『幼顔の君』
憧れてた
好きだった
『幼顔の君』
第二ボタンが欲しいって
この制服の第二ボタンてどれ?
口にするのも野暮だと
投げ打った卒業式
いつも一緒だと思ってたけど
共通の思い出は減る一方ね
君の度を越した我儘も
今では年に一度くらい
別に何かになりたいとか
思ったことはないよ
でも何かしら特別な
ぽつんとした位置に居たかった
君が好きになる人は
みんなアタシとは
かけ離れてるから
余計に安心してたんだ
油断が恋を停滞させて
その停滞に慣れた頃
やっぱり離れてく君に
失望と安堵は似てると知る
「君の秘密は幼すぎる」
『幼顔の君』