『貴方のコート』
海辺は寒いからと
君の優しさに甘えた日
『貴方のコート』
ねえ、本当は
アタシじゃない人の方が
その方がいいんだよ
でも君の指がアタシの指に触れ
このまま死んでしまいたいくらい
君が好きだよ
好きだから苦しくて幸せ
ずっと傍に居られる保証を
惜しげも無く与えてくれる
その途方もない優しさに
いつか押し潰されてもいい
好きよと言えば
愛してると返され
最早逃げようもなく
アタシは君のもの
捕まってしまったんだもの
もう仕方ないよね
君だけをこの先
見詰めて生きるしかない
なんて幸せな罰だろう
もう探さなくていい
泣かなくていい
全てを君に預けてしまえる
「君にとっても罰なのかも」
『貴方のコート』