとパンティーだけという姿である。
「森田くん。川田くん。服を着たいの。ちょっと後ろを向いてくれない」
京子が言った。
はい、と言って二人はクルリと体の向きを変え京子に背を向けた。
女にとっては服を着るのを見られるのも恥ずかしいものなのである。
京子は立ち上がって床に落ちているワイシャツと上下揃いのスーツを拾った。
京子はスカートを足にくぐらせて腰まで引き上げてホックで留めた。そしてワイシャツを着てその上にスーツを着た。
「ありがとう。森田くん。川田くん。もういいわよ」
京子が言った。
言われて二人はクルリと体の向きをもどし京子を見た。
うっと二人は声をもらした。
そこにはいつもの憧れのエリート税理士の颯爽たるスーツ姿の京子がいたからである。
森田は冷蔵庫から麦茶とコップを持って来た。
「京子さん。長い間立ち続けて疲れたでしょう」
そう言って森田は麦茶をコップに入れて京子に差し出した。
「ありがとう。森田くん」
京子は礼を言ってコップを受けとり麦茶をゴクゴク飲んだ。三杯飲んだ。
森田と川田の二人はきまりが悪かった。
それを京子は十分に察していた。
「森田くん。川田くん。ソファーに座って」
京子は笑顔で言った。
「はい」
二人は素直に返事してソファーに並んで座った。
「二人のためにカレーライスを作っておいたの。食べていって」
そう言って京子は小走りにキッチンに行った。
そして炊飯器や大きな鍋などを持って戻ってきた。
京子はテーブルの上に大きな皿を二つ置いた。
そして炊飯器を開けて二つの皿にホカホカのご飯を入れた。
そしてご飯の上に温めたカレーをたっぷりとかけた。
「さあ。二人とも疲れたでしょう。食べて」
京子は笑顔で言った。
二人に瞬時に食欲の唾がどっと出てきた。
しかもそれが憧れの京子さんが作ってくれたものだと思うと食欲はなおさら増した。
「京子さん。ありがとう。頂きます」
そう言って二人はスプーンでガツガツとカレーライスを食べた。
それを京子は嬉しそうに見ていた。
食べ終わると二人は京子がテーブルの上に置いてくれた氷の入った冷たい水をゴクゴクと飲んだ。
「あー。美味しかった。どうもありがとう。京子さん」
「いえ。どういたしまして」
京子は自分は食べずに二人が食べるのを嬉しそうに見ていただけだった。
「京子さん。これから僕たちどうなるんですか?」
森田が聞いた。
「今まで通り働いてくれない。お給料もちゃんと払うから」
京子がニコッと微笑みながら言った。
「そう言ってもらえると嬉しいです。だって京子さんは素晴らしい人なんですから。僕、京子さんを好きになってしまいました」
森田が言った。
「僕も京子さんを好きになってしまいました」
川田が言った。
「私もあなた達が好きだわ」
京子は笑顔で言った。
「でも一つ心配なことがあるわ」
「何ですか。それは?」
「私一度プレイじゃなくて本気で虐められたかったの。今日はその夢がかなって嬉しかったわ。でもタネあかしをしちゃった後では本気の意地悪は出来にくくなるわ。それが残念だわ」
「そうですね。確かに僕たち、もう本気で京子さんを虐める気にはなれないような気がします」
「でも大丈夫よ。今は確かにあなた達落ち込んでいるかもしれないけれど。時間が経てばやがてまた私を本気で虐めたくなる気になると思うわ」
京子が言った。
「僕も何だかそんな気がします」
森田が言った。
「それと。一つお願いがあるの」
「何でしょうか。京子さん」
「これからもあなた達に働いてもらうけれど依頼者が来た時には今まで通り依頼者の前であなた達を罵倒して虐め抜いてもいい?」
「ええ。構いません。でもどうしてですか?」
「私があなた達を徹底的に虐め抜くことによって私に対する憎しみ、復讐心、私に仕返ししてやろうという加虐心をあなた達に起こさせるためよ」
「なるぼど。それを想像するとまた本気で京子さんを虐めたいという気持ちが起こるような気がします。遠慮なく僕たちを虐めて下さい。素晴らしい憧れの京子さんになら虐められるのが楽しみです。美しくて優しい京子さんに虐めてもらえると思うともうマゾの快感が起こり出しました」
「ありがとう。嬉しいわ。じゃあ月曜から金曜までは今まで通りに働いてくれない。私は今までのようにあなた達を奴隷のように扱う姿を依頼者に見せつけるわ。それで休みの土曜日にあなた達がその復讐として私を虐め抜くの。どう?」
「いいですね。それを想像するともうムラムラしてきます」
もう夜の11時だった。
「では今日はもう遅いので僕たちは今日は帰ります」
そう言って森田と川田の二人は立ち上がった。
「また私を虐めてね。今日は羞恥責めだったけれど今度は私が悲鳴を上げて泣き叫ぶまで虐めてね」
「そう言われると何だかムラムラしてきます」
そう言って森田と川田の二人は去って行った。
・・・・・・・・・・・・・
月曜日になった。
佐藤税理士事務所では佐藤京子とスタッフとして森田と川田の二人が今まで通りの様子で働いていた。
その様子は以前と変わらずこんな風である。
佐藤京子に税務処理を頼む客が来ると佐藤京子はテーブルを挟んで客の依頼を詳しく聞き丁寧にアドバイスした。
依頼客と佐藤京子は実に和気あいあいとした会話だった。
二人の男はその横で床を雑巾がけしていた。
それは佐藤京子の命令だった。
依頼客が疑問に思って佐藤京子に、
「この二人はどういう方なのですか?」
と聞くと佐藤京子は、
「いやー。こいつらは大卒でないのに大卒と偽って簿記について何も知らないのに日商簿記1級の資格を持っていますなどと言って面接に来たので採用してしまったんです。クビにしようかとも思いましたがこいつらの腐った根性を叩き直すためにクビにはしないでやっているんですよ」
と佐藤京子は言った。
「そうだったんですか」
「ええ。そうです。世の中にはこういうとんでもない詐欺師、悪い人間がいますから人を安易に信用しないで下さいね」
「まあ。本当ですか。こわいですね。人間って信用できないんですね。私もこれから人を採用する時には履歴書を信用しないで興信所に調査してもらって履歴書に書いてあることが本当かどうか確かめてから決めようと思います」
「ええ。ぜひそうした方がいいですよ」
おーい、ろくでなしのブタ野郎二人お茶を持ってくるくらいの気はきかせろと佐藤京子は二人を怒鳴りつけた。
「す、すみません」
と言って二人は急いでお茶を持ってきた。
二人がお茶をテーブルの上に乗せると、
「おい。ブタ野郎。どうぞくらいの言葉を言うのが礼儀だろ」
と佐藤京子は二人をののしった。
依頼者は予想と違って佐藤京子の厳しさに驚いて目を白黒させたが他人のことに干渉することも出来にくいので黙っていた。
その後も佐藤京子と依頼者は色々なことを雑談した。
「では今日はこれで帰ります。これからよろしくお願い致します」
と言って玄関に向かった。
二人はボサッとしている。
「おい。ブタ野郎二匹。大切なお客さまだぞ。玄関を開けて(今日は遠い所ご足労いただきまして有難うございました。気をつけてお帰り下さい)くらいのこと言うのが礼儀だろ」
と言って男二人を蹴飛ばした。
二人は京子に言われて焦って玄関の戸を開けた。
依頼者が来ると万事がこの調子だった。
・・・・・・・・・・・・・・
その週の土曜日の様子。
京子は丸裸にされて縄で手首を縛られて天井に吊られていた。
それでも女の羞恥心の本能から太腿をピッチリと寄り合わせてアソコを隠そうとしていた。
羞恥心とこれから何をされるのかわからない恐怖心から体がプルプルと小刻みに震えていた。
その姿はいじらしかった。
森田と川田はソファーに座ってワインを飲みながらその姿をニヤニヤと笑いながら眺めていた。
「それじゃあ始めるとするか」
そう言って二人は立ち上がった。
二人の手には黒い高級水牛革の丈夫な一本鞭が握られている。
「よし。始めるぞ」
そう言うや森田と川田は京子の体を力一杯鞭打ち出した。
ビシーン。
ビシーン。
ビシーン。
弾力のある女の柔肌にムチが当たる度に意気のいい炸裂音が鳴り響いた。
みるみるうちに京子の体には赤い蚯蚓腫れの跡が出来ていった。
「ああー。お許し下さい。森田さま。川田さま」
京子は激しい苦痛から苦しげに体を前後左右に揺らしながら激しく頭をのけぞらせストレートの美しい長い黒髪を振り乱して泣きながら森田と川田に許しを求めた。
しかし森田と川田の二人は京子の哀願などどこ吹く風と聞く様子など全く見せず鞭打ちを続けた。
しばし鞭打った後二人は鞭打ちの手を休めた。
「ははは。京子。美人エリート税理士もこうなっちゃ成れの果ての姿だな」
森田が言った。
「どうだ。散々豚以下あつかいしたオレ達にこうして丸裸にされて吊られてムチ打たれる気持ちは?」
川田が聞いた。
「み、みじめです。こわいです。森田さま。川田さま。どうか私を殺さないで下さいね。殺さないで下さるのなら私はどんな辛い責めにも耐えます」
京子はポロポロ涙を流しながら二人に哀願した。


2024年4月18日(木)擱筆

からかい上手のエリート税理士の佐藤さん

からかい上手のエリート税理士の佐藤さん

  • 小説
  • 短編
  • 恋愛
  • サスペンス
  • ミステリー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-04-18

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