君と見た空

第四章

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ん?今、目があったような…。
気のせいかな?うん。きっとそうだ。
中学生のときから私は余計な期待をしないようにしている。
その方がなんとなくだけど楽な気がするから。


キーンコーンカーンコーン


予鈴が鳴って廊下から先生たちの足音が聞こえると、みんなは一斉に席に着こうとする。


ガラッ


「お前ら早く席に着けよー。遅刻にすんぞー」


担任の小峰。通称「コミコミ」。いちいちうるさいけど、優しい先生だ。


「気を付け。礼」


「おはよーございます」


ガタッガタガタ


イスを引く音だけが教室に響く。


「健康観察すんぞー。具合悪い奴いるかー?遅刻は…福田!またあいつか…」


バンッ


そのとき、教室のドアが勢いよく開いた。


「すいません!遅れました!」


「お前なぁ…。遅刻だからな」


「え~!そこをなんとか!」


真由はいつもだいたい遅刻してくる。


「なら、普段の授業態度治せ。寝てばっかいるくせに遅刻とはな…」


「だってー…」


クラスのみんなが真由と先生のやりとりを聞いて笑っている。
真由は私の親友でもあり、憧れの人でもある。
スゴイよなぁ、どうどうとみんなの前で話せちゃうんだから。

ふと、彼を見ると同じように真由を見て笑っていた。
いいなぁ真由。


「今日だけは免除してやるから、早く席着け。これからはちゃんと早く来いよ」


「やったー!先生やっさしー!」


「真由よかったね~」


沙希が声をかける。


「まぁねん」


得意げに両手でピースをする真由。
真由が席に着くと朝の会の続きが始まる。
こうして今日もいつもと変わらない高校生活の一日が始まった。


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君と見た空

君と見た空

ぱーと4

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-01-17

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