「諦観」

 何度光を見ただろう
 何度光を求めただろう
 何度眼がつぶれただろう
 そうして崖に落ちたろう

 小鳥が枝々を渡り歩く
 それはかろやかで すなおで

 蓋し小鳥を見つむるこの眼は
 出血した痕の白眼
 黒眼はひとところに落着けず
 肉にもならぬ我身の骨ばかり白歯でいぢめてる
 この手は
 動かすにも土を嬲る…

「諦観」

「諦観」

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-02-14

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