あの時のままで/新作短歌7首

夢覚めて 身は寒さに震えども 嬉しや胸に残る面影

 

 バス亭に 降りし君と肩並べ 歩く嬉しさ そっと手を取る

 君の名を 呼びて思いをふと漏らす その横顔の笑みを確かめ

 このまま帰らずどこかに行こうか 前を見ながら彼女が言った

 暖かい? そっと膝に座りし君を包んだ 夕暮れの岸

 いつもの君なら消えるのに 今も膝に座ったままで

 老いの影 忘れてしばし夢の中 君もこの身も制服姿で
  


 

あの時のままで/新作短歌7首

あの時のままで/新作短歌7首

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-02-06

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