『親子ほどの年の差』
あの日貴方がした決断は
貴方にとって最悪でも
アタシにとっては最上だったのです
『親子ほどの年の差』
珈琲とパンの焼ける匂い
そして少し煙草の残り香
目覚めて最初に思うのは
今日も貴方を愛してる
どういうつもりの夜だったか
今はもう思い出せない
初めて服を脱ぎ初めて声を上げた
昨夜が既に遠く感じる
貴方の柔らかな髪を掻き混ぜ
その唇で塞がれた記憶が
恋しくて焦がれてしまうから
すぐに次の夜を願ってしまう
無条件の愛は要らないと言っても
貴方の献身が邪魔して届かない
少しでいい、ほんの少し愛してくれないかと
祈りのようなそれは懺悔のつもり?
溺れているのです
もう手遅れなのです
もし身を引くというなら
鎖に繋いでしまいたい
この熱情に果てはある?
何もなかったように珈琲を飲む
今朝の貴方は温かくて冷たい
アタシ珈琲は飲めないの
我を忘れる夜をください
苦い珈琲すら好きになるくらい
ミルクで溶かされてもいい
全てを貴方で染め上げて
「大人の本気と子供の本気では訳が違うと教えてください」
『親子ほどの年の差』