木蓮

そこに誰が植えたのか
見事に咲く木蓮の木
今まで誰にも邪魔にされず
手入れされることもなく
静かに少しずつ大きくなってきた
空を仰ぐ枝と
天を向く白い花
それは青空に向けた花束のよう
一層綺麗に花が揺れると
植えた人の想いが降りかかる
根元にいる私になど気づくことはない
ふと
私の足元にはオオイヌノフグリが健気に咲く

木蓮

木蓮

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-04-06

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted